父親への様々な思い ~父親をひとりの人として見てみよう~

「父親に対して様々な思いが交錯している」というご相談を頂きました。

私達は子どもの頃、親から全面的に受け入れてもらいたい、愛されたいという気持ちで溢れています。

でも、当然、親も人間ですから、余裕がなかったり、心にゆとりがなく、子どもに対して十分な愛情を注いであげられなかったり、愛情表現を示すことができないこともあります。

父親にはいつも理想の父親でいてほしいものです。でも、完璧な人はこの世にひとりもいないと思うのです。その不完全な父親を認めることで、少しずつ、父親へのわだかまりや執着が取れていくとしたら、そのままの父親を認めることにチャレンジしてみたくなりませんか?

今回の心理学講座ではファーザーコンプレックスについて説明させて頂きます。

◎リクエストを頂きました◎
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ファーザーコンプレックス。
父親への様々な思い、尊敬、不信、感謝、反発、自立、従順、矛盾と葛藤について教えてください。
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ファーザーコンプレックス

ファーザーコンプレックスとは、父親に対して強い愛着や執着を持っている状態。もしくはそのような子どものことを一般的に指すようです。

もちろん、多かれ少なかれ、私達は幼少期から青年期、親に強い愛着を持ち、執着するでしょう。でも、大人になるにつれ、その執着は薄まり、父をひとりの人間として見れるようになっていきます。

ただ、大人になってからも父親に対して様々な思いを抱き、葛藤している方もいます。

そこには、父親に対する敵対心や父親を越えたいという気持ちと同時に父親への感謝や愛されたいという気持ち、もっと認めてほしいという思いが入り乱れて、つい感情的になってしまうのでしょう。

どんな家庭環境の人がそうなるのか

では、どんな家庭環境の人が、その様になるのでしょうか?

多くは父親と距離をおくような家庭で育った人がなるようです。

・父が厳しくて近寄りがたかった
・父が単身赴任で会うのは一年に数回だけ
・父が仕事人間で子どもを顧みなかった
・父が他の兄弟姉妹にしか関心を示さなかった

幼少期、父親からの愛情表現が乏しく、「父親に愛された、可愛がられた」という記憶が少ない人ほど、ファーザーコンプレックスになりやすいと言えるでしょう。

その欠落感を埋めるため、父親(父親を連想する人)に憧れるのです。でも、心の片隅には愛してもらえなかった、かまってもらえなかったという怒りがあるので、心に葛藤が生まれるのです。

どのような問題が生ずるか

その様な方達には以下のような問題が生ずることが少なくないようです。

女性の場合であれば、好きになる人がいつも、かなり年上の男性、もしくは既婚者である。

すると、おのずと不倫の恋になってしまいがちで、そこでも犠牲やガマンを強いられる。

男性の場合であれば、上司や目上の人と衝突してしまう、可愛がってもらえないなど、目上の人との距離間が上手く取れないという問題が発生します。すると、さらに委縮してしまい、うまく接せられないという悪循環に陥ります。

その影響で出世が遅れたり、職場や組織で孤立してしまう。緊張しすぎて、自分らしくいられなくなってしまう。そして、安心感がないため、決断力に乏しくなったりもするようなのです。

父離れする

・あなたの素直な気持ちを感じてみる

そのためには、まずはあなたの素直な気持ちを感じてみましょう。あなたは子どもの頃、父親に「愛されていなかった、かまってもらえなかった」と感じていたのかもしれません。

その気持ちを感じるのはツラくもありますが「私は寂しかったんだ」「私、お父さんに怒っていたんだ」とまずは、素直にその気持ちを認めてみましょう。

人と言うのは、今、感じていることを認めてあげるだけでも苦しさが半減するものです。

あなたの気持ちをそのまま、感じてみましょう。ひとりで行うのが苦しければ、是非、私達カウンセラーにその気持ちを伝えてみて下さいね。

・父をひとりの人間として認める

次に父親を父として見るのではなく、「ひとりの中年の男性」として見てみましょう。
私(土肥)は今、46歳なのですが、この歳になっても、出来ていないこともたくさんありますし、余裕がない時もあります。そう考えると私の父だって 「いつも、偉大な父でいられなかったんだろうなあ」と思えてくるのです。

あなたの父親をひとりの人として認めてあげたときに、自然と許すことができるのかもしれませんし、「まあ、しょうがないかな」と思え、執着を手放せるようになるのです。

完璧な人なんて、いないですもんね。

あなたの思いは溢れている

ご相談者の方が男性か女性かは分かりません。でも、どちらにしてもお父さまへの思いに溢れているということは感じられます。
それだけ、「お父様思いの方なのだな」と私は感じるのです(^^)

その思いをいつまでも大切にしてあげてほしいのです。

まず「私は、父と繋がりたいのだな」と認めてあげましょう。それでも、なかなかうまく接せられず、イライラすることもあるでしょう。
そんな時は、「父と仲良くできなくてもいい。でも、最後まであきらめずに関わっていこう」

その様な姿勢で、お父様と関わっていくことをおススメします。

その姿勢を継続していけば、あなたの思いはきっと、お父さまに届くでしょう。
あなたの思いがお父さまに届いているなと感じられる機会が増える度に、様々な思いが自然と溶け、お父様に対して、ひとりの人として優しく接することができると思います。

応援していますね。

(完)

この記事を書いたカウンセラー

About Author

土肥 幸司

自信喪失のケアから夢やビジョンの実現サポート、幸せになれるコミュニケーションを得意とし、”お客様を笑顔に”をモットーに、お客様の気持ちに寄り添った心理分析と、今できることを分かりやすく提案している。 優しい口調からか、癒し系のイメージを与えることが多く、いつも笑顔が絶えない。