感謝の力はすごいのです(3)~癒しの言葉~

ありがとうは感謝の言葉でもあり、受け取る言葉でもあり、癒しの言葉でもあります。

ありがとうと感謝をすることで、感謝をする対象の人の想いを受け取り、その人とのわだかまりを溶かしていきます。
ありがとうを伝える効果をワークショップの実習の様子を通してご紹介します。
また、感謝のエクササイズも紹介していますので、エクササイズを使って心をあったかくしてみませんか?

●癒しの言葉

ワークショップで、伝えたい人に感謝を伝える実習をすることがあります。

恋人だったり、両親だったり、自分の子どもだったり、伝えたい人を思い浮かべるんです。
同じくワークショップに参加している人に、その伝えたい人の役になってもらいます。
そして、その役になってもらった参加者に向かって言葉にだして感謝を伝えるという実習です。

例えば・・・
「すいません。私のお母さん役になってもらえませんか?」
「はい」

役になってくれる人は席から腰をあげて立ちます。
ただ立っておくだけで、役になったからと言ってお母さんの代わりになって話すなどはしません。
立ってお母さんの投影をひき受けます。
実習をする人は、役割を引き受けてくれた参加者さんを、お母さんとして見ます。

そしてお母さんに言うつもりで、お母さんへの感謝を伝えてみるんです。
感謝する内容は決まっておらず、実習する人が伝えてみたい感謝を伝えます。

「お母さん生んでくれてありがとう」というように。

このような実習をしていると色んなありがとうの声が聞こえてきます。

恋人に「出会ってくれてありがとう」

お母さんに「愛してくれてありがとう」

お父さんに「育ててくれてありがとう」

妻に「そばに居てくれてありがとう。愛しています」

夫に「思ってくれていてありがとう。これからもよろしくお願いします」

子どもに「私のもとに生まれてきてくれてありがとう」

おばあちゃんに「可愛がってくれてありがとう」

おじいちゃんに「かばってくれてありがとう」

同僚に「いつも助けてくれてありがとう」

昔の友達に「苦しかったときに、いつも励ましてくれてありがとう」

そして、実習で「ありがとう」の言葉を声に出すと、涙がでてくる方もいます。
心が愛を感じて流れる涙だったり、わだかまりが溶けて心が癒された涙だったりします。
また、ただただ感謝の思いに心がふるえてでる涙であったりします。

その「ありがとう」と伝えている姿は、横から見ていてとても美しく思います。

「ありがとう」は受け取る言葉でもあり、癒しの言葉でもあります。

「ありがとう」と感謝をしている時は、感謝をしている人の想いを承認して受けとろうとしています。
ですんで、その人の愛や、想いを心が感じれたりするんですね。
また「ありがとう」の感謝の思いが、心のわだかまりを溶かして心を癒すこともあります。

「ありがとう」は感謝の言葉でもあり、受け取る言葉でもあり、癒しの言葉でもあり、心に良い感覚をもたらします。

ワークショップの実習の様子を紹介しましたが、一人でできる感謝のエクササイズを紹介します。

●ありがとうのエクササイズ●

1・目をつぶってみましょう。
2・肩の力を抜く意味で深呼吸を何度かしてみましょう。
3・目をつぶったまま、感謝を伝えてみたい人を一人決めて心の中でイメージをしてみましょう。
4・イメージの中の人に、心をこめて感謝の言葉を伝えてみましょう。
5・伝えた時の気持ちを感じてみましょう。

感謝のエクササイズを使って、ありがとうと思える瞬間を増やしてみてくださいね。
心があったかくなるといいですね。

>>>『感謝の力はすごいのです(4)~関係性が良くなる言葉~』へ続く

この記事を書いたカウンセラー

About Author

若年層から熟年層まで、幅広い層に支持されている、人気カウンセラー。 家族関係、恋愛、結婚、離婚、職場関係の問題などの対人関係の分野に高い支持を得る。 東京・名古屋・大阪の各地でカウンセリングや心理学ワークショップを開催。また、カウンセラー育成のトレーナーもしている。