誕生日は母の記念日

こんにちは、五十嵐です。
4月産まれの私は先日、誕生日を迎えました。
数年前。
30歳の私の誕生日。
サプライズで母にプレゼントを送ったんです。
親元を離れ、一人暮らしを始めてからは年に数回しか実家に帰らず
電話もメールも予定がなければしないという、身勝手な親不孝娘。
家に帰らなくても、経済的に支えてあげるのが恩返しだと
まるで男性みたいな価値観を持ち、きっと寂しがりの母親には心配ばかり
かけていたはずです。
母は若くして結婚したので、彼女が30歳の時に、私はなんと8歳。
すごい・・・
自分の面倒すらろくにみられない会社員をやっていた当時の私。
母はその頃、すでに2人の娘の親だったんだと。
ぜんそく持ちで身体が弱く、運動神経が鈍くて怪我も絶えなかった。
意地っ張りで何を考えているかわからない長女を育てるのは相当大変だったはず。
30歳とかでそんなこと、私にはとてもできない。
いまもそうですが、私と母親の年齢を逆算すると驚くことがたくさん。
そうか。私の30歳の誕生日。
30年前のその日。
お母さんが始めて「母親」になった日だったんだと。
私よりずっとずっと若いその手で、私を抱いてくれた日。
考え始めたら、お礼をせずにはいられない!と思い立ち、大きな花束を贈ることにしました。
もちろん感謝のメッセージカードも添えて。
カードの題名は
「おめでとう!母親30周年記念!!」
喜んでくれたら嬉しいなという気持ちと、半分はどれくらい驚くかな?という遊び心だったので、送った私の方がドキドキワクワクしてその日を待ちました。
ありがたいことに、毎年誕生日に母親はプレゼントを送ってくれるので、まさか自分に届くとは思わないはず。
私の誕生日当日、仕事中にも関わらず携帯に着信。
忙しかったので放っておくと、今度はメールが届きました。
「あ、お花が届いたんだ」
こっそり開いてみてみると、
「お母さん、嬉しい!嬉しくて嬉しくて涙がとまりません!!
 かおるを産んで本当によかった。ありがとう!・・・」
涙の洪水のような喜びと感動の内容。
どこで覚えたのか、大きなお花の写真が何枚も添付されて。
母親の感動っぷりに、私の方が驚いて泣きそうになってしまった。
いや、半分は遊びみたいなもので・・・と思ったけれど、
母の感動の大きさだけ、私を育てることに苦労と、つらさと、喜びと、楽しさと
沢山の思いが詰まっていたことが同時に伝わってきました。
休憩の時にこっそり電話してみたところ、まだ嬉し泣きで嗚咽がとまらないまま、
「よかった、よかった、本当によかった。ありがとうね。嬉しくて仕方ないよ・・・」
繰り返し言ってくれる母に、とうとう私の方まで泣き出してしまいました。
ただの思いつきだったけど、プレゼントして本当によかった。
次は40歳かな。
あら、そんなに遠くない。
それまで私も母も健康で、今よりもっと幸せであることを願って。
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