モラハラ夫の関係~正しさではなく、幸せを選ぶ~

モラハラ被害を受けてしまう人の特徴の一つと言われているのが、「私さえ我慢すれば」「僕さえ我慢すれば」と思うことで、現状を変えたときに起こるかもしれない不安や怖れを回避しようとする傾向があるということです。

「私さえ我慢すれば」というのは、ある意味、今自分に対してされている態度を、容認してしまっている側面を持ってしまうことになります。
もちろん、本心から容認しているわけではないのですが、そういう捉え方もできてしまうのです。

◎リクエストを頂きました◎
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私は夫からモラハラを受けています。子供への悪影響もずっと心配してきましたが、先日知人から、子供のためにも離れたほうが良いと言われました。

離れなくてはと思うのですが、自分が我慢すれば、怒らせないように生活すればいいのではないかなど考えてなかなか行動に出られません。

自分はわるくないと、思ってはいるのですが…
どう考えたら自分を正しいと信じることができるでしょうか?
(一部を編集させていただいています。)
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モラハラとは、モラル・ハラスメントの略語ですが、モラル・ハラスメントというのは、フランスの精神科医が提唱したものです。

言葉や態度で、相手を精神的に傷つけたり、不安にさせたりすることですが、被害者になってしまう人の特徴としては、「私が悪い」と何でも自分が悪いと思ってしまう人が多いように感じます。

リクエストしてくださった方の場合は、「私が悪い」とは思わないようですね。

「私が悪い」と思わないけれど、「私さえ我慢すれば」というのは、ある意味、モラハラをしている側に対して、その態度を許可していることになってしまっているかもしれません。

もちろん、本気で許可している訳ではないのですが、我慢したり、被害を受けている側が、怒らせないようにするというのは、その態度を容認してしまうことにもなります。

とは言っても、「やめて」と言って聞いてくれるようならば、そもそもモラハラという状態にはなっていないでしょうね。

モラハラ被害を受けているけれど、その場から離れる行動をなかなかとれないという場合、(なかなか離れられないからこそ、モラハラ被害が続いてしまうのですが)被害を受けている側の方の様々な事情というのも、絡んできているかと思います。

お子さんがいらっしゃる場合などは、生活面や経済面での不安がたくさん出てきてしまうこともありますし、離れたりしたら余計に怒らせてもっとひどいことになってしまうのではないかという恐れも感じます。

ですから、周りの人から「離れた方がいい」という助言をもらったとしても、不安や恐れによって、離れられないということになるようです。

考え方の一つとして、「正しいか正しくないか」というのではなく、「幸せか、幸せでないか」という基準で、今の状況を見てみてはどうでしょうか。

もちろん幸せかどうかというのは、モラハラをしている側にとってではなく、「自分にとって」ということです。

「自分が我慢すれば」というのは、幸せでしょうか?
「怒らせないように生活する」というのは、幸せでしょうか?

モラハラ被害を受けてしまっている場合、相手から否定されたり、罵倒されたりすることで、自分に自信がなくなってしまっていることが多くあります。
そうすると、自分が選択したことが、正しいのか間違っているのかというのが、よくわからなくなってきてしまいます。

そして、「相手が言っていることが、正しいのではないか、自分が間違っているのではないか」と思ってしまうことも少なくありません。

そこで、一つの考え方として、「もしも、自分の大切なお友達が、自分と同じ状態なのだとしたら、それを幸せな状態だと思うだろうか?」と考えてみてください。

「大切なお友達」とすることで、少しだけ客観性を持つことができます。
そう考えてみた結果、「一緒にいることは、幸せではない」と思ったのであれば、周りの人に助けてもらうことが必要になってきます。

また、お子さんがいらっしゃるのであれば、お子さんが今の自分と同じような扱いを受けることを、良しとできるかどうかというふうに考えてみてもいいかもしれません。

「被害を受けているのは自分であって、子どもではない」と思われるかもしれませんが、子どもは親から価値観を学びます。

お母さんが、「私さえ我慢すれば」ということをやっていると、お子さんもそのように生きることが多くなるのです。

お子さんに、どのように生きてもらいたいでしょうか?
我慢や辛抱をさせたいでしょうか?
幸せにならなくてもいいと思いますか?

多くの親御さんは、我慢や辛抱をさせたくないと考えますし、もちろん幸せになってもらいたいと考えます。
もし、そうならば、幸せに生きる見本になってあげることで、その生き方、価値観を学んでいってくれることにもなります。

行動に移そうとすると、不安や恐れがたくさん出てきます。
そして、その不安や恐れから逃げたくなるの気持ちが出てきて、「そうはいっても、私さえ我慢すれば」となってしまいます。

ですから、周りの人の協力が必要になってくるのです。
お友達や、親族の方に協力してもらって、行動を起こせるようにサポートしてもらうことが、とても大切です。
もちろん、カウンセラーや行政などにサポートしてもらってもいいと思います。

一人で行動に移そうと思うと、不安や恐れがたくさん出てきてしまうので、助言も大切ですが、ここでは実際に行動を起こすことをサポートしてくれる人が必要になるのです。

 

(完)

この記事を書いたカウンセラー

About Author

大門 昌代

恋愛や結婚、浮気や離婚など男女関係、対人関係やビジネス関係、家族関係や子育て、子供の反抗期、子離れ、親離れ問題など幅広いジャンルを得意とし、お客様からの支持が厚い。 女性ならではの視点と優しさ、母としての厳しさと懐の深さのあるカウンセリングが好評である。PHP研究所より2冊出版。