幸せにならないことで復讐する

相談者名
SKⅢ
私は子どもの頃からよく意地悪をされやすく、大人になった今もいじりや嫌味、八つ当たりなどをよく受けます。

子どもの頃は明るかったそうですが、だんだん暗く無愛想、不機嫌、無口な状態が普通になっていきました。特に家族の前では悠長です。

人間関係を変えようと与えることにもチャレンジしましたが、振り返ると、
好きになって欲しいから人に優しくしていたように思えます。

それが人に透けて見えたのか、好かれるよりもバカにされたり嫌がられることの方が多かったと思います。

心理学講座の、幸せにならないことで復讐していると記述を見て、なにかピンときました。

自分は嫌われるダメな存在だから幸せになってはいけない、
人は意地悪をするから身を守らないといけない、という観念のもっと奥には、不機嫌や無愛想で傷つけた人達に復讐してやる、という気持ちがあるような気がします。

でもそれは無意識の底の方に押し込まれている感じで、「そうかも」とは思えても心から実感できる感じでありません。

「幸せにならないことで復讐する気持ち」を解放するにはどうしたらいいのでしょうか。良いエクササイズなどがあれば教えていただきたいです。

カウンセラー
小倉健太郎
はじめまして。
担当をさせて頂きます、小倉健太郎と申します。

子供って、良くも悪くも純粋で、傷つきやすい存在ですよね。
けれども、一方では、無邪気で悪気がない分、残酷なことも平気で言ってしまうのも子供かなと思います。

なので、子供の頃に傷ついた出来事というのは、ずっと後にも引きずりやすいと思います。
SKⅢさんが小さい頃にされた意地悪、嫌味、八つ当たりなど、自分がどうしてそんな風にされたのか、真剣に悩み、大変に苦しまれたことでしょう。
そして、自分に何か非がないか、真剣に考えられたと思いますが、意地悪をされるのに正当な理由なんて、どこにも無かったのではないでしょうか?

なぜなら、もしもそんな理由が見つかっていたならば、SKⅢさんは、ただそれを改善しようと思ったりするだけで、暗く不愛想になってしまうほど、悩んだりはしないと思うからです。
そして、SKⅢさんは、この経験を通して、人生でとても大切な事を学ばれたのだと思います。
それは、「人を傷つけていい理由なんてない。傷つけていい人なんていない。」という事です。
意地悪をされても、ずっと耐えてこられたSKⅢさんなら、この考えに同意をしていただけるのではないでしょうか?

そして、SKⅢさんのいいところは、「人に優しい」ということだと思います。
人生で、これだけ嫌な思いをし、苦しい思いをしたのにも関わらず、復讐をするのではなく、「復讐する気持ちを手放して、幸せになりたい。」と願うSKⅢさんは、本当に心が強いと思います。
本当に辛かったですよね。
よく耐えられました。よく頑張ってこられました。
そして、よくこの無料相談に相談を寄せてくださいました。

そんな、SKⅢさんが復讐する気持ちを手放して、幸せになっていくにはどうしたらいいのか、一緒に考えていきたいと思います。どうぞ、よろしくお願い致します。

SKⅢさんは、「赤鼻のトナカイ」という歌はごぞんじですよね?あの歌は、1匹だけ鼻の赤いトナカイがいたのが、みんながそれをからかったという話ですが、人が誰かに意地悪したり、いじりや嫌味、八つ当たりをする理由なんて、たいていは、そんなくだらない理由だと思うんです。

かくゆう私も、特に小学生のころは、同級生からからかわれたりすることはしょっちゅうでした。
たとえば、私は人前で話すときは、たいてい笑われたりしたんですが、自分ではどうして笑われるのかさっぱりわからなかったのです。
後から聞いた話だと、どうもその理由は、「話しているときの身振りや手ぶりが面白いから。」だったようで、いったい自分がどんな身振りをしていて、それがなぜ面白いのかは、その最中は全くわからず「こんなに真剣に話しているのに、何故みんな笑うんだ?もしかして、僕のことを馬鹿にしているのか?」と腹を立てていたことをよく覚えています。

自分が意識もしていないのに、生まれ持った何かが、人と違っていて笑われるなんて、なんだか納得のいかない話ですよね?けれども、世の中には、私のように、身振りがおかしかったり、赤鼻のトナカイさんのように、何かしら、いじりたくなる要素を持っていることを、真剣に羨ましく思う人達がいるんですよ。それは、いったい誰だと思いますか?

