感受性の豊かさ~感情の活用法~

受性の豊かさには、「敏感さ」と「振り幅(起伏)の大きさ」の2種類があります。

敏感な感受性を持つ人は、小さな心の動きも察知して反応できる気配り上手の才能があります。気持ちの振り幅の大きい感受性を持つ人は、人の何倍もに感情を増幅してたくさん幸せを感じる才能があります。

ただ、感受性の豊かさと自己否定が結びつくと傷つきやすくなる、落ち込みの深さも人の数倍になる、主体性を失うと感情に振り回されやすくなるといった注意点もあります。

感受性の豊かな人は共感力が高く、誰かが抑圧した感情を解放したり、人の気持ちに寄り添ったり、感情を通訳して気持ちの通い合うコミュニケーションをしたりすることができるでしょう。また、心地いい感情に反応して表現することで周囲の感情と共鳴が起こると、幸せを感じるリーダーシップをとることができるでしょう。
感受性をどう活用するか、どんな感情に反応するのかは、自分が決めていけます。

◎リクエストを頂きました◎
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私のリクエストは『感受性が強い人について』です。
私は小さい頃から涙もろく、多人数が苦手で、人に影響されやすい所がありました。

私の家庭では私のようなタイプは良しとされていなかったので、すぐ泣くから弱い、人付き合いが下手で引っ込み思案、優しすぎて頼りないと言われて、私を強くするためにとても厳しく育てられてきました。私にとってそれは、理解してもらえない孤独感を育て、自分を否定され傷つくばかりの教育で、自信を持てず弱々しくなるため、対処法を知らない家族には、更に厳しく育てられるという悪循環でした。

でも大人になり、心理学の本や自己啓発本なんかを沢山読み、カウンセリングを受けたりする内に、ただ感受性が強かっただけだと思うようになりました。
ずっと自分の特徴は悪い物だと思い込んでいたので、自分の能力を生かすという視点で考える事はとてもパワーがいる事でした。

これからは、もっと自分を生かして伸びやかに生きていきたいので、感受性が強い人の能力の生かし方と注意点みたいな事が知りたいです。
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感受性の豊かな方々からは、「気分の落ち込みが激しくて困る。」「感情のコントロールができない。」「気にしなくてもいいことまで気になる。」「些細なことで動揺する。」「自分の感情の揺れに疲れる。」といったご相談をいただきます。

感受性の豊かさには、「敏感さ」と「振り幅(起伏)の大きさ」の2種類の豊かさがあるようです。

敏感な感受性

敏感な人は、とても小さな心の動きも察知することができます。人が何を感じているかを繊細に感じ取って反応することができ、気配り上手の才能があります。

ただし、自分が自分を否定する気持ちを持っていると、敏感さ・繊細さで感じとったものと否定感が結びつき、傷つきやすくなってしまうことがあるので注意が必要です。

また、人数が多い環境では、敏感に感じ取れなくなるオソレが生まれたり、逆にいろいろなことを敏感に感じ取り過ぎて収拾がつかなくなったりして、集団が苦手になる傾向があります。

私達には「自分が感じているのと同じことを相手も感じるだろう。」と考える心の働きがあります。自分を否定する気持ちを減らしていけば、相手からどう思われるかが気になりにくくなるので、「必要以上に気配りしなくてもいい。」と思いやすくなるでしょう。

振り幅の大きな感受性

気持ちの振り幅の大きい人は、他の人にとって1の喜びを何倍もの喜びに感じ、1の悲しみを何倍もの悲しみに感じることができます。この増幅して感じる振り幅の大きさが感受性の豊かさで、ひどい落ち込みを感じやすいけれど、ものすごい幸せも感じられる才能があります。

ただ、感情の振り幅が大きいと、気分の起伏がジェットコースターのように上がったり下がったり忙しく、感情に振り回されて疲れることがあります。特に落ち込んだ時は、どうしようもない感情に溺れそうになるようです。

感情に振り回されやすい人は、感情が中心となってその周りを自分が回っているような状態かと思われます。それは疲れてしまいますよね。

感情は誰かに無理やり感じさせられているものではなくて、自分が感じているものです。「自分の感情は自分が感じている」と主体性を持ってみましょう。自分が中心で、周りに感情があると理解しましょう。

「自分が感じている」と自分に主導権を取り戻せたら、「どんな感情に焦点を当てて感じていくのか?」を自分が選べるようになります。感情の波に溺れずに、感情の波乗りをしていけたら、感情の起伏の大きさも楽しめるのではないでしょうか。

感情の解放 ~感情の代弁者になる~

感受性の豊かな人は、「こう感じているんじゃないかな。」と想像するのが上手です。自然に感情移入ができ、高い共感力があります。

だから、誰かが悲しくて涙をこらえているような場面で、その人よりも先に涙を流すことがあるでしょう。そして、誰かが泣き出すと、他の人ももらい泣きして感情の解放が起こります。感受性の豊かさを通して、誰かが抑圧した感情を解放していくことができます。

感情表現を言葉に換えていけたら、気持ちを我慢している人に「私があなたの立場だったら、とても辛いと感じると思います。お辛かったのではないでしょうか。」といったように感情を代弁することもできるでしょう。「気持ちをわかってくれる」と安心感を届けられるかもしれません。感受性の豊かさを、誰かの気持ちに寄り添うために使えるでしょう。

感情を抑圧しがちな人とコミュニケーションをとる時も、自分と相手の感情を言葉に表現して通訳していけたら、気持ちの通い合う関係が築いていけるでしょう。

感情に対して解放的に接するのは、女性性のエネルギーの使い方だと言われています。感受性の豊かさは女性性の豊かさとしても魅力があるようです。

感情の共鳴 ~感情のリーダーシップ~

集団の中に一人怒っている人がいると、「私も腹が立つ。」とか「そんなことで怒らなくていいじゃないか。」など、その場で怒りの感情を持つ人が増えていった経験はないでしょうか。感情には共鳴作用があります。この共鳴は、嬉しい・楽しい・大好き・素晴らしい・幸せといった心地いい感情にも起こります。

敏感な感受性があると、小さな心地いい感情に反応することができます。振り幅の大きな感受性があると、心地いい感情をたくさん感じられます。そして、心地いい感情を感じていることを表現していくと、その心地いい感情に共鳴する人が周囲に増えていくでしょう。

周囲の人を心地いい感情に巻き込んでいけたら、更に心地いい気持ちを豊かな感受性で味わえるのではないでしょうか。心地いい感情に反応できる感受性が、自分自身にも周囲の人にも幸せな気持ちをもたらしてくれるのかもしれません。

感受性をどう活用していくのか、どんな感情に反応していくのかは、自分自身で決めることができます。感受性の豊かさを、自分と大切な人が幸せを感じる方向に活用していきませんか。

(完)

この記事を書いたカウンセラー

About Author

大塚 統子

自己嫌悪セラピスト。心理学ワークショップ講師(東京・仙台) 「自分が嫌い」「自分はダメ」「私は愛されない」などの自己否定、ネガティブな感情・思考をリニューアルし、自信や才能・希望へと変換していく職人。生きづらい人の心が楽になる気づきや癒しを提供。テレビ・Web記事の取材にも多数協力。