自分の人生とは何だったのか

相談者名
RYU
社会人1年目の者です。いきなりですが自分の人生が生きてて辛くなりました。高校生の時は進学校に通っていたのですが、3年生の時に教員ぐるみで17対1の精神的ないじめを受けました。大学はおかげでFランにしか入れず、理系であったためサークルも満足に出来ずコンパも当然ありませんでした。
1年生の後半から精神科に通う羽目になり後に医者からPTSD、パニック障害と宣告されました。いじめの加害者は何もお咎めなしに幸せそうに暮らしています。今でも記憶に残り、明確に覚えています。仕事も始まったのですが会社に向かうと朝は気分が乗らず、昼ぐらいには良くなるという状態が続き、支障が出ています。
親も努力をして成績が上がれば友達いないと父親が言い、母親は性格が悪いから諦めろと言いました。挙句の果てにGWは帰ってこいと言ったり連絡よこせだのもうやりたい放題です。
もう自分の人生とは何だったんでしょうか。恋人もおかげでできたことありません。人生を潰した親、いじめの主犯格や教師を差し違えてでも殺したいです。
カウンセラー
三枝みき
RYUさん、こんにちは。初めまして。
今回、RYUさんのご相談を担当させていただきます、三枝みきと申します。
どうぞよろしくお願いいたします。

RYUさんは今、社会人一年生なんですね。
「GWには帰ってこい」と親御さんに言われていらっしゃるのですから、ひとり暮らしをしていらっしゃるのかな?

じつは、私が一番気になったのは、RYUさんは周りの影響を引き受けやすいかたなのかな。ということだったんですね。
ちょっとわかりにくいかもしれませんが、このご相談の文章を読ませていただいたとき、私はRYUさんの心の防御壁が、ご両親であったり、高校の同級生であったり、他人(血縁以外ではなくて、別個の人間という意味です)に容易に踏み越えられている、というか蹴散らされている、破壊されて蹂躙されている――、そんな印象を受けたんですね。
ですので、ひとり暮らしで物理的に距離を取れていることは、とてもいいことだと私は思うんです。

それともうひとつ、気になるのは「孤独感」でしょうか。
「孤独感」を癒すのは、「つながり」です。
でもその「つながり」を作るのにも、RYUさんの心の中に防御壁がしっかりとできていなければ、それはちょっと怖いかもしれません。

何故かというと、先ほども書いたように、RYUさんは心の防御壁を何度も何度も壊され続けて来られたような気がするからです。
鳥の雛が孵るためには、卵の殻で守られている時間が必要なように、私たちの心にも守ってくれる殻が必要な時はあるのだと、私は思います。
そうでないと、ヒナは成長できませんものね。

心に殻を作るのは、私たちが幼い時代です。
最初、私たちが幼いころ、私たち(子ども)は親(特にお母さん)と自分の心との境目がない、というかほぼ同一化している感じなんですね。
そして、そこから少しずつ時間をかけて、「自分」というものを作っていくんですけれど、それがしっかりできていないと、卵の殻で守られることがなく心が傷ついてしまいます。

卵の殻が出来てくると、自分と周りとの区別がちゃんとついて、「私は私、あなたはあなた」ということが分かってきます。
自分の部屋(心)がしっかり出来て、そこに招きたい人を招いて入れてあげる、入れたくない人、自分を傷つけるものから自分を守るために、扉を閉ざす、という事が出来るようになります。
RYUさんはその、ご自分の部屋が出来ていないように、私には感じられたんですね。

赤ん坊の時に親と子がしっかりと繋がっていることは確かに必要なんです。
そのくらいの絆がないと、泣くこととおっぱいを飲むことくらいしかできない赤ちゃんのお世話は、かなり難しいかもしれないから。
でも、子供が成長し始めたら、たとえ親であっても本来は別個の人間、踏み込んでいけないところはありますし、無理やりに壁を壊して入って来ようとしたら、拒絶してもいいと私は思います。
それが出来ずに踏み込まれ放題だと、自分と他人の感情や感覚の区別が出来ず、とても不安定な状態のまま、生きていかなければいけなくなってしまう。
RYUさんはもしかしたら、そんな感じなのかなと、私は思ったんですね。

だとするなら、親御さんや周囲の人たちに対して、大きな怒りを持ったとしても当然ですよね。
自分の心も、感情も、感覚も、人生すらもすべて、自分以外の人たちに好きにされてしまっているように感じてしまっても、仕方ない状態ですものね。
ひとが「自分自身を生きられない」というのは、最大の不幸だと私は思います。
自分自身の心で、自分の感情を感じ、自分の感覚で生きていく、ということが出来ず、周りの人に自分自身を乗っ取られてしまっているようなものなのではないでしょうか。

でもね、私はRYUさんにその大きな怒りや憎しみのままに、行動して欲しくはないです。
その怒りは本人たちに直接ぶつけなくても、感じつくしていくことで処理できます。
ちょっと大変かもしれませんし、時間も要るかもしれませんけれど、それでもそのほうがRYUさんのためになることと私は思いますよ。

社会人一年目のRYUさんはまだ二十代の初めか、せいぜい二十代半ばですよね?
その若さで人生を投げ捨ててしまうのは、もったいないと思いませんか?
確かに今は、苦しすぎて「刺し違えてでも殺したい」などと思ってしまわれるかもしれません。
でも、まだまだ若いRYUさんにはこれから先、無限の可能性があります。

たとえば、RYUさんは本当はとても器が大きくて、ひとを愛したい人のはず。
長くなるのでここでは詳しいことは省きますが、自分自身の心を殺してまで、ご両親の言う通りに生きて来られたのは、ご両親を助けてあげたい、愛してあげたい、と思う気持ちが強かったからだと私は思いますよ。
それに、たくさん苦しんでこられたこともあり、人の痛みが分かる方でもあり、とても優しい方です。
他にも、もし私がお会いしたら、お話を伺うことが出来るなら、RYUさんの才能をもっとたくさん見つける事が出来ることと思います。

ですから私は、まず今はRYUさんご自身がゆっくりとご自分をいたわること、RYUさんの心に踏み込んで来ようとする人から、物理的にも心理的にも距離を取ることのふたつをしていただいたうえで、元気になられたら、しっかりと心の防御壁を作っていく作業――、他の言葉で言うなら「自己愛」を育てていく作業、ということになりますが――をやっていかれることをお勧めします。
そして、防御壁の開閉がある程度ご自分でできるようになったら、RYUさんが「この人なら信頼できる」と思えた方たちと、少しずつつながっていきましょう。
信頼できる人との繋がりを少しずつ増やしていくことで、RYUさんご自身もどんどん楽になれますし、友人や恋人も作る事が出来ることと思います。

そしてそうなって初めて、RYUさんは過去を肯定し、ご自分の人生の意味を知ることが出来るでしょう。
それはきっととても大きな喜びであり、RYUさんにとっての、またRYUさんとつながっているひとたちにとっての、素晴らしいギフトとなるはずです。、

ただね、そうは言っても、、そういったことはなかなか一人では出来るものではありません。
ですので、もしよろしかったら、私たちカウンセラーにお手伝いをさせて頂きたいと思います。
よろしければ、初回無料の電話カウンセリングもございますので、お気軽にご利用いただければ私は嬉しいです。

以上、長くなりましたが、この回答が少しでもRYUさんのお役に立てれば幸いです。
本日はご相談、ありがとうございました。
RYUさんが少しでも楽になり、楽しく幸せな毎日を過ごす事が出来ますよう、心から応援していますね。

三枝 みき

この記事を書いたカウンセラー

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