やらなければならない事や、やりたい事ができない時の処方箋

しも、やらなければならない事や、やりたい事でもなかなか手を付けられない事があります。
それは、どのような状態なのでしょうか。

“やらなければならない事”と“やりたい事”ではその意味合いが異なります。
“やらなければならない事”というのは、その内容が必ずしも楽しい訳ではなく、それをやり遂げた後の事を考えてやっているではないかと思います。

一方、やりたい事=というのは、今やろうとしている事自体が楽しい事なのではないかと思います。
前者をやる為には、その目的を再確認したり、やり遂げた自分へのご褒美を用意する事でモチベーションを上げる事ができます。

後者の場合は、様々な心理的な側面が影響をしていますが、それぞれの心理的な側面に応じた考え方や捉え方をする事で、それが楽しみながらできるようになります。

◎リクエストを頂きました◎
=======================================
私にはいろいろとやりたいことややらなくてはならないことがあります。
しかし、休日などの時間があってそういうことをやるチャンスになっても何故か、
ネットサーフィンなど、暇つぶしのようなことをしてしまい、結局やれません。
どうしてこうなってしまうのでしょうか。また、どうすればやりたいことがやれるようになるのでしょうか。
=======================================

リクエストをありがとうございます。

誰しも、やらなければならない事や、やりたい事でもなかなか手を付けられない事がありますね。
そんな時には「何て自分は意志薄弱なんだ」と自分を責めてしまう事もあります。

さて、本来のモチベーションという意味では、“やらなければならない事”と“やりたい事”では異なるのではないでしょうか。

“やらなければならない事”というのは、その内容が必ずしも楽しい訳ではなく、それをやり遂げた後の事を考えてやっているではないかと思います。

例えば、今日中に書類を完成させないと上司から怒られるという“怖れ”を動機としている場合もあるでしょうし、甲子園に出場する為に過酷な練習をするという“その先にある目的”を動機としている場合もあるでしょう。

そう考えると、“やらなければならない事”自体は必ずしも楽しい訳ではありません。

従って、ついついそこから逃げ出したくなってしまいます。

この“やらなければならない事”を行う対策としては、

①やると決める
②逃げ場を遮断する
③やっている事の意味を再確認する
④やっていること自体を“楽しい事”に転換する考え方をする
⑤やり遂げた私にご褒美を準備する

事などが考えられます。

①は、逃げ出したくなったら、ただ、「やる」と決意する方法です。
②は、例えばネットサーフィンに逃げてしまうのであれば、ネットを遮断するなどです。
③は、“やらなければならない事”をやる意味付けを行う事です。
④は、例えば「こんなに頑張っている自分」を感じるなど、着目するポイントを変えてやっている事自体を楽しみに変える事です。
⑤は、「これが終わったらスイーツ」など目の前に人参をぶら下げる方法です。

 

次に、“やりたい事”ができないケースですが、こちらはちょっと複雑な心理が働いていると考えられます。

やりたい事=将来の目的ではなく今やろうとしている事自体が楽しい事とここでは捉えたいと思います。
丁度、子供がテレビゲームに寝食を忘れて興じている姿が本来の姿だとイメージしていただければと思います。

このような状態なのにどうしてできないかを考えてみると、

①精神的・肉体的に疲れている場合
②目的を達成してしまう怖れ
③やり始めたら、それを止められないのではないかという怖れ
④“社会の目”を意識した怖れ
⑤完璧にやらなければならないというプレッシャー
⑥どうせ自分にはできないという諦めや絶望感

などが考えられます。

①は、いくらやりたい事でも休息が必要かと思います。例えば、いくら楽しい事でも三日三晩徹夜して取り組んでいれば、気力も失せますね。

②は、それをやり遂げてしまったら、もう楽しい事が無くなるとか、次の目標が無くなるという怖れです。飽きるのではないかという恐れもここに入ります。
従って、それをやり遂げないように、あるいはやり過ぎないように無意識的にコントロールしてしまうのです。

人間は、何かを達成してしまうと、また次のステップに応じた目標や楽しみを見つけ出すものです。それを信頼する事です。

③は、いわゆる中毒症状的になるのではないか、という怖れです。自己肯定感を醸成することで、「そうはならない」という感覚が生まれてきます。

④は、他者の評価を気にするところが端緒となっていますが、実は自己嫌悪の問題が内包されています。犯罪的な行為は横に置いて考えますが、自己承認ができていない分だけ、自分の楽しみを許せないと感じているのです。そこで、禁止の気持ちが働いてしまうのですね。従ってこれも③と同様に自己肯定感を醸成する事が必要です。

⑤は、楽しむ事であるのはずなのですが、寧ろ完璧に出来ない時の怖れを感じるのが嫌で、それがプレッシャーとなって手を付けられないという状態です。
楽しむことが目的ですから、寧ろ失敗してもいいぐらいの気持ちで向き合えればできるようになると思います。

⑥は、対象のやりたい事を過大に捉え、また自分を過小評価する結果です。このような考え方をすると、できるものもできなくなる事がとても多くなります。上手くできなかったり、合わないと思ったら、その時に続けるか否かを考えればいいのです。

(完)

この記事を書いたカウンセラー

About Author

大谷 常緑

恋愛や夫婦間の問題、家族関係、対人関係、自己変革、ビジネスや転職、お金に関する問題などあらゆるジャンルを得意とする。 どんなご相談にも全力投球で臨み、理論的側面と感覚的側面を駆使し、また豊富な社会経験をベースとして分かりやすく優しい語り口で問題解決へと導く。日本心理学会認定心理士。