家族との関係

 

相談者名
SK
はじめまして、私は実家から離れて1人暮らしをしています。
家族と距離感がわかりません。家族とはたまに連絡をとっても、気に触る言い方をされ衝突してしまいます。表面上うまくいっていても、家族へはいつも気を使ってしまいます。ただ、自分ではそう思っていても、私だけが思い込んでるだけかもしれないので、客観的な意見やアドバイスを頂けたらありがたいです。家族とのことを少しお話しさせて頂きます。
幼少期から実家に居ても、ここには自分の居場所がないと感じていました。同居していた祖母は姉を可愛がり、私は目に入っていないようでした。母と祖母は結婚する前から折合いが合わず、互いに悪口を言っていました。祖母は姉を可愛がるため、母は姉を気にかけている、という気がしていました。父は知ってか知らずか無関心。怒られる時は、理由も言わず頭をよく叩かれました。躾のためというよりは、ストレスのはけ口も合わさっていた気がしてなりません。私はここの家の子ではないんじゃないかと常々考えたりしていました。幼稚園に入学してる頃、管理のおじさんが良く遊び相手をしてくれていました。きっと誰かに構って貰いたかったんだと思います。大人になり性の勉強を受けてから知りましたが、おじさんからいたずらをされてた事にも気がつきました。自分に対して嫌な気持ちでした。大人に対して、いい子でいれば怒られない、自分を見てくれると思っていました。姉はおねだりが上手で、何かあればお金を出して貰う人ですが、私は好意を素直に受け取れません。後々、してやったのにと言われるのが嫌だからです。そして、家族に触れられると、意思とは関係なく寒気が走ってしまいます。私の考えが大人になりきれていないとわかっていても、なかった事にはできない自分がいます。
カウンセラー
嶽きよみ
SKさん はじめまして
今回 担当させていただきます、嶽きよみと申します。メールを読ませていただいて、SKさんが感じていらっしゃった、家族の中での居場所のない感じや、安心して甘えることが出来なかった淋しさなど、まだ小さな子供だったSKさんの心情を思うと、本当に、とても辛い経験だっただろうと思いました。

そして、今は 実家から離れていらっしゃるということなので、直接の問題はないにしろ、それでも家族との距離感(もしかしたら、ほかの人間関係での距離感も)が難しいということは、子供時代の傷が癒えていらっしゃらないのかもしれない、と思いました。

>同居していた祖母は姉を可愛がり、私は目に入っていないようでした。
>母と祖母は結婚する前から折合いが合わず、互いに悪口を言っていました。
>祖母は姉を可愛がるため、母は姉を気にかけている、という気がしていました。
>父は知ってか知らずか無関心。

子供のSKさんが、こんな家族の様子の中で、誰も私を見てくれていない、と感じ、自分には居場所がない、必要とされていないんじゃないか、と、感じてしまっただろうことが想像できます。

また、可愛がってくれていると思っていた管理人に、悪意があったと後で知り、どれだけ傷ついたことだろうと思います。

そして、SKさんは全く何一つ悪くないのに、

>自分に対して嫌な気持ちでした。

という、自己嫌悪のような気持ちを抱えることになってしまったことに、私個人としても、腹立たしい気持ちでいっぱいです。

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>姉はおねだりが上手で、何かあればお金を出して貰う人ですが、私は好意を素直に受け取れません。

「好意を素直に受け取れない」という方の多くは、自分にはその価値がない、という観念を心のどこかにもっていらっしゃいます。

そして、自分に価値がない理由は、「◯◯さんが◯◯をくれなかったから」→ 「だから私には価値がない」という場合が多いです。

その図式で考えると、SKさんのお姉さんがおねだり上手なのは、「おばあちゃんが私をとっても可愛がってくれた」という経験の中で、「私には価値がある」という観念が出来たとも考えられます。

ただ、もしそうだったとしても、それは本来は間違った解釈のしかたで、自己価値というのは、まずは自分が自分に与える必要があるものなんです。

なので、子供の頃に「自分には価値がある」という観念が出来た人も、いつかはその与えられた観念が崩壊し、その観念が出来なかった子供のと同じように、自分で自分の価値を見つけて受け取る課題がやってきます。

