◇メイワク

先週の心理学講座を読んでくださった皆さんに頂いたメールの中で、意外にも
一番多いお声が「迷惑をかけてはいけない」という観念について。
この機会にそのお話を取り上げさせていただこうと思いました。
あなたは「人に迷惑をかけてはいけない」ってどれくらい強く思ってらっしゃる
でしょうか?
僕たちは学校や親からそう教えられますね。
あるいは自分の経験からそれを学ぶ人も多くいらっしゃるでしょう。
でも、逆説的に僕たちは人に迷惑をかけなければ生きられないのも事実です。
小さい頃はお母さんにご飯を食べさせてもらわなければ生きられないし、
社会人になったら先輩に面倒見てもらわないと仕事が覚えられません。
色んな局面で誰かの手を借りながら、僕たちは今日、ここにいるのです。
でも、そこで「人に迷惑をかけてはいけない」と強く思っていたとしたら、
先輩に仕事を教えてもらうときも、床に落ちたフォークを取り替えてもらう
ときも、待ち合わせに5分遅れてしまったときも、必要以上に自分を罰し、
嫌悪してしまうでしょう。
要は心の持ち様なのですが、この基準は本当に千差万別で、一度アンケートを
取ってみたくなるほどです。
そして、何よりもこの観念が強ければ強いほど、実は「ごめんなさい」や
「ありがとう」が言えなくなってしまいます。
遅刻をすれば大抵は「ごめんなさい」で許されます。
誰かに何かを教えてもらったら「ありがとう」で、その人を喜ばせてあげる
ことだってできますね。
あなたは遅刻したときにどんな態度を取りますか?
「ごめんなさい」も言わずに憮然としていたり、当然のような顔をしている
人にはどんな気持ちを抱くでしょう?
「ごめんなさい」が言えないために、何度不必要な諍いを僕たちは招いて
来たのでしょうか?
もし、そんなところに思い当たる節のある方、一度、自分の「迷惑」の基準を
改めて思い返してみましょう。
そして、その一つ一つに「これは『ありがとう』かな?『ごめんなさい』かな?」
と当てはめて見てください。
例えば「人を困らせること」が迷惑だとしたら、その場合は「ごめんなさい」を
言えるようになろう。
「道を教えてもらうこと」が迷惑だとしたら、その場合は「ありがとう」と素直に
言えるようになろう、など。
もちろん、謝ればいい、感謝すればいいって問題でもありませんが、
「迷惑をかけてはいけない」という観念を少しでも手放せる事ができたら、
どれくらい自分の生活が楽になるかを思い浮かべて見てください。
by 根本裕幸

この記事を書いたカウンセラー

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