●ハードワーカー達の孤独

気が付けば今月、ちゃんとした休みが1日もない。
よくよく思えば一日15時間以上働いてる。
ワーカホリック志望だった僕としては本望かもしれないけれど、なかなかこれでしんどいようです。
もう若くも無いし(笑)
問題なのが好きな仕事だからってこと。
次から次へ『やりたい事』が出てくるというのは、嬉しいんです。
やってて楽しいからもっとしたい。
でも、なぜか限度が分からなくなってしまうようです。
感覚が麻痺してしまうんでしょう。
「適度」なものが見えなくなってしまうのかもしれません。
僕の友人や知り合いにもそんなワーカホリックたちがワンサカいます。
土日も出勤して、平日も深夜まで働いて、遊びの予定もまともに立てられない奴らが。
僕はそんなこんなで体や心の調子を崩したことも何度かありますから、意識的に休みをキープして、その日は思いっきり遊ぶようにしています。
妻や友人達とあちこち出かけたり、朝までカラオケしたり、お酒飲んだり。
度が過ぎて、トイレに篭城する事もあったけど、それはそれでリフレッシュできるし、笑いも取れるから良しとしましょう。
思えば『退屈』というのは僕が最も嫌いなことなので、常に動いてしまいます。
のんびり出来ない、ぼーっとできるのは10分まで、止まると死ぬみたい、そんな感覚があったりもします。
なぜそんなにハードワーキングするのかというと、それをしてる事が自分自身の存在意義のようになってしまうからかもしれません。
だから、本当に好きなことをしてるはずなのに疲れが溜まったり、しんどくなったり、投げ出したくなったりします。
まるで本末転倒。
ビジネスパーソンも24時間戦わなきゃいけないわけで、多くのオフィスビルが常夜灯のように深夜まで煌煌と輝いています。
その中には多くの存在意義を求めたビジネスパーソン達が蠢いています。
逆にその状況に「No」と言ってしまえば、仕事にありつけなくなってしまうのかもしれません。だとすると、恐れや不安が彼らを仕事に駆り立てている部分もあるでしょう。
恐れがベースになっているものはなかなかうまくいきません。長続きもしません。
お母さんに怒られるのが恐くてお手伝いをしたり、勉強したりしていても本当の実力がつかないようにね。
その状況を社会や会社のせいにするのは簡単なことだけど、彼らの心の中にはもう一つ『無価値感』という感情がたくさんあるようです。
無価値感というのは「愛されるためには何かしなければならない」という想い。
成績を上げなければ、貢献しなければ、役に立たなければ、そんな気持ちが少しでもあれば、それは無価値感で、その無価値感は必ず自分に『犠牲』させます。
無理させるわけです。
だから、仕事をして、成果を上げてる事で自分の居場所が作られるような感じがあるから、止まることもできません。走りつづけるしか、犠牲しつづけるしか選択がなくなってしまいます。
成果が上がって嬉しい気持ちと同時に、ほっと安心するのはそんなプレッシャーに常に晒されているからでしょう。
そして、その犠牲はやがて体や心を蝕んでいきます。
必要以上に飲み食いすれば標準体重をオーバーしてしまうように、心の負荷が増大してしまうわけです。
意識のレベルでは、会社や仕事に必要とされている自分が誇らしいし、それゆえの充実感や達成感、責任を果たす喜び等々たくさんのポジティブな感情もあるでしょう。
それゆえ、見え難い感情かもしれません。
だから、ある日突然会社に行けなくなったり、気力が無くなったりしてしまいます。
その現実に戸惑い、信じられず、途方に暮れたりします。
義務感や喜びの陰ですくすくと育った負担に心がついていけなくなったのかもしれません。
そのプロセスにおいては、優しい家族の笑顔も友人達の想いも感じられなくなってしまっています。
つながりが切れて、自分ひとりが頑張っているようにも感じてしまうようです。
それで内心、周りの人間に怒りを感じてしまいます。
でも、無価値感がある分、それをまた一人で抱え込んでしまうでしょう。
だから、愛する人ですら近づけられなくなっていきます。
そして、その分だけ、ハードワーカ−達は心に強く孤独を抱えます。
でも、その孤独を感じないように時間を仕事で埋めていくのかもしれません。
じゃあ、そんなハードワーカー達が本当に求めているのはなんでしょう?
それはただその孤独や無価値感が癒される場所なんだろうと思います。
何もしなくてもいいよ、という場所であり、好きにしてもいいよって場所。
自分ではそれが許せない分、大切な人に許されたいのかもしれません。
わがままを言ったり、甘えたり、酔いつぶれたら「アホやなあ」と笑ってくれる人たちがいる場所。
実は先日、ミーティングの後の飲み会で勢い余って酔いつぶれ、バーのトイレを占拠してる僕がいました。
しんどかったけど、その苦しさの中にもどこかここまで自由になれる場所があることを嬉しく思ったものです。
そんな仲間には感謝の気持ちでいっぱいです。
そして、多くのハードワーカ達ーにもそんな場所がもっとあればいいのにな・・・と祈らずにはいられませんでした。
根本裕幸

この記事を書いたカウンセラー

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