罪悪感

 

相談者名
こんにちは。祖父との距離の保ち方についてお聞きしたいです。
私は三人兄弟なのですが、最近の祖父は寂しいらしく、私達孫に電話をかけたがっています。三人とも県外に居るので帰省したとき意外ほとんど接触がないのですが、母にしつこく私たちの電話番号を聞いたりして、母も困っています。帰省しても番号を聞かれるので、会わない様にしてしまいます。
祖父は数年前に祖母をなくしていて、それまでは冷たい人のようでしたが、祖母の死、自分の病気などを経験してからは丸い人になりました。今私は学生ですが、もし祖父に私の携帯番号を教えたら、毎日…ではなくても頻繁に電話がかかってきそうで、なんとなく嫌なのです。祖父の電話に苦しめられたくないし、自分の時間を奪われたくないと、心の底では思っています。でも、祖父も結構な年だし、病気も患っているし…と、罪悪感のようなものもその話を思い出すたびに感じます。ひどい仕打ちをしているようにも感じてしまって、どうしたら良いのでしょうか!?
祖父のことは嫌いではありません。でも、強い意志や考えを持っていてそれを押し付けられる事もあり、なかなかきっぱり好き!と言えません。両親も祖父に苦しめられてきたようなので、それも原因かもしれません。この罪悪感、どうしたら良いでしょうか…。よろしくお願いします。
カウンセラー
ながのひろみ
はじめまして。ながのと申します。
ご相談ありがとうございます。おじい様にどのように接していいのかとてもお困りのようですね。
話し相手になってあげたい気持ちはあるけれど、
それを許すと相手のペースに巻き込まれるような気がして
戸惑っていらっしゃるように感じます。

なぜおじい様がそのような態度を取りそうな気配なのか、
ここはひとつおじい様の気持ちを一緒に見ていきましょう。

数年前におばあ様を亡くし、ご自分も病気をされたとのこと。
おそらくコミュニケーションがうまくとれていたとは言えないけれども、
それまでは、そばには受けとめてくれるおばあ様がいらっしゃったわけですね。
しかし、そのおばあ様もいなくなり、
ご自分が病気を患うことによって心細くなられたのでしょう。
今まで身近な人々を遠ざけた生き方をしていたのも手伝って、おじい様の中に、
寂しいと言う気持ちがいっぱい溢れ出してきているのかもしれませんね。

また、おじい様の中に人と繋がりたいと言う気持ちが大きくなればなるほど、
今まで涙さんや涙さんのご両親を始め人に冷たい態度をとって
壁を築いてきたことへの後悔や罪悪感も膨らんでいらっしゃるように思います。
ここの罪悪感というところでは、涙さんもおじい様も同じところに
はまっていらっしゃるのかもしれません。

今は人が丸くなったとのことなので、昔より緩和されているかもしれませんが、
自分が人を拒絶している分、人も自分を拒絶するのではないかという怖れも
常に持っていらっしゃるように思うんですね。
その怖れゆえ、人に自分の意見を押し付けてしまうことをやってしまいがちですし、
その裏には、自分を拒絶しないで受け入れて欲しい、
認めて欲しいという強い気持ちが見え隠れしているように感じます。

さて、涙さんが今ここでできることは、まず罪悪感を捨て去ることだと思うんですね。
涙さんがおじい様の悔やんでいる姿をいつまでも見たくないように、
おじい様も涙さんが自分のせいで苦しんでいる姿というのは見たくないと思うんです。
それよりも大切にしてほしいのは、おじい様との繋がりを持つという意欲でしょうか。
おじい様が本当にしたいことは、孫たちに電話をかけまくって
生活を邪魔することではないと思うんですね。
おじい様の心の奥に秘められている気持ちを拾ってあげて、
一緒に感じてあげてみてはいかがでしょうか。

電話を介することに抵抗があるのなら、手紙を交わしてもいいと思うんですよ。
ご兄弟にも協力してもらっていいかもしれませんね。
涙さんがこれならやれそうだというところから始めてみてくださいね。

おじい様と心から繋がれるように応援しています。

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