こんにちは 平です。
ちょっと想像してみていただいたいのですが、いま、私がなにかヘンなものを手に持っており、そのニオイをかいで「わ、すげえクサい!」と言ったと思ってください。
すると、みなさんは頭の中では、「どれぐらいクサいのだろう?」というイメージがどんどんふくらんで、「ちょっと、ちょっと、平さん、私にもかがせてくださいよ」と言いたくなったりするものです。
私は「ものすごく臭いから、やめたほうがいいですよ」というわけですが、そう言えばそう言うほど、あなたの中のかいでみたいという欲求は高まります。
なぜなら、人間には空想したその感覚と実際を重ね合わせ、確認してみたいという欲求があるからです。
で、私があれだけ「やめときなさいよ」と言ったにもかかわらず、あなたはそのニオイをかぎ、「わ、クセえ!」と言うわけです。
こうして空想と実際を確認したところで、あなたの欲求は満たされて、そして、その後、あなたは二度とこのニオイをかぎたいとは思いません。
ロマンスも同じように、パートナーとの対人関係が始まるとき、あなたは「この人はきっとこうであるに違いない」と空想します。
その後、おつきあいが深まる中で、あなたの中の期待や空想と実際のギャップを少しずつ埋めていくわけですが、そのギャップが少なくなればなるほど、当初のようなロマンスも薄らいでいきます。その時期がいわゆる“倦怠期”です。
「ロマンスはもって3年だ」などとよく言いますが、それはつまりこの状態のことをいうわけです。そして、倦怠期が訪れたときに、あなたもパートナーも、一切、変化することがなかったとしたら、ただでさえ少なくなっていたロマンスはそのまま消え失せます。
そう、もしも、あなたが永遠にロマンスを感じていたいと望まれるのなら、そのためのキーワードは“変化”です。
あなたが変化すると、あなたのパートナーは「おや?」と気づき、「どうしちゃったんだろう?」とさまざまな空想や期待を抱きます。そして、そのイメージと変化したあなたの実体のすりあわせをする期間、ロマンスが続いていくわけです。
パートナーにとっては、たとえば、「つきあいはじめたころのきみは、ウブで清純な女性だったけど、しばらくして、とてもセクシーな女性に変わったね。さらに、いまはものすごく知的で、教養深いきみに変化した」というかんじであるわけです。
たった一人の女性としかつきあっていないのに、タイプの違う3人の女性とつきあったような感覚がもてるわけですね。すると、彼は浮気をする必要もないわけです。
心理的に見ると、パートナーの浮気とは、あなたがもっていないなんらかの要素を他の人に求めたときに起こるといわれます。
ということは、万一、パートナーが浮気をしたときも、あなたがその相手の中に見て嫉妬を感じたような要素を、あなた自身がもつことができれば、理論上は浮気は撲滅できるわけです。
そして、変化するためにいちばん必要なことは、感情のリスクを冒すことだといわれています。
感情のリスク?
新しいなにかにチャレンジしたとき、馬鹿にされるかもしれないし、コンプレックスを感じることもあるかもしれないし、傷ついてしまうこともあるかもしれません。
そうしたことに恐れを感じ、防衛的になっているときほど、人は引っ込み思案になり、変化を避けて生きていくわけです。
したがって、あなたがリスクを恐れずにチャレンジをすれば‥‥、たとえば、勇気をもってガラケーからスマホに替えてみるだけでも、人生がだいぶ開けてくると思いませんか?
対人関係もそのようなものなのですよ。
では、次回の恋愛心理学もお楽しみに!!