不満を言う自分とさよならする心理学(3)~今あるものを目をむける~

私たちはあるものではなく、ないものに焦点がいっている時は不満を感じやすくなります。

あれをしてもらえてない、こういうところが足りないなどの“ない”という部分に焦点があいやすくなっている時です。
“ない”ものに焦点があっている時は、感じることは“ない”ですから心に供給、補給、入ってきてる、満ちてくる感じはしませんよね?ですので心は不満を感じやすくなります。

●今あるものを目をむける。

依存心が強くなっている時は不満を感じやすいという話を書かせていただきましたが、ほかにも不満を感じやすい時はどんな時かを考えてみたいと思います。

不満を感じやすい物の見方、とらえ方、考え方、もしくは不満を感じやすい時があるとしたらどんな見方、とらえ方、考え方があるでしょう?

その一つとして、あるものではなく、ないものに焦点がいっている時は、不満を感じやすいと言えるかと思います。

例えば、

彼から電話をすることが少ない。

パートナーが積極的にコミュニケションをとろうとしない。

彼女からお誘いしてくることが少ない。

上司はねぎらってくれない。

ボーナスが少ない。

などです。

ないものに焦点があっている時は、感じることは“ない”ですから心に供給、補給、入ってきてる、満ちてくる感じはしませんよね?ですので心は不満を感じやすくなります。

実際に不満感を解消していくカウンセリングを行っていると、今ある物よりも、ないものほうに心の焦点があいやすくなっていたという例が多々あります。

不満を感じているとストレスになるので不満を感じることを少なくしていくためのカウンセリングをすることがあります。
しかし“ない”と感じているものを無理やり“ある”ことにするのは無理がありますね。

ですんで、そんな時は心の焦点を変えていくことを取りくんでいったりします。

まずは不満からくるストレス、フラストレーションを十分はき出してもらってガス抜きをしていくんですね。

そうやってガス抜きをしていくと心が楽になっていくんです。

心が楽になってから、ないものから、あるものに焦点を移していけるように取り組んでいきます。
具体的には今相手がしてくれていることや、今あるものを探していくんですね。

“ある”ものよりも、“ない”もののほうに意識が傾いているときは、心に不満が残やすいので“ある”ものに意識を傾けられるようにしていきます。

“ある”というのは、「これがある」「あれもある」という言葉遣いをしますね。

今の状態に「これがある」「あれもある」というのは加点方式な考え方なわけですから、持っているものが増えていき心を満たしやすくなります。

そして見つけた今あるものに感謝をしてみるんです。
感謝ができると今してくれることや、今あるものをありがたみを実感しやすいですよね。
今あるものを受け取ると考えかた言い換えることもできます。

パートナーに足りてないと感じてるけど、今パートナーがしてくれてることや、今パートナーが持っているいいところはないだろうか?と考えていき、そして感謝をしてみるんですね。

もちろん言うがやすし実際に行うは難しなのですが、こうやってあるものに意識を向けて感謝していけると“ある”を感じられるので心を満たしてやりやすくなるんですね。

>>>『不満を言う自分とさよならする心理学(4)~自分の足らなさを見ていませんか?~』につづく

この記事を書いたカウンセラー

About Author

若年層から熟年層まで、幅広い層に支持されている、人気カウンセラー。 家族関係、恋愛、結婚、離婚、職場関係の問題などの対人関係の分野に高い支持を得る。 東京・名古屋・大阪の各地でカウンセリングや心理学ワークショップを開催。また、カウンセラー育成のトレーナーもしている。