問題ではなく解決の焦点をあててみる

「何が原因だろう」
この考え方は、よく用いられます。ビジネスの現場や、個人としても当たり前に使われています。

営業であれば何で実績の進捗がよくないんだろうとか、上司からも何が悪いんだとか言われたりしませんか。
特に日本人は問題が発生した時には、原因追求し、問題の箇所を改善する意識が強いと言われています。
家庭でも悪いところを指摘し、直させようとしたりしませんか。

そして問題を解決しようと強く思えば思うほど徹底的に問題の原因を追求しようとしがちです。
しかし問題には色々種類があります。
製品やシステムの問題はよく問題を分析することで、より良い解決策が導かれることが多いでしょう。
ところが組織や人の問題は、分析は「誰が悪い」と犯人捜しになってしまうことが多いようです。
機械や装置の故障であれば原因箇所を特定しなおすだけですが、人は「あなたが悪い」とされると反発心が生まれ、素直に受け入れられないばかりか、時には責任転嫁をしてしまう場合もあります。
更に問題は解決するどころかこじれてしまうことになりかねません。

 心理学では「何が問題なのか」ではなく「解決に焦点をあてる」ソリューションフォーカストアプローチという療法があります。
現在はビジネスの現場でも取り入れられています。
このソリューションフォーカストアプローチはアメリカで生まれた療法です。

それまでの精神分析とその治療方法はヨーロッパで生まれ、多くの時間を必要される療法が一般的でした。
しかしアメリカでは短期に治療を済ませるブリーフセラピーが始まり、その療法のひとつがソリューションフォーカスト(解決志向)アプローチです。

そして治癒率もソリューションフォーカストアプローチでは2回の面談で77%の治癒率です。
飛躍的なイノベーションと言えます。
そしてビジネス領域へも応用されていきました。

ソリューションフォーカストアプローチでは解決に焦点をあてていきます。
問題を深く分析するかわりに、「どうなりたいか」「何を手に入れたいか」というイメージを明確にし、悪いところではなくいいところを見ていきます。
例えば営業成績の進捗が思わしくない部下がいるとしたら、その部下のいいところや、出来てるところを承認してあげます。
また、進捗がよかった時や過去に実績を上げていた時を振り返って貰い、「あの時は何があったから実績をあげられたんだろうね」と問いかけをしてあげます。

例えば

上司
○「苦戦しているようだけど、色々努力しているね」
×「何で実績が上がらないんだ」

上司
○「昨年実績がよかった時、何があったから実績をあげられたんだろうね」
×「何が駄目なんだ」

部下
○『お客さんへの訪問時間がしっかりとれていました』
×『日々の社内業務やクレーム処理に時間を取られているのが駄目です』

上司
○「何故訪問時間がしっかりとれていたんだろうね」
×「じゃー、早く処理すればいいだけの話じゃないか」

部下
○『そういえば社内業務は、昼食後に簡易的にまとめ、その場で出来るものはメールや電話でその場から依頼してました。クレーム処理はお客さんを定期的に訪問することで不満を吸い上げていました。あっ、そうか。帰社前中に次の日にやる事を事前に自分宛にメールしてましたね。この習慣が無くなってました。それで余裕がなくなったのかもしれません』
×『はい、頑張ります』

「何で実績が上がらないんだ」と問題にフォーカスするより、ずっとモチベーションが上がると思いませんか。
そして解決に焦点をあてる事で視線が変わり前向きになり、具体的な行動も見つかりやすくなり、時間短縮に貢献するようです。

ビジネスの場でも、ソリューションフォーカストアプローチを試して頂けたらと思います。
人間関係の改善にも貢献してくれると思います。

この記事を書いたカウンセラー

About Author

平林 義和

人生を変えたい40代前後の方を応援するカウンセラー&メンタルコーチ。 今の自分でいいのか、どうも同じことを繰り返しているパターンがある、とお悩みの方の心の奥深い層にアクセスし、悩みの解決とその先にあるビジョンや才能を引き出し、より自分らしく心豊かな人生へ導くサポートが好評である。