自己嫌悪とレディー・ガガの効能

梅雨時のジメジメした頃から、初夏に掛けて私は自己嫌悪にまみれていました。
どうも、今から思うとその数ヶ月前、3月頃からナニかがザワザワと動き始めていたようですが6月下旬のある朝。
そう、あれは確か、とある雨降る月曜日。
学校嫌いの娘をなんとか学校まで送りつけた車での帰り道。
流れていた曲は 今をときめくレディー・ガガの BORN THIS WAY でした。
ご存知な方も多いかと思いますが、その曲は結構アップテンポでノリノリな曲。
娘に 「買って」 と言われ、なんだか私自身気になっていた曲でノリノリ感が元気になれる気がしていて 「うん、買おう♪」 と買ったCD。
その時は歌詞などはわかっていなかったのですが。
その朝、やっと娘も学校へと行ったのになんだかスッキリしないドンヨリとした気持ち。
「あぁ、いつもはこの曲を聴くとナニゲに元気も出るのに、今日は元気が出ないな~ヤレヤレ・・・」 と少々自分にうんざりしながら、一体ガガちゃんは何を歌っているのだ? と歌詞カードを信号待ちの合間に見てみたならば。
そこには
「ありのままの自分を愛せばいい」
「そのままで完璧なあなたを 神は創ったの」 
自分らしいままで美しい
だって神には一寸のブレもない
今日いる自分を愛して そしてお祝いして
このまま進めばいい ベイビー
勇敢になるため 生まれてきた
私はこの運命のもとに生まれてきた 
という内容の歌詞が書かれてあり
なぜかそれを読んだ瞬間ダーッと流れる涙・涙・涙・・・
40も超えたいい大人がジャンジャカ音楽を流しながら、朝のラッシュ時に車中で号泣です(笑)
車の中で、しかも朝っぱらからとめどなく流れる涙に戸惑いつつこのモヤモヤと梅雨時の湿気のように私に纏わり付いていた嫌悪感。
その正体はなんだろう?
と大音量の中、流れる涙もそのままにボンヤリと考えていました。
毎朝の娘とのやり取りに疲れているのか?
娘には
「もっと自分のことを好きになったら?色々がんばってるやろ?」
「完璧でなくてもいいやん、そもそも完璧な人間なんていてないし」
という受け入れようとする言葉を掛けたり
「いつまでも中途半端やからしんどいねん!」
「一体どうしたいの?自分のことなんやから自分で決めなさい」
という追い込みの言葉を浴びせたりしていました。
『うわっ!!!これって全て私にも当てはまるセリフやんっ!!!』
モヤモヤと私に纏わり付いていたのは、紛れもない私自身の ”自己嫌悪” だったのです。
もっと自分自身を認めるべきは私で、不完全な自分を許していなかったのは私で、中途半端な自分を責め、自分自身を見失っていたことに気付いたのです。
でも、だからって、なぜ?ガガちゃんの  BORN THIS WAY  でこんなにも泣けるのだ?
自分が凄く自己嫌悪を感じていたことは解ったのですが、まだスッキリとはしません。
その答えは数週間後の、カウンセリングサービスの母体の神戸メンタルが主催する 《ヒーリングワーク》 に参加して明らかになりました。
このワークショップは数十名から100名前後で行う心理療法です。
一対一で行うカウンセリングを参加者の前で行う、公開カウンセリングのようなもの、といったらイメージしやすいでしょうか?
そこで、幸運にも私のこの一連の心の動きを聞いてもらう機会に恵まれました。
この、私の自己嫌悪ストーリーを聞いて、「わかる!わかる!」 と共感してくれる人もいれば、
「そんなにがんばってたんや~」 と労ってくれる人あり、「そんな人間くさいあなたが好きです」 と言ってくれる人あり 「おもしろいな~」とおもしろがってくれる人もいます。
この過程をくぐり抜け、なぜ  BORN THIS WAY で泣けてきたのかがわかりました。
それは、誰かに認めて欲しいくせに ”自分を認めれない自分・不完全な自分・中途半端な自分・見失った自分” そんな私でも 《自分らしいままで美しい》 と認められた気がしたからです。
認められたい、と願いがんばってきたはずなのに 『駄目駄目なあなたでもいいよ』 と、駄目な私を認められたら、今までツッパってがんばってきた自分はなんだったのだ?意味が無かったのでは?という無意味感に襲われ、「こんな駄目な私を認めないでくれ~~~優しくしないでよ~~~」と相反する思いがこみ上げてきていたようです。
けれど、「駄目駄目な人間、これが私です!!」 と人に話せたことがブレイクスルーになりました。
心理学ではよく言われることですが、自己嫌悪とは、自分の勝手な思い込みや誤解であることがほとんどです。
自分が自分の一部を嫌って責めているだけで、それを人に話しても人は嫌ったり責めたりはしません。
もしも、あなたが自己嫌悪に見舞われた時は少し勇気を出して、その思いを誰かに聞いてもらってください。
そうすると、そんなに自分を責める必要は無いことに気付けたり、今よりももっと自分と人を受け入れられる偉大な自分に気付くことができます。
まさか、自己嫌悪とレディー・ガガにここまで気付かされるとは!
と感じた梅雨から初夏に掛けての出来事でした。
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この記事を書いたカウンセラー

About Author

恋愛や夫婦、浮気、離婚などのパートナーシップから対人関係、子育て、また、死や自己受容のテーマなど幅広いジャンルを得意とする。 女性的で包容力があり、安心して頼れる姉貴的な存在。クライアントからは「話しをすると元気になる」「いつも安心させてくれる」などの絶大なる支持を得ている。

1件のコメント

  1. こんにちは。週末のベーシックでお世話になりました。
    Hugしていただいた時、お話ししたかったのですが、そのままあっという間に2日間終わってしまいました。
    ひろえさんはとてもセンスがあって素敵な方だな、と初日初めてお見かけした時に思いました。
    女優の戸田恵子さんをもっと美しくした感じだと♪
    私も娘の影響でガガが好きだったのですが、週末のセッション中、自分がこれほどガガの中に魅力や、なりたい自分の要素があると気づいて驚いていました。
    Aグループの女子達をガガに見立てていっぱいHugして盛り上がりました(笑)
    Born this way   私も大好きです♪
    神は間違わない これでいい  
    ホッとするし、勇気が出てきます。
    次回お話し出来るの楽しみにしてます☆