愛されやすい態度になる

僕は、カウンセラーという職業の他に整骨院を営んでいます。
日々、さまざまな患者さんと関わる仕事なので、世間話や、仕事の愚痴、年配の方も多くいらっしゃるのでスマホやパソコンの使い方など、体にまつわる事以外の相談を伺うことがあります。

その中でも仕事の人間関係で、「いけすかない奴がいる」「感じの悪い態度の奴のせいでイライラする」「意地悪な態度が嫌で関わりたくない」という話を一生懸命にしてくださる人がいらっしゃいました。

その方の口癖が「あ〜しんどっ」なので、周りの空気も重苦しいものになりがちでした。

僕自身、以前勤めていた整骨院では同じように不平や不満を抱えイライラしていましたので、気持ちが痛いほど分かる気がします。

周りに「いけすかない奴がいる」「感じの悪い態度の奴のせいでイライラする」「あいつの意地悪な態度が嫌で関わりたくない」と愛し難い人がいると、当然ながら愛そうとは思えません。
そして、不平や不満が溜まり「あ〜しんどっ」という言葉も出てしまうかも知れません。

「相手が変われば、自分も少しは優しくできるのに」「相手が愛を向けてくれたら、こちらも愛を向けてもいい」そんな風に思ってしまいます。
しかし、相手を変える事はできません。

そんなイライラの渦中にいる時、愛し難い人ばかりに意識を向けるのではなく、自分自身にも意識を向けてみてください。
その愛し難い人と同じように、自分自身も愛し難い態度になっていませんか?

愚痴っぽく不平や不満を吐露し、イライラしている姿は愛しやすい態度どころか、近づき難い態度になってしまっているのではないでしょうか。
その態度のせいで、相手をイライラさせてしまったり、嫌味の一つも引き出してしまうのかも知れません。
僕自身がそうだったように思います。

ここでは、愛し難い態度になってしまっている事に気づく事が大切です。
気づくことで対策や出口が見えてきます。

僕の場合は、「雑に扱われている」「見下されている」「感謝されていない」と感じていて、イライラしながら自分の正当性を証明しようとしていました。
しかしながら自分の正当性を証明しても、自分の望むものは得られないと感じていました。

主導権争いや正しさの証明ではなく、自分から愛の選択をしようと決意し、愛されやすい態度になろうと行動しました。
僕がとった行動は、
「雑に扱われている」と感じていたので、「自分から相手を丁寧に扱う」こと。
「見下されている」と感じていたので、「自分から敬意を持った言葉使いで関わる」こと。
「感謝されていない」と感じていたので、「自分から感謝を伝える」こと。
そして、素直に「ごめんなさい」を言う事でした。

人には返報性の法則といものがあり、意地悪をされると意地悪で返したくなり、攻撃されると攻撃したくなる心理があります。

丁寧に敬意を持って感謝を周りの人に向けると、自分自身にそれらが向けられやすくなります。
素直に「ごめんなさい」を伝える事ができると、相手からも「ごめんなさい」が返ってきやすくなります。
すると相手を責める気持ちや不平不満より、許す気持ちの方が大きくなります。

自分から、愛されやすい態度になることで、円滑な人間関係や信頼関係を築きやすくなります。

リーダーシップとは、人をまとめたり、導いたりするものだけでなく、「やってみたいな」と動機付けるものもあります。

自ら愛されやすい態度をとり、愛の循環に喜びを感じる姿を見て、周りは「やってみたい」と思いますから、嫌々取り組んでもうまくいかないし長く続きません。

自ら愛を選択して喜びを感じる事のできるリーダーシップを発揮して、周りに良い影響を与えるヒントになれれば幸いです。

この記事を書いたカウンセラー

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我慢や犠牲的な生き方、依存的な恋愛、生きづらさを乗り越え、独立開業やカウンセラーになる夢を叶える。ユーモアに富んだ表現で心理学をわかりやすく伝え、クライアントの魅力や可能性を見続けて、クライアントと一緒に「その人らしく」「楽になる方法」を考えるスタイルに好評を得ている。