わがままなお嬢様

心の充足度は、与える愛の量に比例する

こんにちは 平です。

彼女は、裕福でやさしいパパとママに育てられた一人娘です。

小さいころからつねに家族の中心にいて、どんなわがままも聞いてもらえたので、それが当たり前だと思っていました。

そして、女の子というのは自己中心なもので、王子様たる彼が自分の言うことを聞いてくれるのは当然だと思っていた彼女は、恋愛においてもいつもわがままにふるまっていました。

大学生になった彼女は、憧れの男性とつきあうことができ、そして、その彼は彼女の言うことはなんでも聴いてくれるとてもやさしい人でした。

ところが、おつきあいが2年を過ぎたころから、LINEの返信が遅くなったり、電話をくれる頻度が少なくなったりしてきたのです。

そんな彼に「いったい、どうなってるの! この私をほったらかしにして!」といつものようにわがままっぷりを発揮したところ、すぐさま、彼からこんな返信が届きました。

「もう、ムリ。きみとはやっていけない。別れる」。

そして、これを最後に、まったく連絡がとれなくなってしまったことから、「あのやさしい彼に、いったいなにが起こったんでしょう?」とご相談にみえたわけです。

彼女は、「なにかが起こらないかぎり、彼が私にこのような態度をとるはずがない。彼になにか大変なことが起こったのでは」と考えていました。

そんな彼女に、私はこう言いました。「一般論で申し上げれば、彼は堪えがたきを堪え、忍びがたきを忍んできたものの、ついに忍耐力の限界を超えたということだと思いますよ」

そして、「あなたとのおつきあいにウンザリして別れようと思ったか、疲れていた彼にやさしく接してくれる女性が現れて、自分がどんな女性を求めていたかに気づいてしまったか‥‥」。そのどちらかであることが多いと私は申し上げました。

しかし、この見解を彼女はなかなか受け入れることができません。

「だってー、だってー」と言いながら、これまで彼はどんなわがままも受け入れてくれていたことや、それが当然だと思っていたことを訴えました。

「が、それは当然ではなかったんですね。おそらく、彼はあなたの言動でずいぶん傷ついたし、ウンザリもしたんだと思いますね。それでもあなたを愛そうとしたけれど、そんな気持ちをあなたはまったく理解してくれないし、愛してももらえなかった‥‥」

私は続けました。「もし、よろしければ、“こんなことをカウンセラーに言われた”とご両親に相談してみることをおすすめします」

まもなく、彼女から2回目のカウンセリングの予約が入りました。

彼女はさっそくこの件をご両親と話し合ったそうです。すると、彼氏と同じように、ご両親も彼女の言動で傷ついたりすることが少なからずあるということがわかったのです。

それでも、わが子のことだからと、温かく見守りつづけてきたご両親ですが、「彼にもこのようなふるまいをしているのだとしたら、そりゃ、限界だって来るだろう」と思われたようです。

そして、「2年間もよくあなたのわがままにつきあってくれたものだわ。そんな人、ふつう、いないわよ」というおかあさんのひとことで、彼女は目が覚めたのです。

わがままと言われる女性の深層心理を見てみると、自己価値が非常に低い場合が多いようです。

私たちの心の充足度は、与える愛の量、つまり、「自分のまわりの人をどれだけ愛してきたか」に比例すると私は考えています。

彼女の場合、いっぱい愛してもらっているけれど、自分から愛を与えていくということはあまりうまく機能しておらず、そのために自分の中にある愛に自信をもつことがなかなかできません。

そんな彼女にお願いしたのが、彼に素直にあやまるということです。

「“ごめんね”がすべてを解決していくための入口になりますよ」

そして、彼女がすぐにそれを実行したところ、びっくりしたのは彼のほうでした。

あやまることなど知らないわがままお嬢さんがあやまってきたわけで、しかも、自分のことをひどく責めている様子‥‥。

もともと、彼女のことが大好きだった彼は、彼女にわかってもらえたことで急に視界が開けたようでした。

そして、「いや、僕こそ、ごめんね。きみのことをもっと理解し、愛してあげるべきだった」。こうして、すべては元のサヤに収まったのです。

この例のように、「ごめんなさい」というひとことで、状況を打開できることは意外と多いようですよ。

では、来週の『恋愛心理学』もお楽しみに!!


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この記事を書いたカウンセラー

About Author

平 準司

神戸メンタルサービス/カウンセリングサービス代表。 恋愛、ビジネス、家族、人生で起こるありとあらゆる問題に心理学を応用し問題を解決に導く。年間60回以上のグループ・セラピーと、約4万件の個人カウンセリングを行う実践派。 100名規模のグループワークをリードできる数少ない日本人のセラピストの1人。