家族は大切にしなければなりませんか

相談者名
よく分かりません。
今の日本の法律では、何かあった際の手続きは血の繋がらない人がすることはほぼ不可能で、血縁関係のある人じゃないとだめですよね。
でも家族が居ない人はどうなりますか。
私は片親だし親戚づきあいもないし独身なんで、入院することがあれば誰も頼れないし、手術することがあっても同意してくれる人もいないし、最悪、意識がなくなったときどこまで延命するかも自分で先に決めておかないといけません。親にはある意味、世話にはなったけど子供のことちゃんと見てくれない人だったし、やれることは普段やってますが、どこまで大切にするべきなのでしょうか。
家族は大切にするべきだと無意識でみんな思ってるだろうしそれが当たり前の世の中だけど、自分を大切にしてくれない人に対して血縁があろうとなかろうと大切にできないのは当然のことじゃないのでしょうか。
家族は大切にして当たり前。子供は可愛いのが当たり前。それができない人や思えない人は酷い人間だと思われる。
家族ってなんでしょう。親の愛情を受けて大切にされた人もいれば、私のように幼少から片親で甘えたりわがままも許されず、頑張ってもきっと頑張り方が違うのか報われないですし、不公平だなとも思います。
小さいころの傷は大人になっても影響しますし、大人になれば自分の生き方は選べるとも言いますし理屈はそうなんでしょうが、そうしたくても心が引きずられる感覚があります。親を捨てることも出来ないし、でも正直、自分の足かせになってるって思ってしまうこともあります。
頭では自分で選んで頑張って生きれば良いのでしょうが、心は小さいころの経験や傷があります。小さいころの影響は恐ろしいです。
カウンセラー
大谷常緑
葵さん、こんにちは。
ご相談を担当させていただく大谷です。よろしくお願いします。

さて、ご相談を拝見して、葵さんはとても優しい方だなぁと思いました。
子供の頃の状況や、お母さんの振る舞いから、葵さんが感じられたことをベースに、お母さんに対する怒りをお持ちなのですが、そしてそれは当然だと思いますが、一方で葵さんとお母さんとの関係性、人としての自分の考え方や感情にとても強い疑問をお持ちのようです。
もし、葵さんが優しくないとすれば、そんなところに疑問は抱かず、バッサリとお母さんを自分の心から追い出してまっておられますよね。
そして、この無料相談にもご相談いただくことも無かったのではないでしょうか。
葵さんが、今、心に引っかかっておられる事自体が、葵さんの優しさを証明しているのです。

さて、本題に入りましょう。
葵さんに、私は2つのことをお話ししたいと思います。
1つは、葵さんの感情の処し方です。
もう1つは、葵さんが今後、どのような物の見方や考え方をされていくのが葵さんにとってより楽な生き方なのかです。

先ず、最初の感情の処し方についてですが。心理学では「人がそうするにはわけがある」というように捉えます。このときに、心のレンズを曇らせるのは「よい」「悪い」の判断、裁きです。この裁きを横に置くと、真実が見えてきます。
葵さんはお母さんに随分と傷つけられたというように感じておられるご様子ですが、そして葵さんの立場からはそう見えると思いますが、逆に、お母さんはどうしてそのような行動しか取れなかったのでしょうか?
人が、人を大切に出来ないとき、それは心に余裕が無い時か、大切にするやり方を知らない時です。
お母さんは、おそらく前者だったのではないでしょうか。なぜならば、葵さんが人を大切にするということをご存知だからです。それは、葵さんの記憶には無いかもしれませんが、お母さんから教わったことだと思います。
さて、例えば、時間に余裕がある時には道を尋ねられると答えてあげますね。しかし、遅刻しそうで時間の無い時には道を尋ねられても無視してしまうかもしれませんね。
このように、相手のことをみてあげられない時は、心に余裕が無いときなのです。
私たちが心に余裕をなくすときは、必ず何らかの理由で自分を責めています。表面上にそれが見つからなくても、深層心理では責めています。
そのことを前提として捉えて、1つのレッスンをご提案します。
それは、葵さんがお母さんとご自身の2役になり、お母さんに「どうして私にもっと優しくしてくれなかったの?」と問いかけ、ご自身でお母さんの答えを導き引き出して回答する、という会話を試みてみられてはいかがかと思います。
お母さんがそうできなかった理由を、葵さんはご存じのはずです。お母さんへの裁きを手放した時に、葵さんの感情が楽になっていくと思います。

次に2番目の、葵さんが今後、どのような物の見方や考え方をされていくのが葵さんにとってより楽な生き方なのかというお話です。
現在、葵さんのほぼすべての人生は、お母さんとの関係性を中心に回っています。
これでは、葵さんが自分の人生を生きていることはできません。
おそらく、葵さんは子供の頃、ひどい感情をお持ちのお母さんを助けたかったご様子で、それに失敗した感覚をお持ちのようで、それがお母さんに対する癒着の原因になっています。
お母さんにはお母さんの課題が、葵さんには葵さんの課題がある、という切り分けをしてください。たぶん、お母さんとの関係性と同様に、葵さんには人と自分の課題の境界線を引きにくい傾向があると思いますが、それはとてもしんどいことだと思います。
人の課題と自分の課題を切り分ける方法は、人や自分を「いい」「悪い」で裁かないことです。
裁いたとたんに、課題は課題ではなくなり、問題となって境界が引けなくなります。
ご自分の人生を取り戻し、自分のために生きるようになさってください。

回答がお役にたてれば幸甚です。
ありがとうございました。

この記事を書いたカウンセラー

About Author

大谷 常緑

恋愛や夫婦間の問題、家族関係、対人関係、自己変革、ビジネスや転職、お金に関する問題などあらゆるジャンルを得意とする。 どんなご相談にも全力投球で臨み、理論的側面と感覚的側面を駆使し、また豊富な社会経験をベースとして分かりやすく優しい語り口で問題解決へと導く。日本心理学会認定心理士。