葛藤を解消する方法~自分の気持ちと目的に目を向ける~

葛藤とは、相反する欲求・感情などが存在し、そのいずれをとるか迷うこと

心に葛藤があると停滞感を感じたり、疲れを感じたりと何かしら前に進めないような感じがしますよね。この状況が続くと、私たちはどんどん疲弊していきます。それって、私たちが本当にしたいことでしょうか?好きなことに対して悩むことは楽しい側面もありますが。悩み続けて、手に入ることがないとしたら、それは本末転倒ですよね。葛藤にある私たちの気持ちに目を向けること、目的を見直すことによって葛藤を軽減・解消していきましょう。

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心に葛藤があると停滞感を感じたり、疲れを感じたりと何かしら前に進めないような感じがしますよね。

今回の心理学講座では、葛藤を解消すべく心の中で何が起こっているか、また、どのように対処すれば、葛藤が軽減・解消していくかということについて、心理学講座を進めていきましょう。

■ 葛藤とは…

相反する欲求・感情などが存在し、そのいずれをとるか迷うことをいいます。

相反するベクトルの感情や想いがそれぞれの行きたい場所を目指し進もうとするために、動けなくなる心理状況をいいます。それらの感情や想いのベクトルが同じであれば、お互いの背中を後押ししてくれる強い味方にもなってくれるのですが、相反するベクトルの感情や想いなので、それらが綱引きをし続けているような状況となります。

ですから、葛藤は決めることが出来ない、行動に移せないといった状況を作ります。物理的には何もしていない状況であったとしても、心理的には四六時中綱引きをしている状況になりますから、心は次第に疲れてしまいます。

 

■ 葛藤を解消するためにできること~それぞれの言い分を聞いてみる~

綱引き(葛藤)をしている感情や想いには、主張があります。

主張とは、それらの感情や想いにとっては、大切なものであり、理解してほしいものです。

もし、あなたがあなたにとっての大切なものや理解してほしい主張を誰にも聞き入れられなかったとしたら、あなたはどんな反応をするでしょうか?悲しくなる?腹が立つ?それとも、寂しい気持ちになるでしょうか?

私だったら、暴れますか声を大にして叫びます←子供みたいですね。聞き入れられなかった感情や想いは言い換えれば、決めることが出来ない、理解してもらうために更に心の声を大にしてあなたに訴えかけます。他でもないあなたに理解してもらうためにです。

そうすると、逆のベクトルの感情や想いも同じ熱量で主張を始めます。この熱量が大きくなればなるほど、葛藤は大きくなり、停滞感や疲れはが増していくのです。人は気持ちを理解されていないと感じるときにより大きな声で伝えようとします。

そして、伝わったと感じたときに声のボリュームは落ち着きを取り戻すのです。それは、心の声も同じです。もし、葛藤を軽減したいのであれば、あなたの中にある、相反する感情や想いの主張を聞いてあげることで心の声を落ち着かせ、心の綱引きを落ち着かせることが出来ます。

 

■ 葛藤の目的を見直す

そもそも、あなたは何のために葛藤をしているのでしょうか?
この葛藤、または葛藤している問題に関しての目的を見直すことをすると、葛藤を抜け出すヒントを見つけることができます。

例えば、
あなたには気になる人が2人いたとしましょう。
A君は、気づかい上手でとてもやさしい人。
B君は、頼もしく引っ張ってくれる人。
あなたは、2人につきあって欲しいと告白されます。
A君ともB君とも、良好な関係ではある。しかし、パートナーとしてどちらか一人選ばないといけないけど、選べない状況があったとします。

ここには、葛藤があります。
この葛藤の目的って何でしょうか?

もしかしたら、過去の恋愛でこっぴどく振られたので、傷つかないために前に進まないように葛藤しているのかもしれないし、本当はA君にもB君にも決め手に欠けるけれど、私に振りむいてくれる人はこの二人しかいないと思って、無理して決めようとしているかもしれません。

また、家族をおいて私だけが幸せになってはいけないという罪悪感からくるものもあるでしょう。

ここで気づいて頂きたいのは、この目的が怖れや罪悪感から来る防衛的なものであるということです。

もちろん、葛藤の中には好きにこだわって葛藤をするという場合もあるでしょう。好きなことに対して悩ましい時間を過ごすことはとても贅沢な時間です。しかし、葛藤を続けることで手にしたいものが手にできないとしたら、それは、あなたがあなたに課した罰でしかないのです。

あなたの中の葛藤する目的を見直してみましょう。
それは、あなたにとって本当に欲しいものでしょうか?

葛藤は、あなたに欲しいものを与えてくれているでしょうか?もし、与えてくれていないのであれば、葛藤にとらわれるのではなく、あなたの欲しいもの(感覚)を基準に何かを選ぶときかもしれませんね。

(完)

この記事を書いたカウンセラー

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人間関係の築き方・コミュニケーションのスキルアップ・個性を生かすことを得意とする。 お客さまのテーマを多角的な視点でとらえて分析することにより、新たな視点や心の気楽さを持つことが出来ると定評がある。ゆるぎない安心感の基盤を基に行うカウンセリングは、心のうちを語りやすいと評価が高い。