自己価値の心理学(4)~日常でできる自己価値を回復する方法~

自己価値を取り戻すために必要なのは日々の積み重ね。筋トレと同じように、毎日のトレーニングによって自己価値は感じやすくなります。

しかしながら、単にポジティブに自分を追い込んでも逆効果な場合もあります。

時にはダメな自分にオッケーを出しながら、ポジティブに感じられる時は自分の価値を見る方法の方が効率良く積み重ねることができます。自己価値の最終回は今日から使える自己価値を感じるための5つのエクササイズをご紹介していきます。

自己価値の心理学、最終回は今日からできる自己価値を感じ、回復するためのエクササイズを紹介します。

<エクササイズをやる前に知っておくこと>

エクササイズをやるにあたっては、以下のことを踏まえながらやっていってみてください。

これを知っておくだけで、自己価値を感じるエクササイズをやっていくのが本当に楽になります。

・自分をほめると抵抗が出ることをあらかじめ想定しておく。
・ポジティブシンキングのワナに注意する。
ポジティブにならねばならない!と無理に追い込まないこと。できない時は無理にやらなくていい、と思ってあげること。
・ネガティブな自分を認めてあげる。
ポジティブに考えられない時には、以下の言葉を自分に言ってあげましょう。
「そりゃ落ち込むよね」「自分を責めてもしょうがないよね」「こんなに苦労してきたんだから無理ないよ」
・エクササイズは、一生やり続けるものだ、と思って習慣にする。

<日常でできる自己価値を感じ、回復するための6つのエクササイズ>

(1)ネガティブな発言を書き換える
「ごめんなさい」「嫌だなあ」「ダメだ」「つまらない」などのネガティブな言葉を使った時には、すぐにそれを取り消す言葉をすると、気分的に「キャンセル」したように感じることができる。「ごめんなさい」については、「ありがとう」と言い換えてあげる。

◎私たちが使っているすべての「ごめんなさい」は「ありがとう」に言い直せる
ネガティブな発言を「キャンセル」していくと、気分がよくなり自分の心にいいイメージが残りやすくなる。

(2)一日一行「ホメ日記」をつける
一日の終わりに、今日一日を振り返って、自分をほめる。それを一行で書く日記をつける習慣をつける。
ポイントは、ほめるハードルを下げること。何もなければ「歯を磨けた」「朝起きられた」だけでもオッケー。目的は自分をほめる習慣を身につけること。

自分をほめる習慣が身につくと、アンテナが広がり見つけやすくなり、常に自分をほめるモードでいられるようになる。自分をほめると、自己イメージをアップさせることができ、自己価値がアップできる。

(3)アファーメーションを使う
夜寝る前に、ベッドなどで、自分の心に響くように、いいイメージの言葉を言ってあげる。
例えば、「今日もよくがんばったね」などの、ねぎらいの言葉。自分をほめてあげる言葉や「ありがとう」を自分に言ってあげてもオッケー。

また、ダイレクトに「私は愛される価値がある」という言葉は、「自分を愛するアプローチ」として心に響く。

(4)鏡に向かって自分をほめる
鏡に向かって「綺麗だね」「やさしいね」「いけてるね」など自分をほめる、認める言葉を20回は唱える。重複可。

(5)信頼できる人に自分の価値を聴く
「世界でたった一人、自分だけが自分を知らない」。しかし、周囲の人は意外に知っている。
信頼できる人、自分の幸せを願ってくれている人に自分の魅力を教えてもらう。
教えてもらったものを「自分の魅力リスト」にして、毎日声に出して読む。

(6)親の才能、魅力、価値リストを作る
この方法は「自己価値の心理学(3)」でご紹介した方法です。前回の記事をご覧ください。

* * *
あなたには「愛される価値がある」「生まれてきてありがとう」と言われるだけの存在価値があります。
これが真実です。
けれども、あまりに長い間、このことを忘れていたので、すぐには思い出せませんし、思い出せても維持するのが大変です。

私たちはずっと「自分に厳しく」「自分に叱咤激励」しながら生きてきているからです。
自己価値を感じていくためには、日々の積み重ねが必要です。
これは一生かけて自分の心に伝え続け、感じ続ける必要があることなのです。

心は本当のことには反応します。
自分の価値を自分の心に伝え続けると、必ず心は反応していきます。

是非、今日から始めてみてください。続ければ続けるほど、あなたの心も周囲の反応も変化していきます。

(完)

この記事を書いたカウンセラー

About Author

名古屋を軸に東京・大阪・福岡でカウンセリング・講座講師を担当。男女関係の修復を中心に、仕事、自己価値UP等幅広いジャンルを扱う。 「親しみやすさ・安心感」と「心理分析の鋭さ・問題解決の提案力」を兼ね備えると評され、年間300件以上、10年以上で5千件超のカウンセリング実績持つ実践派。