自分の人生を生きる力・アカウンタビリティーという視点(3)~自己肯定感がカギを握っている~

自己肯定感はアカウンタビリティーと深いつながりがあります

アカウンタビリティーは「どんな出来事にも意味と理由があり、そこには学びと成長のチャンスがある」と言う視点を与えてくれます。
しかし、この視点を使うのはなかなか難しいもの。アカウンタビリティーの視点を使うための鍵は「自己肯定感」にあります。
自分の価値を取り戻し、自己肯定感を感じられるようになると、出来事を前向きに捉えやすくなり、また、視野も広がっていきます。
必要以上に自分を大きくする必要はありません。ただ、自分らしさを感じられるようになることで、誰かを責めることも、自分を責めることも減らすことができる。
自己肯定感はアカウンタビリティーと深いつながりがあります。

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アカウンタビリティーは「どんな出来事にも意味と理由があり、そこには学びと成長のチャンスがある」と言う視点を与えてくれます。

この視点で物事を見ることができるようになると、苦労や、憤り・不安・怖れ・悲しみを感じていたことが、全く違って見えてきます。

カウンセリングを受けてこの視点を学び、仕事の大きなトラブルが起こった時に、誰を責めることなく、そこにある意味を見つける意欲を持つことで、チームの協力を得ることができたAさん。

これをきっかけに「仕事を一人で抱え、自分一人で責任を負い、自分の思いを誰にも話さず、誰にも頼らない」という自分の仕事のやり方が大きく変わっていきました。

仕事の上で、チームを頼り、助けを求めることができるようになっていったのです。

すると、今度は、助けを求めている人のことにも気がつくようになっていき、誰かのことを助けられるようになっていきました。

仕事はチームで協力してやっていく。

こうして、最大の悩みであったチームのサブリーダーとしてまとめていくことが、段々とできるようになっていったのです。

◇自分に価値を感じられないと、アカウンタビリティーを使うのが難しくなる

Aさんのカウンセリングでは、アカウンタビリティーの考え方をお伝えしていくのと平行してやっていただいたことがあります。

それは自己肯定感を感じられるようになること。

私たちは自分の価値を実際の大きさより低く設定してしまっています。

すると自分を肯定的に捉えることができなくなります。

そのことが全ての問題の元になっているとさえ言われるほど、自己肯定感は大切なものですが、アカウンタビリティーにとってもこの視点は重要です。

自分に価値を感じられないと、アカウンタビリティーを使うのが難しくなるのです。

私たちは自分の価値を実際の大きさより低く設定しています。

すると「こんな自分なんてダメ」といつも自分にダメ出しをしてしまいます。

これは意識している時もありますが、無意識にやってしまっているケースの方が多い。

気がついていない時も、常に自分にダメ出ししているのですね。

自己肯定感を感じられないと、出来事に対して正しい大きさで認識することが難しくなります。

「どうせ私のことを嫌ってるんでしょ!」と相手のせいにするか、「私が悪いからがんばるしかないのよ!」と自分のせいにするか、どちらかになりやすくなるのです。

正しい大きさで認識するとは、例えば、自分のミスで仕事がうまくいかない時に、ミスを修正し、謝るべきところを謝り、対処し、次にミスが出ないようにする、ということ。

ここで、必要以上に自分を責めたり、誰かを責めたりすることが、正しい大きさを認識できなくさせます。すると、物事は大ごとになるか、小さく扱ってしまうか、どちらかになって、うまくいかなくなってしまいます。

なかなか難しい話ですが、簡単に考えてみると、自信がなかったり、自分はダメだと責めていると、物事を前向きに考えにくい、と思ってもらうといいと思います。

全ての出来事は自分が選んだことであり、そこには意味がある、学びと成長のチャンスがある、という視点を持っていくのは、自己価値が低いままだと難しいですよね。

 

◇自己肯定感を取り戻すことが鍵

Aさんは、前回の記事にもありましたように、Aさんには才能、魅力、良いところがたくさんある方でした。

それは「真面目で、誠実で、責任感が強く、そして優しさを持っている」こと。

しかし、自分ではその価値に全く気づいておらず、そのために、自信を持てずにいました。自分には価値がないという思い、心理学では無価値感と言いますが、それを持っていたのですね。

無価値感があると、自分には価値がないという思いは、無意識に自分にダメ出しをします。すると自信を持てなくなり、そんな価値のない自分は誰にも受け入れられない、と思います。この思いは、人との距離を遠ざけ、会話をすることを妨げることがあります。

Aさんが、人に話をしてもわかってもらえないとの思いから、無口になり、一人で仕事をやっていくスタイルを貫いていた理由は、この無価値感に原因がありました。

 

元々あった自己価値を取り戻し、自己肯定感を感じられるようになる。

そのための方法について、カウンセリングでは具体的な方法を提案していきました。

*詳細はこちらをご覧ください>>>「自己価値の心理学(4)~日常でできる自己価値を回復する方法~

元々、真面目な性格のAさんは、自分がやりやすい方法を選んで、日常で積み重ねていきました。合わせて、私からも、職場の様々なお話から、具体的にAさんの価値を伝え続けました。

その積み重ねから、Aさんは段々と

「実は、自分は思っている以上にいいところがあり、周りからもそう思われているかもしれない。」

と思えるようになっていきました。

職場での大きなトラブルへの対処は、自己肯定感を感じられるようになったことで、アカウンタビリティーの視点を使いやすくなったことからも、やりやすくなっていたのです。

>>>『自分の人生を生きる力・アカウンタビリティーという視点(4)~責任を取ることで自分の人生を生きられる~』へ続く

この記事を書いたカウンセラー

About Author

池尾 昌紀

名古屋を軸に東京・大阪・福岡でカウンセリング・講座講師を担当。男女関係の修復を中心に、仕事、自己価値UP等幅広いジャンルを扱う。 「親しみやすさ・安心感」と「心理分析の鋭さ・問題解決の提案力」を兼ね備えると評され、年間300件以上、10年以上で5千件超のカウンセリング実績持つ実践派。