自分が悪いと思いすぎないためのサポート(1)~なぜ自分を許そうとすることがいるのか~

悪いことしちゃったなぁと思った時には「自分にも責任があるな」とか「自分も悪かったな」という反省が大切な時もあります。本当に悪いことしたと思ったら心からごめんなさいと思うことが大切な時もあります。

しかし、あまりに罪悪感を感じて日常に支障がでるときは『自分を許そう』と思ってみたり、『そんなに過剰なまでに罪悪感を感じる必要はないんだ』と思ってみてほしいのです。
そのために罪悪感を感じるとどうなるか、なぜ自分を許したほうがいいかを改めて考えてみませんか?

自分を許すことも大切

「自分にも責任があるな」とか「自分も悪かったな」という反省のしかたではなく、「自分のせいだ」とか「自分が悪いんだ」と強く思ってしまう時があります。

罪悪感を強く感じている状態です。

時には「自分にも責任があるな」とか「自分も悪かったな」という反省が大切な時もあります。
本当に悪いことしたと思ったら心からごめんなさいと思うことが大切な時もあります。

そう思うことが大切な時もあるのですが過剰に罪悪感を感じて心が苦しくなったり、罪悪感があるために人との接するのに負荷を感じるようになり(例えば自分のせいだと強く思ってしまい罪悪感を感じる人に会いづらくなってしまったり、話しにくくなってしまったりなど)日常生活に支障が起きるようなら『自分を許そう』と思ってみたり、『そんなに過剰なまでに罪悪感を感じる必要はないんだ』と思ってみてほしいのです。

しかし、罪悪感は悪いことをしたと感じてしまい自分で自分を責めてしまう心理です。

そのため強く罪悪感を感じている時は「自分を許そう」とか、「そんなに過剰なまでに罪悪感を感じる必要はないんだ」というような罪悪感を緩めてみようとか、あまり罪悪を持たないようにしよう的な発想がでてきにくいです。

ついつい悪いことをしたから反省をしなければ、自分に罰を与えなければ、罪を背負って生きる自分はそう簡単に楽になってはいけない的な発想になりがちです。

罪悪感を緩めてみようとか、あまり罪悪を持たないようにしようなどの発想に至るためのアイテムとして、罪悪感を持つとどうなるのか、なぜ自分を許すことがいるのかということを整理しておくとその発想をする為の役に立つことでしょう。

というわけで整理をしてみたいと思います。

罪悪感があると自分を攻撃する

肉体的なダメージを与えるときは棒でなぐったり、ひもで締め上げたり、重りがついた足かせをはめたりと色んなアイテムで痛めつける方法がありますが、罪悪感を感じている時は「自分のせいだ」という言葉で自分を責めたり、「自分が悪いんだ」という言葉で自分を責めたり、「自分は罪人だ」という言葉で自分を責めたり、言葉というアイテムで自分にダメージを与えます。

罪悪感を感じていると色んな言葉で自分を痛めつけたりします。

罪悪感を強く感じている人とお話をすると、
そんな酷い言葉を友達に対して使ってしまうと友達無くしちゃいますね?
パートナーに対して使うと即別れ話になってしますよね?
そんな言葉を職場の社会で使うと名誉毀損で訴えられちゃいますよね?
というくらいの酷い言葉を使って自分を責めちゃう人もいたりするんです。

色んな言葉で心を痛めつけているわけですから心はダメージを負います。

心がダメージを負うので、苦しくなったり、鉛がはいった心になったようにズドーンと重い感じがしたり、吐きたくなるような気持ち悪さを感じる人もいます。

また言葉を使って自分を痛めつけているわけではないのですが、攻撃的なエネルギーが自分の内側に向かっていき心を攻撃をしていることもあります。

罪悪感があると自分を攻撃するので心にダメージを負い心が弱っていきます。

心が弱るので元気がなくなったり、鬱々とした気持ちになったり、笑顔が消えたり、生きる力が出なくなったりしちゃう人もいます。

こう症状がでてくると日常生活に支障がでてきますね。

なぜ、自分を許そうとか、あまり罪悪を持たないでおこうと思ってみるほうが良いときがあるか?という理由として、自分を責めていると心が苦しくなる、心が弱る、元気がなくなる、鬱々とした気持ちになる、笑顔が消える、生きる力が出なくなる、それらにより日常生活に支障がでるからと言えます。読んでいるだけでつらそうな状態ですね。

自分の周りにいる誰かのためにも

また、そんな状態を見る周りの人につらい思いを抱かしてしまうこともあります。

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例え話ですが、あなたの恋人が仕事で大切な打ち合わせの約束を失念してしまいすっぽかしたことがあったとしましょう。

そのせいで大きな取り引きをおじゃんにしてしまいました。

あなたの恋人は、そのことで職場の人に強く罪悪感を感じているとします。

『みんなに迷惑をかけてしまった。申し訳なくてみんなの顔が見られない。消えてしまいたい・・・』といたく気にしてしまいます。

同じ部署の人たちは「今回おじゃんになった分も、次からの取引で取り戻そう」と励ますも、そんな励ましの言葉も逆に心が痛く感じます。
心が痛く感じるので「あ、ああ・・・すまない」と元気がない返事になっちゃいます。

何日たっても気に病み続け、落ち込み続け、自分に自信をなくしている彼。
すっかり元気がなくなってしまった恋人は会社にいけなくなってしまいました。
顔から笑顔も消えてしまいした。

気に病み続けている恋人のために、あなたはフォローをするのですが何度フォローしても落ち込み続けたままなんです。

元気づけようとフォローの言葉がけをするも「いや、取り返しがつかないことをしてしまった。みんなに申し訳ない」という自分を責めているような返事が返ってきます。

そんなことが続いたとしたらどうでしょう?
どう接していいかわからなくなりませんか?
どんな言葉をかけていいかわからなくなりませんか?
自分のフォローの仕方が悪くて恋人の傷をより深くしてしまったのでは?と罪悪感を抱くかもしれません。
何度フォローをしても落ち込み続けたままということに無力感を感じかもしれません。
元気がなくなった恋人を見続けるのがつらい気持ちになってしまうかもしれません。

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過剰な罪悪感を感じて自分を責め続けていると、自分の周りにいる誰かにこれらのような感情を抱かせてしまう可能性があるのです。

自分の周りにいる誰かに辛い思いさせない為にも自分を許そうとか、あまり罪悪を持たないようにしようと思った方がいいことがあるのですね。

自分のために自分を許そうとか、あまり罪悪感は持たないようにしようと思いにくい時は、自分の周りにいる誰かのためにと思ってみると思いやすくなるかもしれませんね。

この記事を書いたカウンセラー

About Author

若年層から熟年層まで、幅広い層に支持されている、人気カウンセラー。 家族関係、恋愛、結婚、離婚、職場関係の問題などの対人関係の分野に高い支持を得る。 東京・名古屋・大阪の各地でカウンセリングや心理学ワークショップを開催。また、カウンセラー育成のトレーナーもしている。