自己攻撃の心理学~罪悪感と無価値感の《罠》~

あらゆるネガティブな事象の中核にあるのが《罪悪感》という概念です。

《罪悪感》は、《無価値感》と結託し、私たちに間違った判断と失敗、自己攻撃、自己嫌悪、特別意識、犠牲をすること・・を強化させ、あらゆる良い機会から目をそらせて、人生を台無しにしてしまいます。
『自分をちっぽけに扱わないこと』『自分を罰することを辞めること』
もし、この二つが完璧にできれば、私たちのネガティブな問題は全て解決したも同然でしょう。

心の奥深いところを見てみると、私たち人間はみんな、この原始的な二つの心理的な《罠》に深く馴染んでしまっているようです。
自分を痛めつける《自己攻撃》の全ては、世界への攻撃なのです。
リクエストにお答えして、《罪悪感》と《無価値感》についてのお話です。

◎リクエストを頂きました◎
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罪悪感とそれからくる報いの感情についてリクエストお願いします。
自分かわいさについついいい顔をしてしまい、
その結果最後には無責任にも相手をするのが嫌になり逃げてしまいます。

今度こそはそんな無責任なことは絶対しないようにしよう、
でも出来る自信がない…もう一人でいるしかない。
そう極端な考えしか浮かびません。
だからいつまでたってもコミュニケーションがヘタです。

一人から逃げるということは、
他の自分にとって大切な人との繋がりも諦めなければいけないと思います。
自分が顔にも出さないでフラストレーションを溜めるので、
自分の好きな相手も自分に対してそうかもしれないと思います。
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リクエストをありがとうございます。
ご相談者の方は、《犠牲》というサイクルにはまりこみ、ご自分をちっぽけに扱ってしまっているようです。
どんなに頑張っても価値や報酬を受け取ることのない日々の連続に、とてもお疲れのことと思います。

自分をちっぽけに扱わないこと
自分を罰することを辞めること

もし、この二つが完璧にできれば、私たちのネガティブな問題は全て解決したも同然でしょう。心の奥深いところを見てみると、私たち人間はみんな、この原始的な二つの心理的な《罠》に深く馴染んでしまっているようです。

お馴染みのあまり一種の人間臭さのシンボルのように思われがちなのですが、自分で自分の首を締め続けることは、やはりお勧めできません。

《自己攻撃》は、世界への攻撃なのです。

●《罪悪感》と《無価値感》について

「投げたものが自分に返ってくる」とか「因果応報」という言葉があるように、私たちは、一度でも誰かや何かを(心の中でだけでも)攻撃した経験があると、自分を悪者扱いし、自分を攻撃したり、批判したり、自らを罰したい・罰せられたいというような破壊的な気持ちが生じるようです。

時にそれは、本人も想像を絶するような「ドラマ仕立て」で人生を破壊することもあります。

幼いころには親に対して、大人になってからは社会に対して、どうしようもないときには神などに対して、攻撃する気持ちを持つことは誰もが経験していることでしょう。

《罪悪感》とは、いまだに誰かや何か(あるいは自分自身)を責め続けていて、その攻撃性をまだ許すことが出来ずにいる結果、自分自身をもルールや役割といった不自由な檻の中に入れてしまっているということです。
日頃からネガティブな想いやストレスを自分に課している状態も、これにあたります。

また、自分には価値がなく、勇気や誠実さや愛がないと感じていることのすべて《無価値感》は他の人にもおのずと投影され、「自分を理解して許してくれる人などいない」「関係を継続すべき価値のある人間関係など存在しない」といった、心と心の繋がりのない、分離した孤独な世界に住んでしまいます。

どんな人間関係も長期的になってゆくにつれて変化することが必要ですが、これらの怖れがあると、次のステップへ進む意欲が失われていき、人間関係を継続できなくなってしまうのです。

●コントロールを手放しましょう

私たちに《罪悪感》があるとき、これも無意識的にやっていることですが、《罪悪感》を使って自分や他の人をコントロールしたり、またあるときは自分を有罪だと判断してくれる人を見つけてコントロールしてもらおうとしてしまいます。

例えば、「私が○○をしてあげたのだから、あなたは○○をするべきよ」などのルールや感情的脅迫を作ったり、「あの人に責められるから、僕はこうするしかないんだ」という被害者的立場をとったりします。

この《罪悪感》という気分の悪いものを用いてのコントロールは当然長持ちするはずもなく、いつかは逃げ切れなくなって、「消えてなくなりたい」「全て壊してしまいたい」などと思ってしまいます。

●新しいレベルの人間関係に進むことを強く望みましょう

《罪悪感》は次のステップ(成長)への怖れから自分を守るために使う幻想のようなものです。
《罪悪感》という思い込みを持っていると、間違いを訂正することに意識を向けられなくなり、ただ夢中で自分を罰し続けてしまうのです。
《罪悪感》はあなたを人生から引きこもらせ、状況から身動きできなくさせてしまいます。前に進もうとしても無駄だ…など、変化しないことへの言い訳を意識下に強力に作ってしまうのです。

自分を責めること以上に大切なことは、新しいステップを踏み出すこと。そして、新しいレベルの人間関係を、心から望むことです。

かつてあなたが批判してしまった人や状況を許し、解放するたびごとに、自分自身と世界との『無垢なつながり』を取り戻すことができます。

過去に切り離した繋がりを取り戻すことで、今現在あなたの関わる人たちとの間に新しいレベルの繋がりを感じられるようになります。

そうした繋がりのパイプがあってこそ、人間関係の醍醐味と充実感、そして『ご褒美』を心から味わえるのです。

●自分という存在を周りへの『贈り物』とみなしましょう

《罪悪感》は、あなたを「いい人」だと証明するためにあなたの本質を殺します。
《無価値感》は、あなたがいかに役に立つ人間であるかを証明するために孤独な重労働をさせます。

それらの行為の全ては、一時的なごまかしに過ぎず、【本物の感じ】や【リアルさ】を受け取れないので、やがてはボロボロになって燃え尽きてしまいます。

それよりも、【本当のあなた自身】を周りの人たちに与えてください。
あなた自身を隠さないで、どうか心を開いて、真実を分かち合ってください。
それが、死んだような義務的な関係性に新しい生命を吹き込む、最も創造的な愛の行為なのです。

(完)

この記事を書いたカウンセラー

About Author

多田 陽香

対人関係、恋愛、個性、才能、感情の問題など、様々なお悩みに対応するベテランカウンセラー。 深い意識を熟知し、問題を根本解決へと導く。 世界各国で長年にわたり精神世界を学ぶ一方、大手芸能事務所の番組制作協力をワンクール担当する等、豊かな感受性を生かしてカウンセリング生活を楽しんでいる。