妻の浮気が原因で夫婦仲が冷え切ってしまいました

相談者名
男(48歳)
妻の携帯メールの内容から浮気が発覚しました。
相手は妻帯者で、近所の接骨院の院長でした。
浮気のショックは大きかったのですが、妻が泣いて謝罪してきたことから、許す事にしました。

私は謝罪を受け入れた事で元のような関係を取り戻すことが出来るのではないかと期待しました。
浮気相手は妻帯者で、自分が離婚してまで妻と一緒になるつもりが無いからです。
しかし実際は、妻は友人を介して今だに連絡を取ろうとしたり、時々接骨院の近くを通って顔を見に行ったりしており、相変わらず浮気相手への愛情が残っているのが判る状態です。
当然、私との関係は悪いままで、他の人と居る時は明るく楽しそうな会話をしていますが、私と居ると無表情で最低限の会話しかありません。
そういった行動をとることで、私が離婚を言い出すのを待っているのかも知れません(有責者からの離婚は難しいため)。
私は関係改善のための努力を可能な限りしていますが、妻からは愛情を感じられる反応が全く返ってきません。
このような状況下で、私が苦しさと辛さでうつ状態になってしまい、仕事も満足に手に付きません。

私は何とか妻との関係を修復して離婚を回避したいです。
というのも、離婚すると子供の親権や監護権は母親にいってしまうことが多く、私はこれから一人で生きていかなければないからです。
万が一離婚しても子供達とは毎日会っていたいと思うので、もし子供達と離れ離れになって月1回程度の面会しかできないようなら自殺してしまうと思います。

離婚の危機を回避するにはどうしたら良いでしょうか?
また、離婚して父親が一人で子供を育てるのは想像以上に大変だと認識していますが、父親が親権や監護権をとることは本当に難しいのでしょうか?

カウンセラー
大門昌代
はじめまして。
今回担当させていただきます大門と申します。
よろしくお願いします。
お名前が「男」となっておりましたので、今回はAさんと呼ばせていただきますね。
こちらで、勝手にお名前をつけてしまって申し訳ありませんが、どうぞご了承下さいませ。

奥様の浮気を、許そうと決意されこと、本当にすごいことだと思います。
相手もわかっている状態ですので、余計に許しがたい面もおありかと思いますが、許してみようと思ったところに、Aさんの強い心を感じます。

子供さんもいらっしゃるようですし、簡単に離婚と言う訳にはいきませんものね。

まず最初に、父親が親権や監護権をとることについてですが、私達カウンセラーは法律のプロではありませんので、そのことについておこたえすることができないことを、お許し下さいね。

親権をとる、とらないと言うのは、離婚という流れになった時のことになります。
まずは、奥様との関係修復に、目を向けてみましょう。
私達の心というのは、二つの道を進むことはできません。
関係修復と離婚というのは、まったく逆の道になりますので、前に進もうと思っているけど、後ろにも進みたいということになってしまって、結局はどちらにも進めないということになってしまいます。
ですので、今回は関係修復を目指すということで、お話しさせていただきます。

浮気をされるというのは、とてもショックなことです。
自分ではない他の人に、パートナーの目が向いたという事実を目の当たりにするわけですから、当然怒りも出てきますし、憤りや、悲しみも出てきます。
ですが、そんな状態でも、Aさんは「許す」という選択をされました。
こんなつらい目にあって、それでも許そうとするのは、とても大変なことです。
ですが、これからも奥様とやっていこうとすると、どうしても、奥様を許すことは、必要になってきます。

許せないまま、夫婦という形態をとっていくことも、可能かもしれませんが、それは決して幸せとは言い難いものになってしまいます。

まず、奥様を本当の意味で許していく為に、どちらが悪いとか、どちらに原因があるなどの考え方を、やめていく必要があります。
奥様がとってしまった行動は、決して褒められることではありませんし、Aさんを大きく傷つけてしまったことは事実です。
事実ですが、「自分にも原因があった」「悪いのは、妻だけではない」という物事の見方が必要なのです。

相手が悪いとなってしまうと、自分の正しさを押し通すことになってしまいます。
そうすると、自分の正しさは証明できますが、自分が正しいと言うことは、相手は正しくないということになります。
正しくない、間違っているとなった側は、正しくない行動をとったが故に、罪をつぐなう生き方になることもありますし、いつか見返してやるという復讐心を持つこともあります。
どちらにしても、決して幸せではない生き方になってしまうのです。

浮気をしてしまい、しかもその後も相手の方に対して連絡を取ろうとしている奥様を、「罪はない」「悪くない」と許してあげられる人って、どんな人でしょうか?
少なくとも、かなりの心の広さが必要だと思うのです。
そして、自分にも変化する余地がある、何か自分にできることがあるのではないかと、心を巡らせることができる人ではないかと思うのです。

奥様が浮気してしまった原因は、どこにあったのでしょうか?
何か、ご夫婦の間で、改善すべき点は、なかったでしょうか?
浮気以前に、ご夫婦の間にあった問題を、浮気が浮き彫りにしてくれることもあります。
こんなことは、起こってほしくなかった事でしょうが、そこに何か気付く点、学ぶ点があるのだとしたら何なのかを、まず見つけてみるとで、進むべき方向性が決まってきます。

Aさんは、とても傷ついておられるでしょうし、どうして俺がやらなくてはいけないんだという思いも出てくるでしょう。
一人で問題に立ち向かうのではなく、誰かに寄り添ってもらうことも、必要になってくると思います。
本当は、奥様に寄り添ってもらいたい所でしょうが、罪を犯した側は、なかなかそんな勇気は持てません。

離婚の危機を回避する為に、理不尽さ、憤りも感じるでしょうが、自分が変化していくことを、選択していければいいなと思います。
よかったら、当社カウンセラーもお手伝いさせていただきますので、カウンセリングもご利用下さいね。

この度は、ご相談ありがとうございました。

この記事を書いたカウンセラー

About Author

恋愛や結婚、浮気や離婚など男女関係、対人関係やビジネス関係、家族関係や子育て、子供の反抗期、子離れ、親離れ問題など幅広いジャンルを得意とし、お客様からの支持が厚い。 女性ならではの視点と優しさ、母としての厳しさと懐の深さのあるカウンセリングが好評である。PHP研究所より3冊出版。