無意識の中に見つけた幸せへの鍵

ずっと心に残っているテレビでのインタビューがあります。
俳優の中井貴一さんのインタビューです。自身の結婚について話されていました。

彼のお父様は若くして事故で亡くなっています。
なので「僕の人生もそこで終わると思っていた。」とおっしゃっていました。
なぜだかわからないけど父と同じ歳で人生が終わるような気がしていたから、
結婚して子供を持ったら、自分と同様に父親のない子にしてしまうからやめておこうと
思っていた、という内容でした。
お父様の年齢を超えた時に「俺は生きてる。結婚しなきゃ。」と思って奥様と結婚なさったそうです。

これらの言葉は私の心にすんなりと入って来て、そしてかなりの衝撃を与えました。
このインタビューの後、たくさんの方からのお手紙を受け取ったそうです。
それだけ多くの方が共感して胸を打たれたということでしょう。

私が16歳の時に母が亡くなりました。享年49歳でした。
私は今年52歳になります。とうとう母よりも年上になってしまいました。

私が40代半ばの頃「もう新しいことをしなくても、このまま無理せずに過ごそう。」と思っていました。
新しいことに挑戦するにはやる気と勇気が必要ですが、湧いてきません。
歳のせいだろうと思っていました。

ある時「どうせ、あと数年なんだし…。」と考えている自分に気づきました。
10年後に自分が生きているイメージが全くなかったのです。
「特に持病もないのに、私はどうしてそう思っているんだろうか?」と思いを巡らせてみました。
「もう数年で48歳になるんだわ。ということは…。」
ハッとして、冒頭に紹介したインタビューを思い出したのです。

私も母が亡くなった年齢で自分の人生が終わるような錯覚をしていたのです。
そういえば、友達の旦那さんも理由もなくお父さんの亡くなった歳を超えるのがとても怖かったと
言っているのを聞いたことがあります。
不思議ですね。遺伝子を受け継いでいると言っても、親が亡くなった年齢と自分の寿命とには関係性はないのに。

私は自分がどうしてこう感じていたのかを考えてみました。
もし、無意識的に親を手本としているんだとしたら、確かに49歳以降の私にはお手本が全くないということになります。
前にいる母の背中を追いかけて歩いてきたのに、ある瞬間に目印が消えるのです。
だから、その先がないと錯覚してもおかしくはないでしょう。
地図を持たずに見知らぬ土地をに来たように感じて、理由のない怖さを感じたり、
不安になるのかもしれません。

もしかしたら、無意識にいつも母と自分を比べていたのかもしれないですね。
でも、比べていたと言っても、母のようになりたいと思ったことはありませんでした。
私と母は言い合いばかりしていたし、決して仲良くなかったし、母のことがうざかったし、嫌いでした。
それでも、心の奥で追いかけている部分があるなんて。
たった16年しか一緒にいなかったのに。
親子の絆は自分が思っている以上に深いものなのだと考えさせられます。

親よりも自由に生きる。豊かになる。成功する。楽しく暮らす。親よりも幸せになる。
親を超えるように感じるとき、お手本がブレーキとなったのだと思います。
やっぱり親には自分より前を歩いていてほしいし、自分よりも大きな存在でいてほしいものなのですよね。
小さい頃に「お母さーん(お父さーん)!待ってー!」と走って追いかけたように。

そして、私は48歳目前で「この先はお母さんも生きたことがない未知の世界なんだ。」と思い至りました。
すると「何が起こるかわからなくて当たり前。」と自然に思えるようになり、妙に肩の力が抜けたのです。
そして「どうせ考えてもわからないんだから心配してもどうしようもない。これからは心のままに好きなことをしてもいいんじゃないかな。」
と思うことができたのです。

この話はたくさんの人に当てはまるわけではないでしょう。
でも、無意識の中に何らかのブレーキがあるかもしれない、ということを感じている人はいるでしょう。

知らず知らずのうちに自分の中に存在しているであろう『無意識のブレーキ』を外すには、
『意識的に新しく目標を設定』することも1つの方法だと思っています。
例えば「代表の平さんのようなカウンセラーになりたい。」というように
意識的に新しいお手本を作ればいいのです。

『どうなりたいのか』という自分の意思が幸せの扉を開ける鍵になると私は思うのです。

この記事を書いたカウンセラー

About Author

岡田 えりこ

家族を失った悲しみを乗り越えた経験や、燃え尽き症候群を克服し社会復帰した経験を持ち、<生死の問題><自分自身の生き方><対人関係から恋愛の問題>まで幅広いジャンルをサポートする。 感情や感覚の深い部分に寄り添い、本来の自分を取り戻して笑顔になれるようにサポートすることを信条としている。