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>後々、してやったのにと言われるのが嫌だからです。

何かをしてもらった時に、SKさんは、おそらく、同等のものかそれ以上のものを「お返ししなければいけない」と思っていらっしゃるかもしれませんね。

でも、本来は、もらったものはもらいっぱなし、お返しは、したければする、というくらいの方がバランスがいいと言えます。

それは、貰ったものは、ありがたく受取った時点で完了しているものだからです。

でも、自己価値が低いときは、それをもらいっぱなしに出来ず、「早くお返しをしてチャラにしなくては・・」とか「だったら 受け取らない」という選択をしてしまいがちです。

例えば褒められても「いえいえ そんなことはありません」と、受け取ろうとしない、とか、とても素敵なプレゼントをもらったのに、「こんな素晴らしいものは受け取れません」みたいな感じです。

自己価値が低いと、自信がなくなります。
SKさんのお母さんもまた、もしかしたら義母に自己価値をたくさん傷つけられた方かもしれませんね。

そして、母親としての自信が減り、SKさんを愛していても、いつも義母の目を気にしてふるまうようになってしまったのかもしれませんね。

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「何もしなくてもかわいがってもらえる・与えられる」というのは完全な依存状態です。つまり理想は赤ちゃんのような状態です。

充分な依存時代を経験出来なかったSKさんは、子供ながらに、とても早くその時代にけりをつけて

>大人に対して、いい子でいれば怒られない、自分を見てくれると思っていました。

何かをすることで認められよう、というとても自立的な観念を作られたのではないかと思います。

この観念は、長所として使えると、向上心やスキルアップなど、いろんな良い部分にも繋がりますが、ネガティブな部分として使うと、いつも人の目を気にしたり、分離感などにも繋がります。

SKさんのご相談は、家族との距離感がわからないというのを問題に感じていらっしゃる、ということでした。
それは、「親密感」というところに、今のSKさんの課題があるように思いました。

親密感がないと分離感が現れます。

そして、分離をどう埋めていいのかわからないので、結局 分離した溝が見えないくらいもっと大きく分離することを選択してしまったりします。

もしかしたらSKさんも、そうすることによって、これまでは、ご自分をなんとか守ってこられたのかもしれませんね。

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>そして、家族に触れられると、意思とは関係なく寒気が走ってしまいます。

今後、もしカウンセリングやセラピーを使ってこの部分を解決して行くには、親密感は、母親から受け取る部分が大きいので、やはり、お母さんとの関係に向き合うことが必要になってくるかと思います。

もちろん、実際のお母さんと会って話し合いをしなければ解決しないわけではありません。
SKさんの心の中にいるお母さんとの和解が出来れば、まずはそれだけでも十分です。

でも、その前に、小さなステップとして、今 身近にいらっしゃる方たちとの関係を見ていくのもいいかもしれません。
パートナーやお友達や同僚の方との関係にも、その影響はでていると考えられるので、SKさんがやりやすい方からはじめてはいかがでしょうか。

>私の考えが大人になりきれていないとわかっていても、なかった事にはできない自分がいます。

考えが大人になりきれていないのではなく、大人になっているSKさんの中に、子供の頃に受けたまだ未処理の感情が残っているために、それを解決したいと思っている、と考えてみてください。

なかった事に出来ないのは、SKさんがそれがとても大切な部分だと、無意識的に感じていらっしゃるからです。

今こうしてご相談くださったのが、SKさんにとって、この部分を癒やしてあげる準備がととのったというタイミングだと考えてみてください。

無料電話カウンセリングもありますので、よかったら いちどお電話お待ちしていますね。
一緒に解決していきましょう。

ご相談ありがとうございました。

嶽きよみ

この記事を書いたカウンセラー

About Author

柔軟な視点で問題を捉え「人間関係」「自己表現」「セクシャリティ」に関する悩みを多く扱う。 特に、現役で自身のビジネスも続けていることから、やりたいことを見つける、夢を叶える、など自己実現のサポートを得意としている。 「見た目の印象とは違い、声に癒される」との声が多く寄せられている。