自己蔑視

相談者名
アリエル
はじめまして。20代女性です。私は自分を軽蔑してしまいます。その結果色々問題があるので列挙します。よろしくお願いします。

1 自分は他人から軽蔑されていると思ってしまいます。本当は誰も私のことをそんなに軽蔑していないと頭ではわかっています。でも感情的にどうしても、「誰々は私を軽蔑している」という妄想がでます。ひどい時は妄想が昂じてその相手に対する憎しみが生まれることもあります。
2 人の成功話を聞くと自分への軽蔑を強めがちです。頭では、人は人と割り切ってはいます。が、他人の成功話を聞いた直後(場合によっては数時間)かなりへこんだりします。
3 過去の自分の行動を軽蔑し、過去の対人関係の挫折など思い出してひどくおちこむことがあります。
4 自分の軽蔑に値する(と思っている)部分を隠そうという無意識の気持ちが働くのか、友人に対しても身構えるような態度をとってしまいがちです。当然ながら、よい関係を築きにくいです。もっとも、気が合うな、と思った友人とはざっくばらんに話せ親密な関係を築けます。

一種自己嫌悪だと思います。自己評価が低いのかもしれません。今、改善するべく、こちらのHPの「自分を好きになる方法」など試しています。実際、かなり自分を好きと思えることもあります。たとえば、今、私は一人暮らしですが、休み中などに実家で親と過ごしているときなどは、やはり家族の愛に包まれて心底安心するのか、人が変わったように自分を好きになったりします。そのような時こちらのHPの自信度心理テストでも90%以上と出たり、心理的にかなり快調でした。

そんな私の自己蔑視内容は次のようなものです。
①金銭的に、親のスネをいつまでもかじっている自分は、情けない。
②根拠もないのにすぐに自己蔑視して妄想に入る、泣き虫な自分は情けない。
③自分の言いたいことを文章にするとうまくいえるのに、とても口下手で情けない。
④箱入り・世間知らずで過ごしてきたので、(一時期に比べると随分マシにはなったものの)まだまだ社会生活上とても未熟で情けない。 世間知らずなため、人にバカにされやすく情けない。

長々と申し訳ありません。ぜひなにかよいアドバイスをお願いします。

カウンセラー
源河はるみ
アリエルさん、ご相談ありがとうございます。
お返事させていただきます、源河です。はじめまして。

ご相談内容を読ませていただいて、心の中で、
とてもとても小さくなってしまっているアリエルさんが、
びくびく、おどおどしているような気がしました。

アリエルさんもお察しのように、強い自己嫌悪があるんですよね。
自分のことを嫌っていると、もちろん自己評価も低くなるし、
そんな自分から距離を取りたくなってしまいます。

自分をひどく軽蔑してしまうのは、
この嫌いな自分から「距離」を取ろうとするからこそ、なんですね。
言い換えると、距離を取りたいから、軽蔑するんです。
「んんん??」という感じでしょうか。

アリエルさんなりに、サイトをご活用くださっているようで、ありがとうございます。
自分を好きになる方法、ぜひ続けてみてくださいね。
と同時に、もう一歩踏み込んでいただけたらな、と思います。

アリエルさんの中では、軽蔑してしまう=問題が起こる、
という感じだと思うんですが、実は軽蔑してしまうのにも理由があります。
先ほど書いたように、嫌いな自分から距離を取るため、
でもあるんですが、もっとその理由になっているのが、

「本当の自分を、心の中に閉じ込めておくため」

なんですね。
これも「んんん??」ですか?

挙げてくださった問題をもう一度振り返ってみてくださいね。
アリエルさんが自分を軽蔑してしまうとき、
もしくは軽蔑してしまった結果、心の中で強く感じているのは、
「劣等感」だと思うんです。

なにか完全ではない自分、足りないとこだらけの自分、
人と比べてみても、誰よりもみじめな自分。。。
とてもいや~な感じです。
感じ出すと、情けなくて情けなくて、涙が止まらなくなったりもします。
なんで私はこの世に生まれたんだ?なんてところまで悩んでしまったりもします。

でも、心の中でこの感情が計り知れないほど大きなもののように感じてしまうので、
自然に働く防衛本能のようなものが、「パチン」とスイッチを切り替えるように、
この感情を“感じている”自分から、この感情を“感じさせる”自分にすりかわってしまうんですね。

思い浮かべてみてください。
劣等感に押し潰されそうになっているアリエルさんに向かって、
「フン、情けない!オマエがそんなだから軽蔑されんだよ!」と、
誰よりもアリエルさんを軽蔑している、もうひとりの自分がいるようなものなんです。
よくある天使と悪魔ではなく、泣き虫ちびちゃんと、いじめっこという絵です。

このどちらも本当のアリエルさんではないのかもしれませんが、
自分を軽蔑してしまうときには必ず、今にも押し潰されそうになっている、
瀕死の自分もいるはずです。

大切なのは、このたくさんの感情を感じて泣き虫になってしまう方のアリエルさんです。
こちらの自分をいくら遠ざけようとしても、すべてはうまくいきません。
このことが問題となっているということは、
もう一度、よ~く自己蔑視してしまう自分を見つめてあげる、
そして理解してあげる必要があるということです。

ご両親のもとでは、自分を好きになれるんですよね。
それはとっても素敵なことですよ。
すべてはそこからがスタートです。

社会的に一人前になるのには、人それぞれのステップがあります。
アリエルさんの場合は、今まで「こんなんじゃダメよ!」とか、
「頑張らなきゃ!!」という風に、自分を追い立てて大人になってこられたような気がするんです。
でも、それでは問題がでてきたんですよね。

心の中で小さくなっていた自分を、やさしくゆっくりと外に連れ出してあげましょう。
そして、なにを今、感じているのか?
どうしてほしいのか?
そして、どうしたいと思っているのか?
じっくりと聞いてあげる必要があります。

人を愛そうとするときにも理解は要りますが、
自分を愛そうとするときにも同じように、忍耐や理解が要ります。
焦らず、ゆっくりと、自分自身と向き合っていこうとしてみてください。
もちろん、自分ひとりで頑張るのではなく、
気を許せるお友達だったり、ご両親だったり、
またカウンセラーと、「会話をする」ことで、そっと「本当の自分」に息をさせてあげると、
少しずつですが、軽蔑してしまうことがなくなってきます。

「言いたいことが言える」
これだけで、私たちは大きな自信を持つ事ができるようになるからです。
たとえどんなに世間知らずだったとしても、
自分が心の中でどんなことを感じているのか、
どんなことを伝えたいのか、そのひとつひとつを、
表現することができたとき、とても充実した感覚がやってくるんですね。
そして同時に、対人関係でもつながりが持てるようになってきます。

まずは、蔑視してしまう自分をしっかりと心の中で受け止めてみよう、
と決めてみましょう。
どんなに情けない自分でも、自分で遠ざけているかぎり、
手の施しようがなくなってしまいます。
もしくは、カウンセラーなどに情けない自分を受け止めてもらうのもひとつの手です。
どちらにしても勇気はいるかもしれません。

どちらにしても、「本当の自分」を表現していくこと、
これがテーマになってくると思うんですね。
チャレンジしてみてほしいと思います。
自分自身の今を、要点をうまくまとめて分かりやすく表現できるアリエルさんです。
きっと素敵な大人の女性になりますよ。
応援しています。

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