島でのつながり。

こんにちは。宮古島から五十嵐かおるです。
最近、友達のつながりでまた友達になってというサイクルが加速度的に増えてきてます。
とてもありがたく、楽しいつながりです。
話してみると、大抵は友達の友達が友達。(どこかで聞いたことあるフレーズ)
ほとんどと言っていいほど共通の知り合いがいることがわかります。
あとは東京に住んでいた人も多いので、その時の話で盛り上がったり、
不思議なくらい共通点のある土地や知り合いやお店があったり。
こちらに来て1年半の私ですら、勤めている職場をいうと
「あの部署の○○さん、知ってるよ」とか「以前そこで勤めてたよー」とか。
島の人達は職場の移り変わりが多いので、知り合いも増えるみたいで。
カフェやマッサージに行っても、2回目にはもう「知り合いの人」
3回会ったら「友達」みたいな感覚なので、住めば住むほどに
根がはっていくような感覚です。
どこに行ってもお店は広くお客さんは少なくて、1人でフラッと入ると
店主とゆっくりお話することになります。
そのまま、一緒に飲み始めることもめずらしくありません。
なんでこんなにつながれるんだろう。
ふと考えてみたのですが、友達になる時ってお互いの「共通点」があると入りやすいもの。
ここに住んでる人達って、みんな最初からその共通点を持っているんです。
それは「宮古島を選んで住んでいる」ということ。
私のように、島が好きで地方から来る人たちがここにはたくさんいて「島ナイチャー」と呼ばれます。
内地(沖縄以外全部をさして)から来た人という意味です。
もともと宮古島出身の人たちは、ここが好きで残った人たち。
もしくは、ここが好きで戻ってきた人たちがほとんど。
宮古島には専門学校や大学がないので、高校を卒業する時に島を出て進学するか、
島に残って就職するかのどちらか。なんらかの事情がある場合を除いて「選択」をしているんです。
島を出る人達が多いみたいですが、結婚や退職を期に戻ってくる人も多数。
結婚して地方のお婿さんを連れて宮古島に戻ってくる女性もめずらしくないのには驚きました。
おかげで「初めまして」の後の会話に困らない。
「どうして宮古島に来たの?」
「どうして宮古島に戻ってきたの?」
はるばる離島に来て住むからには、皆さんそれぞれの濃いバックグラウンドがあるもの。
私みたいに「魅了されて」来た、都会に疲れて来た、
彼氏と別れて傷を癒すために来た、島の人と恋に落ちてお嫁さんに来た、
おじいとおばあが住んでるから面倒をみるために来た、
何かに「呼ばれるように」来た、短期間だけ羽を伸ばしに来た、
仕事でまさかの宮古島赴任、ヘッドハンティングされて来た・・・
それぞれが奥深い境遇を持ち合わせていて、新しい環境で過去をオープンに話すものだから、初めましてでも一晩飲み明かせるくらいネタはつきません。
都会に疲れて・・・という人たちの中には、大企業のエリートだったり
その業界では名の知れた人だったり、驚くような専門技術を持っている人も。
ここではステータスは全く必要ないけど、やっぱり特技は活かされるし、
島の人や生活のためにその技術を使ったりして満喫している。
片手間に農業も初めて、こだわるものだからとんでもなく美味しい野菜を作っていたり。
みんな口をそろえて「こんなに贅沢な環境は他では味わえないよね。」
という同じ意見。世界でも有数といわれる海のきれいな青。
観光名所と言われるところでも、人はほとんどいなくて気がすむまでのんびりできる。
それを価値のあるものと感じられるからここにいる。
その共通点と、同じ業界にずっといたら知り合えない人同士が
お互いに興味を持ってどんどんつながりが拡がっていきます。
振り返ると、わたしもそのつながりにどれだけ助けてもらったことか。
というよりも、つながりなくしてはここまで長く居られなかった気がします
車を買う時は車屋さんじゃなくて友達の紹介。
部屋を借りたい時は、不動産屋さんじゃなくてそこに住んでいる友達の紹介。
一時的なら「半年くらい出張で家を開けるから住んでいていいよー」なんてことも。
美容室に行ったら美味しいご飯屋さんと有名なユタさんを紹介してくれたり。
観光ガイドさんも自分で行って気にいったら、遊びに来た友達もまた一緒に行く。
お稽古ごともタウンページとか、ホームページじゃ見つからなくて友達の紹介。
よく行くカフェで常連さんと友達になって、価値観が似ていてお互いの情報を交換したり。
趣味だと思っていたデザインが友達の紹介でwebに活用されて仕事になったり。
仕事なんて、探してる~と言ったら「あのカフェで募集してた」「あのホテルで募集してた」エステに至っては「うちで働かない?」と。
情報誌よりもマニュアルよりも「人」のつながりがどんなに貴重なことか、
ここに来て知った大きな収穫。
いろんなことが人伝いにいけば「手に届く」ところにある。そんな感じ。
先日は友達の紹介で無農薬・化学肥料不使用の野菜を買う機会があって、
その美味しさに大感動。島から大橋を渡った小さな島の畑で栽培しているそう。
島人参とか生のままバリバリ食べても甘いし、生姜は苦味がなくて食べてすぐに今までにないくらいじんわり体が温まってきたのには驚きました。
野菜本来の味ってこういうものなんだって感じて、職場のレストラン部門の人に
「すごい野菜見つけました!」ってすぐに報告。それを聞いた料理長がすぐに
「紹介して」という話になり、数日後には提携農家さんになっていました。
農家のご主人に「ありがとう!」って言ってもらった私は
「なんで?」と一瞬キョトン。
美味しかったから言っただけで、別に何もしてないですよって。
あ、そうか。うちのレストラン、だいぶ大きい。
提携したら販売することができるんだ。
野菜はできたけど「これからどうやって広めていこう」って言っていた。
ご主人「やっぱりさ、いきなり初めましてって行っても相手にされないんだよ。
紹介してもらうと入りやすくて話の進み方も全然違うんだよ。」とのこと。
そうなんだ。
私からしたら職場に当たり前のようにいる料理長でも、
外から入るには敷居が高いんだ。中にいるとそんなこと考えたこともなかった。
もしかして、私もつなげられた?
こんなに小さなことでもいいんだ。
きっかけになれるってこういうことなんだな。
なんだか心に温かい光がぽっと灯った気分。
周りにたくさん与えてもらっている中で、自分もできたんだって感じられて
くすぐったく嬉しい気分になれた出来事。
これからもこの島で、いろんな人とつながっていきたいと思います。
五十嵐かおるのプロフィールへ>>>

この記事を書いたカウンセラー

About Author

退会しました。

2件のコメント

  1. 通りすがり on

    通りすがりの者です。
    去年八重山諸島をぶらっと旅行しました。
    短い間でしたが,その間に島で感じた感覚を思い出しました。
    あったかい人のつながり,いいですね。また旅行へ出かけたくなりました。

  2. 五十嵐 かおる on

    通りすがりさんへ
    コメントありがとうございます^^*
    島の感覚を思い出してもらえてうれしいです♪
    人も自然もあたたかいところです。
    これからいい季節になりますよー。
    よかったら、また出かけてみてくださいね。
    素敵な発見がたくさんありますように☆
    五十嵐 かおる