苦手だった「成長」という言葉を変えてくれた奇跡

皆さんは「成長」という言葉は好きですか?

私は…この言葉がとても苦手だった時期がありました。
耳にしただけでダッシュで部屋に閉じこもって布団にまるまりたいくらい現実逃避したいワードナンバーワンでした。

今回は、もしかしたら私みたいな方もいるかもしれないなと思ってコラムを書いています。
そうじゃない方は、周りにそういう言葉を避ける人がいたらこんなことを考えているのかもしれないと思って読んでみてください。

+   +   +

「後々振り返ると成長するためのきっかけだった」とか、今は私もブログで書いたりしますし、本屋さんでも目にすることってあると思うんです。

今でこそ「よく書けるようになったな」と自分でも思うのですが、昔は「成長」なんて言葉を本で読んだ時には、「もうやってられないわ」と思っていたものです。
そんな私でしたから仕事で言われる「成長しよう」も苦手でした。

「どうしてそんなに苦手だったの?」と聞かれると、私にとって「成長」という言葉を聞いた時に「今がダメだからもっと頑張れ」と言われているような感じがしていたからなんです。
誰もそんなこと言っていないのに、自分には心の中でいっぱい言っていました。

当時の私は、仕事でも恋愛でもすべてに行き詰まりを感じている状態でした。
仕事も毎日忙しいんだけれど、これ以上抱えられないのにNOと言えずにますます抱えるような状態、恋愛も出会いを探したりできることはしているのに、全然前に進んでいるように感じられませんでした。
頑張っているけれど、形として何も残っていない感じがして、私の頑張りが足りないんじゃないかなと思っていたのです。

でも、本当は「成長」ってそんなに苦しいものではなくて「喜び」につながるものだったりします。
遠い昔に忘れていた「成長」の言葉の本質を、私は小さな私の甥っ子に気付かせてもらいました。

私の甥っ子は生まれた時に大きな手術をしています。
このまま無事に育っていけるのか、生まれてから私もおばさんとしてすごく心配したものです。
「この1年、元気でいられるだろうか?」
「何をしてあげたらいいんだろうか?」
そんなふうにいっぱい考えました。
でも、私達の心配なんてどうでもよくなるくらい、甥っ子は会うとニコニコ笑ってくれるのです。
その笑顔を見ていると心の底から嬉しかったものです。

別に甥っ子は何かしてくれるわけじゃありません。
泣いてくずる時だってあるし、何言ってるのかわからない時だっていっぱいあります。
私でもたまのお世話で途方にくれる時があるくらいだから、実の親である兄弟はもっとでしょう。
可愛いと思える時もあれば、全然思えない時もあります。

それでも、ただ毎日泣いたり笑ったりしながら生きていてくれるだけで、何の結果を出してくれなくても居てくれるだけで嬉しかったんです。
そして、誰に言われたわけでもないのに歩き出したり言葉を話し出したり…。
生まれてきた時は本当に小さくて、大きな手術をして本当に生きられるんだろうかと思っていた甥っ子は、たくさんの命の奇跡を私に見せてくれました。
今では、別名「暴れんBOY」と呼ばれるくらい元気に過ごしています。

そんな甥っ子の姿を見て「あぁ成長ってこんなにも嬉しくて、喜ばしいものだったんだな」と、気付いたのです。

そこには「もっと頑張れ」とか「結果が出ないとダメ」なんて思いはありませんでした。
大人になるにつれて私達は忘れてしまったり、当たり前のように思っているけれど、本当は時間が止まらない限り、私達は何らかの成長や変化をしています。

私もあの時は「何も結果が出てない」なんて思っていたけれど、実は抱えきれない仕事をどうやって効率化しようかとか、恋愛も進みたいと思って色んな情報をネットであさったりしていたんですよね。

すぐには何も起こらなかったのかもしれないけれど、よく考えたら、自分ばっかりになっていて周りに実は認めてくれている人がいることや応援してくれている人がいることに気付いていませんでした。
実際には、いたけれどその人たちの気持ちを受け取っていませんでした。
そしてその分、実は成長している自分にも目を向けていませんでした。

職場で昇給してもらっても認められてうれしいではなく、「もっと頑張らないと」と思っていましたし、友達に「絶対、彼ができるよ」と言われても自分が信じられないから、その言葉も信じられなかったのです。

でも、後から振り返ると私が甥っ子を見ていたようにそこに居ることをただ、受け入れてくれていたり、前に進んでいることを応援したり、喜んでくれる人は、きっとたくさんいたのです。

その気持ちを全然受け取らず、自分にダメ出しをし続けていたからいつの間にか自己嫌悪でいっぱいになって「成長」って言葉が嫌いになっていたんです。

「成長」って言葉に拒否反応がるとしたら、そんなあなたは心の中でいっぱいいっぱい色々な感情をため込んで、頑張りすぎているのかもしれません。
すぐには自分には優しくできないかもしれないけれど、そんな時は、あなたを見守ってくれている人がいるかもしれないとだけでも思ってみてください。

自分が成長していないと思っている時、私達はどうしても成功している人ばかりを見がちです。
でも、人は時間の流れとともにずっと成長し続けているものです。
それが、どんな形になってくるか未来は決まっていません。
少しでも自分にとってベストな「今」を選んであげられたと思えたら、それはあなたにとってベストな未来につながっています。
あなただけじゃなくて、周りの人も同じように成長したり変わったりして生きています。

あなたは周りの人の中で、誰を見守ってあげたいでしょうか?
一緒に成長した先を楽しんでみたいでしょうか?

そんなふうに考えてみると、実はダメな自分なんてどこにもいなかったのかもしれません。
成長した先の自分と一緒に喜びあえる人をたくさん見つけてみてください。

それが、成長が苦手を軽くしていくカギになります。

最後まで読んでくださってありがとうございました。

この記事を書いたカウンセラー

About Author

お客様からは「話していて安心できる」「気持ちが落ち着く、整理できる」と定評がある。自身の過去のいじめから来る対人恐怖(男性恐怖)、過食症を克服した経験を持ち、繊細な感受性でお客様ひとりひとりの心に寄り添い、どんな時もお客様の魅力と光を見続けるカウンセリングを心情としている。