失敗に強くなるための「言葉」たち~仕事を通して成長するために~

起きている時間の大半が仕事をしている時間、という方は多いでしょう。

その仕事がうまくいかないと、1日、情けない、悲しい気持ちで過ごすことになりますから、辛いですよね。ミスや失敗が続くと、どうしても世界が敵だらけに見えて、孤立化しがちです。

そんなとき、どう気持ちを切り替えて、また新たな気持ちで仕事と向き合うことができるでしょうか。失敗のない人はいません。どんなにうまくやっているように見える人も、失敗はします。そこから何を学び、どう自分と人と関わっていくかが明暗を分けることが多いです。

失敗に強くなり、仕事を通して、自分を成長させることができるといいですね。今回は、私が仕事を続けていくなかで、大切にしている「言葉」たちをご紹介します。

◎リクエストを頂きました◎
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仕事が上手くいかず、注意されたり、ミスをしてしまいます。自分に自信がなかなか持てず、すぐ自己嫌悪の状態になります。他人の意見にもすぐ流されているような気がします。自分がまだ嫌いなせいかなとも思ったりもします。投影や自己分析をしたりしているのですが、なかなか上手くいきません。分析の仕方が間違っているのかもしれません。自分に自信を持ち、プラスに生きるにはどうしたらいいのでしょうか?
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リクエストをありがとうございます。

起きている時間の大半が仕事をしている時間、という方は多いでしょう。その仕事がうまくいかないと、1日、情けない、悲しい気持ちで過ごすことになりますから、辛いですよね。今日は、どう考えて、何をしたら、もう一度、自分に自信をもつことができるか、ご一緒に考えてみましょう。

失敗に強くなるための「言葉」1 ー「ミスや失敗は修正すればいい」ー

うまくいっていないときは、次の失敗、次のミスが命取り、と自分にプレッシャーをかけがちです。周りの人みんなが自分を批判的に見ていると思っていますから、「敵の中に一人でいる」ような緊張感があって、ミスをしやすい状態を作っています。

つい、「仕事」そのものや、一緒にその「仕事」をしている「仲間」ではなく、「ダメな自分」ばかりを見てしまうので、判断を誤りやすいです。

「またミスしないかしら?」と心配になったら、大きく深呼吸をしてください。そして、「ミスや失敗は修正すればいい」と自分に言ってあげてください。

職場は、「仕事」をするために人が集まる場所です。大事なのは、その「仕事」が最後までちゃんとなされること。ミスや失敗はその過程で起きたら、その都度、修正して、やり切ることが大事なのです。慌てずに、あやまって、「修正する」ことに心を向けましょう。

失敗に強くなるための「言葉」2 ー「ここから何を学べるだろう?」ー

失敗すると、どうしても自分が「ダメ」なところにばかり目がいき、「自分叩き」に忙しくなってしまいます。自己嫌悪にハマったときに思い出したいのは、失敗やミスの目的は「学ぶ」ことで自分を叩くことではない、ということです。

人間、皆、強いところと弱いところがありますから、失敗を通して自分の苦手分野を「学び」、それをどう乗り越えるかを考えます。

「そそっかしい」ミスが多いのであれば、自分を「そそっかしい」と叩くことより、「そそっかしい」自分がちゃんとやるためにどう準備したらいいか、を考えると次はうまくいきます。「ビビる」から集中できないのであれば、「ビビった」ときに誰かに「大丈夫!」の笑顔を向けてもらえるようにあらかじめお願いをする、など、自分の弱さをサポートしてもらうための準備をすればいいのです。

苦手なことがあるのがいけないのではありません。それを「誰にどうサポートしてもらいながら乗り越えるか?」と考えることができると、同じミスを繰り返さなくなります。

自分を好きになるための「言葉」1 ー「私ってかわいい(イケてる)!」ー

自分を好きになることが「ウマくいく!」を引き寄せるためには大事、なのはご相談者の方のおっしゃるとおりです。そんなこと言われても、こんなに「ダメ」なところばかりでは自分のことを「好き」だなんてやっぱり思えない!と言われる方がすごく多いです。

簡単で、具体的に、自己愛を引き上げる方法はあるのですが、これをお伝えしても、実際には、なかなか皆さまやってくださいません。でも、職場単位で実行して、効果が上がった例もあるので、ぜひ、やってみてください。

それは、朝、出勤前に鏡に向かって大きな笑顔を作り、「私ってかわいい(イケてる)!」って言ってあげることです。「笑顔」がポイントですよ。

歌手の矢沢栄吉さんは、毎朝、「イケてる!」って自分に言ってあげる、という話も聞きました。お花に水をあげるように、自分に毎朝、「お水」をあげてくださいね。

自分を好きになるための「言葉」2 ー「ありがとう」ー

私たちが四面楚歌だと感じるときというのは、心が「罪悪感」に支配されているときです。「罪悪感」には2種類あって、ミスや失敗など、「やったのにうまくできなかった」という「罪悪感」と、本当はやった方がいい、やりたかったけれど(何らかの理由で)やらなかった「罪悪感」です。

どちらかといえば「やらなかった」罪悪感の方が多いもので、しかも、自分では気付かないうちにたまって、心にとって重荷になることが多いです。なので、「やらなかった」罪悪感がいっぱい心に積もると、「まさか!」のミスをしでかして、「やっちまった」罪悪感として表面化します。

自分でも気づかないうちに心に抱える「やらなかった」罪悪感の中の最たるものは、「愛さなかった」罪悪感です。「本当は、もっと優しい気持ちで接することができたはずなのに、なんだかイライラしちゃって優しくできなかった」という経験はありませんか?あとになって、「あそこで一言、声をかけたかったな」とか「素直になれなかったな」って思う、アレです。

これが心の奥底に降り積もる「愛さなかった」罪悪感なんです。それくらい、私たちはみんな、人を「愛したい」生き物なんですね。だから、それができないと、ボディブローのように自己嫌悪としてきいてくるのです。

ミスや失敗が続くときは、自分が自己嫌悪という名の「愛さなかった」罪悪感でいっぱいになっていて、人の愛が受け取れなくなっているときなのです。罪悪感を感じているときは、人の「愛」が心に入ってきませんから。

この状況を突破したいのなら、無理にでも、ハートを開くしかありません。ハートを開くための鍵は、「ありがとう」です。

あなたがミスと失敗で慌てているときには、必ず、誰かがフォローに入っています。誰かが泥を被り、誰かが後始末をしています。「申し訳ない」と思い、「怒られる!」と怖くなりますが、そのときに思い出したいのが「ありがとう」なのです。

実際にフォローに入ってくれた人たちに感謝するのはもちろんですが、あなたの知らないところで、あなたを応援してくれている人たちも大勢いるかもしれません。自己嫌悪しているときは見えませんけれど。

自分には見えないし、わからないけれど、もしかしたら「そうかも」。そう思って、心をこめて「ありがとう」を言ってみましょう。

苦しいときに私を助けてくれた「言葉」たちを並べてみました。毎日、2ヶ月、意識をこの「言葉」たちに向けて、心の中で、そしてできたら声に出して、繰り返してみてくださいね。皆さまが、仕事を通して、成長できますよう願っています。

(完)

この記事を書いたカウンセラー

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