ワシも族~反応することの大切さ~

巷では、草食系男子というものが、増殖しているそうです。
女友達と添い寝しても、手も出さない。女の子に興味がないわけではないけれ
ど、そんなにガツガツとしていないので、草食系男子と呼ばれているそうで
す。
とても優しい人が多く、女性の気持ちに寄り添ってくれるので、力強さはない
けれど、安心感や親密感を与えてくれる存在で、最近の女性に人気が出てきて
いるようです。
ところが、40代以上の男性は、草食系男子の行動が信じられないそうです。
据え膳食わぬは男の恥と思っておられる男性が多いかと思いますが、そんな往
年の肉食系男子の方々が、定年を迎えると「ワシも族」になるそうです。


「ワシも族」というのは、定年を迎え、休みが欲しいと嘆いていたのも懐かし
い状態になり、毎日が日曜日の状態になってしまったお父さんが、家で特にや
ることもなく、ゴロゴロすごし、妻がどこかへ出かけようとすると、「ワシも
行く」と、一緒についてくる人達のことを言うようです。
定年後すぐは、今までやりたかったことをやってみたりするようですが、会社
という場所がなくなってしまった状態では、一緒に行動してくれる人もなく、
おもしろくないので、すぐに飽きてしまうのです。
そうすると、時間をどう潰そうか?と悩む毎日になります。
妻が出かけると聞きつければ、すぐに「ワシも行く」と言って、妻にうっとお
しく思われてしまうようです。
なぜ、うっとおしく思われるかと言うと、定年までの間、妻の孤独を理解せ
ず、相手をしてこなかったからなんですね。
確かに仕事は大切です。ですから、仕事で疲れて帰ってきて、妻の話し相手に
なる気がしなかったのかもしれませんが、その間に妻は、自分なりのコミュニ
ティーを作り上げているのです。
ご主人が相手をしてくれなくても、お友達と旅行へ出かけたり、趣味を楽しん
だりと、自分の世界を作り上げてしまったわけですね。
「私の相手をしてくれなかった」という不満がたまっている妻に、「ワシも行
く」とくっつきだすと、妻としては「何よ!今更!自分で何とかしなさい
よ!」となるわけですね。
本当は妻も、ずっと待ち望んでいたはずなんです。
「ワシも行く」という言葉。
でも、諦めてしまったので、「今更言われても、もう遅いわよ!」と怒りが噴
出してしまうのです。
ワシも族になって、嫌われてしまわないように、ご主人がワシも族になった時
に、一緒に楽しめるように、夫婦は普段からコミュニケーションをとっておく
ことが必要です。
相手が何か言ったら必ず反応してあげて下さいね。
何も言わなくても、何かいつもと違う様子だなと思ったら、反応してあげてく
ださいね。
相手が何かしてくれたら、反応してあげてくださいね。
無反応というのは、人と人との間に溝を作ってしまいます。
お茶を入れてくれたら「ありがとう」と反応しましょう。
ご主人が帰ってきたら「おかえり」と反応しましょう。
相手をいないように扱ってしまい、無反応になってしまうと、後々ワシも族の
恐怖に襲われるかもしれません。
ボケたら突っ込む!というのは、大阪人の得意技ですが、これも反応してあげ
ることですよね。
ボケたのに、放置されたら、悲しいです。
お笑い芸人になる必要は、まったくありませんが、相手の言動に何らかの反応
をしてあげることは、とても大切なのです。
無反応だと寂しいでしょ?反応するって、とても大切なのです。
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この記事を書いたカウンセラー

About Author

恋愛や結婚、浮気や離婚など男女関係、対人関係やビジネス関係、家族関係や子育て、子供の反抗期、子離れ、親離れ問題など幅広いジャンルを得意とし、お客様からの支持が厚い。 女性ならではの視点と優しさ、母としての厳しさと懐の深さのあるカウンセリングが好評である。PHP研究所より3冊出版。

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