それは、例えば、お笑い芸人と呼ばれるような人達です。彼らは、人よりも太っている、背が低すぎる、頭が剥げている、顔が変、声が変など、人から笑われたり、馬鹿にされたりする要素があると、隠すどころか、積極的に”売り”にして、人から笑われたりもしますよね。

そして、コンプレックスを笑いに変えて喜んでいる彼らを、多くの人は”人気者”と呼んでいます。望むか望まないかはおいておいて、SKⅢさんは人気者になる才能を持っているんだと思います。

SKⅢさんは嫌だったかもしれませんが、嫌がっても嫌がっても、いじりや嫌味、八つ当たりをされるなんて、お笑い芸人の方から見れば、うらやましくて仕方のない天武の才能だと思います。

私も小学校の頃は、学者さんや先生と呼ばれるような、えらくて立派な人になりたかったので、人に笑われたり、からかわれたりすることは本当に嫌でした。
けれども、心理学を学び、「好きと嫌いは同じ気持ちの裏返し、好きの反対は無関心」という事を知ってから、どんな理由であれ、自分に関わってくれる人は、自分を嫌ったり、馬鹿にしているのではなく、自分の事を好きなんだということを知ってからは、人から笑われたり、時にはひどいと思われるような意地悪なことを言われても、気にならなくなりました。

SKⅢさんが、どんな理由、どんな風に意地悪をされたり、いじりや嫌味、八つ当たりをされたのかはわかりません。
けれども、これは責任を持ってお伝えしますが、どんな理由であれ、嫌いな人には、人は関わろうとはしないものだと思います。意地悪も、まして八つ当たりなんて絶対にしません。なぜなら、そんなことをして、嫌いな人と関わりを持つことになるのは嫌だからです。

SKⅢさんにとって、好ましい方法ではなかったのかもしれません。でも、例えそれが、明らかに意地悪だったとしても、先の赤い鼻のトナカイさんと一緒です。SKⅢさんは、人気者になる素質があるんだと思います。

SKⅢさんは、男性ですか?それとも女性ですか?
男って、好きな女の子に、スカートめくりをしたり、わざと意地悪をして、自分に興味を引こうとするってわかりますよね。
好きな人、興味のある人に対して、まっすぐに、紳士的に、気持ちを伝えるなんて、大人でも難しいことだと思います。
まして、子供なおさら、意地悪や、嫌味など、天邪鬼な行動をしてしまうと思います。

もし、SKⅢさんが「幸せにならないことで復讐する気持ち」を手放す為には、なによりもまず自分を好きになることが大事だと思います。
自分の事を好きな人は、人から何を言われても、あまり傷つかないと思います。お笑芸人のような仕事をしている人達は、自分の事を大好きな人達なのかもしれません。だから、あんなに人から笑われても傷つかないのかもしれませんね。

自分を好きになる方法は、いろいろあると思いますが、エクササイズを聞いてくださっているので、最後に、ちょっとした自分を好きになる心のエクササイズを紹介させて頂きますね。

まずは、自分の欠点、短所、嫌いなところを思い浮かべてみて下さい。何か思いついたら、それに対して、「そこがかわいいい!」と心の中で言ってみましょう。例えば、私の場合だったら、人前で話をするとき、ついつい身振りが大げさになてしまうとこが嫌いなところです。なので、「人前で話すときに、身振りが大げさになってしまうなんて、そこがかわいい!」という具合です。

いつでも出来ますし、もしも可能であれば、お友達同士などで、自分の欠点を言って、相手の人に「そこがかわいい!」と言ってもらえると、もっともっと効果的ですよ。(それには、自分の欠点をいえるぐらいの、仲のいい関係性が必要ですけどね。)

今回は、ご相談ありがとうございました。
SKⅢさんが、過去の復讐する気持ちを手放して、幸せになれる事を祈っていますね。
いや、SKⅢさんであれば、その気になれば人気者になってまうことも簡単かもしれません。

小倉健太郎

この記事を書いたカウンセラー