癒しのエッセンス ~分離とつながり~

つながりが切れているときに僕たちは「不安」になります。そんな場面での対処法です。

今回はセラピ―(心理療法)に使われる癒しのエッセンスについて、その手法が使われる心理的な理由を含めて紹介します。

今回の紹介する癒しに使われるエッセンスは『つながり』です。

分離とつながり

私たちは、一人ぼっちになる時や、親元を離れて離れて一人暮らしをする時、離婚をする時、誰かと喧嘩した時、親が死んだ時等、誰かとの関係で分離した状態がある時に、不安や恐れという感情が生まれます。

この経験は皆さんも有るのではないかと思います。

分離については「愛着理論」で有名なイギリスの精神医学者ジョン・ボウルビーは赤ちゃんの時にお母さんと離れたり、一人ぼっちになる時に感じる不安が人間にとって最大の不安だと考えたそうです。

この考え方からも、考えられるように元々私たちは、分離するということは不安だし、怖いようでです。

だから私たちは大人になっても一人になると不安だし、誰かと一緒にいたいという欲求が出てきます。

この不安や恐れは、様々な問題を作ります。

例えば、過去に恋人と別れた経験から傷ついたりすると、次の恋で新しい恋人ができても、新しい恋人に対して、嫌われたらどうしよう、いつか捨てられるのじゃないか、彼に尽くして犠牲をしなければ別れられてしまうのではないか・・・というような別れに対する不安や、二人の愛が離れること不安や恐れ(分離に対する不安)が生まれます。

不安や恐れができると不安や、恐れから逃れようとして、犠牲をしてしまいその結果つかれてしまったり、嫉妬をして自分から恋人との関係を壊してしまったりします。

別の問題の例をあげると
両親との間に硬い絆を感じられないという場合は、両親との心理的な距離が離れているということを意味します。

この場合、心理的な距離が離れていることにより絆が無いという不安が生まれます。
いざという時に自分の支えが無いような気がしたり、いつも独りぼっちのようなきがする感じです。

この不安があると両親との間だけではなく、友人、パートナー、自分が作った家族に投影されます。

両親に絆を感じなかったように、友人に対して絆を感じられなかったり、パートナーに絆を感じられなかったり、自分がお腹を痛めた子供に絆を感じられなかったりしてしまいます。
その為、ますます不安が高まります。

過去の経験からできた分離不安(分離への恐れ)が様々な問題を引き起こしてしまいます。

分離の反対とは何でしょうか?
分離の反対は『つながり』です。

この『つながり』は分離不安を癒してくれます。

あらゆる問題は分離から始まるという言葉を唱える人がいるくらい分離とは問題を作ったり、問題の原因になることが多いのです。

そしてその問題の根っことなる分離は、『つながり』を感じることで癒されていきます。
問題を根っこから癒すことによって問題を解決に導いていくことが可能になっていくのです。

誰かとつながることで不安を解消する方法もありますし、また自分自身とつながることで不安を解消する方法もあります。

自分自身が嫌い(自己嫌悪)だったり、自分の人生をあきらめている(自分を見捨てている状態)などの場合は自分のマインドと分離していることが多いので自分自身とつながるというのは特に効果が高いでしょう。
カウンセリングやセラピーの現場でも、自分とつながり癒しを起こすという手法はよく使われます。

お父さんとの死別が原因で分離不安がある場合は、
「つながるといっても私の父親は死んでしまっているのでどうしようもないじゃないか。」
という声を聞きます。
確かに死んでしまった方には触れませんし、話もできません。

私も父親をなくしていますから、この意見はよく理解できます。

この場合、心理的な父親とのつながりが切れて不安や恐を作っていますから、心の中でのつながりを作ることで実際に父親が生きていなくても不安や恐れを解消できます。

イメージの力などを使って、天国の父親に言いたかったことを言ってみる、言えなかったことを言ってみる、聞きたかったことを聞いてみる、触れ合ってみるなどを行うことで、心の中でのつながりを作ります。そうして不安や恐れを解消していきます。

不安を感じたときのエクササイズ

不安や恐れを感じた時、この不安、恐れを解消するためのエクササイズをご紹介させていただきます。

1.不安や恐れを感じた時、この不安や恐れができたのは、誰とつながりが切れているのか?誰とへだたりがあるのか?そのことを考えてみましょう。

2.その誰かとつながりを感じること、共通点、一緒になにかをわかちあっているところ、親密感を感じるれること、一体感を感じれるところを探してみましょう。
このつながり、共通点、親密感、一体感などを感じられることを探す作業を何回も繰り返してみるんですね。つながりをたくさん見つけてみてください。

3.そして次に新たなるつながりを作ろうと思ってみましょう。

例えばあなたが不安や恐れを感じているとします。

1.つながりが切れている人は誰でしょう?
へだたりがある人はだれでしょうか?
恋人でしょうか?両親でしょうか?友人でしょうか?

もし、「恋人と口げんかしてからへだたりがあるな、今後上手くやっていけるか不安だな」
と感じたとしましょう。

2.次は恋人とのつながりをまずは探して見ましょう。
「お互いを愛している気持ちがあるな。」
「愛情をわかちあっているな。」
「一緒に過ごしていて楽な気持ちになるな、安心できるな。」
「見詰め合った時、付き合っていてよかったと思うことがあるな」等
つながり、共通点、親密感、一体感を感じれることを探します。

3.そして次に、
「仲直りして、また一緒にすごしたいな。」
というように新たなるつながりを作ろうと思ってみます。
心の中に、新たなるつながりの種を植えるわけですね。

このエクササイズでつながりを感じれた時は不安や恐れが緩和されていきます。
つながりを感じられなかった時はもう1回2番目のつながり、共通点を探すところから初めてみましょう。

つながりが切れていたり、へだたりがあるのは一人とは限りません、いろいろな人との関係で繋がりが切れていたり、へだたりがある場合が少なくありません。

他につながりが切れている人はいないかな?と別の人を探すというのを何回か繰り返されてみるのをお奨めします。

お試しください。

この記事を書いたカウンセラー

About Author

原 裕輝

若年層から熟年層まで、幅広い層に支持されている、人気カウンセラー。 家族関係、恋愛、結婚、離婚、職場関係の問題などの対人関係の分野に高い支持を得る。 東京・名古屋・大阪・福岡の各地でカウンセリングや心理学ワークショップを開催。また、カウンセラー育成のトレーナーもしている。