●しがみついているものの正体

先日、長年私を苦しめていた “おやしらず” とさよならをしました。
“もう抜きますからね!” という歯医者さんのキラリと光る瞳に負けて、渋々 ”はい。。。” 
麻酔を打たれて、恐い恐い・・・ なにやら妖しい音がぐいぐいぎぃー恐い恐い・・ あごがはずれる ギャーーーーーっと思った瞬間、 ”終わりましたよ。” という先生のやさしい声。。
えっ  あ、そう。。。
かれこれ10年近く、小さな痛みと戦ってきて、何度も抜こうかなあ〜抜かなきゃなぁ〜と思いながらも、恐くてやっぱまた今度〜という風に先延ばしにしていた長い長い戦争が、たった3分で幕を閉じたというわけです。
終わってみたら確かに痛かったけど、そんなに耐えられないほどのものでもなく、ただただこの ”歯を抜かれる〜〜きっと痛い〜〜 すごく痛い〜” という怖れが大きすぎて、その先にある 
・抜いちゃえば、虫歯の痛みに苦しめられることがなくなる 
・歯を気にすることなく何でも食べれる
というメリットに、価値を見ていませんでした。
(怖れが強すぎて・・・)
私たちって、いろんな場面で同じような事をやっていませんか?
やったほうがいいってわかってるのに、、恐くてできないことってたくさんあります。
きっとやったほうが、今よりもずーっとしあわせになれるし、ずーっと自分が成長出来るはずだってわかっているのに、いろいろないいわけを使って、ただただ
怖れを感じすぎて、怖れを怖れているようなこと。
例えば彼に、ご主人に、かわいく甘えたら、きっともっと仲良くなれるのに、10%でも「どしたん?熱でもあんの??」と言われるかもしれないと思うと、絶対イヤ〜〜とか。。。
90%は、よしよしがもらえるのに、傷つくことの怖れ(傷つかないこと)のほうが、もっとしあわせになることよりも、大切になってしまってはいませんか?
歯を抜くのと同じように、痛みって長くは続かないんですよね。
そして痛みは必ず通り過ぎます。
それよりも、この痛みを乗り越えさえすれば、今まで周期的に襲ってくる憂鬱な痛みと、さよなら出来るはずなのに、痛みを感じることの怖れにしがみついちゃって、先延ばし先延ばし・・・・・(超恐がりの私は、何度もこの罠にひっかかりま
す。。)
歩き始めの赤ちゃんが、何度転んでも、何度も起き上がってママのもとに走ってくる、あのけなげさや、あの純粋に好き〜〜っていう思いって、まったく怖れなどなく、愛されていること、受け入れてくれることを、心から信頼している姿ですよね。
今、みなさんは何にしがみついていますか?
今彼がいない人は、チェックしてみて下さい。
ハートブレイクが100あったとして、前彼(前彼女)に感じたハートブレイクは直感で何パーセントですか?
もし、70%だとしたら、どんなに素敵な男性がいたとしても、30%分しかあなたのハートは開きません。
そして30%分しか、自分のしあわせを受け取れないということです。
そして70%分は、傷つくことの怖れや、男(女)に対する怒りのほうにしがみついています。
(無意識的にですけどね)
痛みを感じることへの怖れを乗り越えて、楽しさや、楽さや、しあわせをシンプルに選んでいきたいなぁ〜〜っと実感させられた、恐怖の抜歯体験でした (笑)
山本 真規子

この記事を書いたカウンセラー

About Author

夫婦関係、子育て、恋愛、コミュニケーション全般、自身の経験をもとに、自己愛がベースになるカウンセリングで、幅広いジャンルを得意とする。 母性が織り成す豊かな感性とやわらかさに加え、明るく元気なスタイルで、カウンセリングを終えたあとは心がほぐれて晴れやかな気持ちになれると好評である。