主人について

相談者名
よかった
主人のことでご相談します。
主人は子供の頃から父親に叩かれて育ったため、父親に対して恨みと恐怖心があるようです。
私と結婚後、父親が消息不明になり、父親と関わることはなくなりましたが、彼にとって父親は忘れたい存在らしく、そのため彼自身が父親になりきれません。

子供もいるのですが、父親としてのイメージも理想もないので、何をするにも秩序もけじめもありません。
子供も楽な方に流れるので、家庭に秩序がなく(主に片付けや時間管理).私も何度も訴えましたが、その時は謝るのに、すぐ忘れて同じことを繰り返します。

どうして忘れるのか、気をつけようという気がないのではないかとさえ思います。

全ては彼と父親との関係性にあると思い、何とか向き合うなり乗り越えるなりして欲しいのですが、
問題から逃げ、向き合おうとしない彼にイライラして、ついキツく当たってしまいます。

私は主人にどう接すれば、主人は彼の中の父親と向き合う気になってくれるでしょうか?

カウンセラー
大門昌代
よかったさん、はじめまして。
今回担当させていただきます大門と申します。
どうぞよろしくお願い致します。

ご主人のような家庭環境で育った場合、よかったさんがおっしゃる通り、自分がお父さんのようになることを、極端に嫌ってしまいますね。
ご主人は、自分自身が、お父さんのように暴力的になってしまうこと、子供を力で支配することを、極端に嫌っておられると思います。
ですから、子供さんに対して、やりたいようにやらせることになってしまうのでしょうね。

父親としてのイメージも理想もないと言うよりも、父親になりたくないというのうが、本当のところかと思います。
「父親になる=暴力的な暴君になる」と、感じておられるのでしょうね。
決してそんなことはないのですが、ご主人はそう感じておられるのだろうと思います。

よかったさんが、ご主人に訴えた事を、ご主人が忘れているわけでも、気をつけようという気がないわけではなく、ご主人にとっては、家庭に秩序を取り入れるということは、自分が暴君になってしまうような感じがするので、無意識的にシャットアウトしてしまうのでしょう。

確かに、ご主人がお父さんとの関係性に目を向け、お父さんへの怒りや恨みつらみをなくしていくことができれば、ご主人が父性を持つことを自分に許せるでしょう。
でも、それは同時に、つらかった思い、悲しかった思い、恐怖心とも向き合うことになります。
もう思いだしたくないことなのかもしれません。

とは言っても、よかったさんとしては、家庭にもう少し秩序が欲しいところなのでしょうね。
子供さんの事を考えると、躾というのも、必要でしょう。

ご主人は、子供の頃から、お父さんに叩かれて育ったということですから、力づくで何かをやらされることに、もの凄く反発心があると思います。
また、自分の考えや思いなどを、認められるということもなかったのかもしれませんね。

よかったさんが、イライラしてしまうお気持ちは十分に理解できるのですが、そんなご主人に対して、イライラしてきつく当たってしまうと、お父さんがご主人にしていた事と、同じような感じになってしまうのです。
もちろん、よかったさんは、ご主人のことを理解しておられるし、暴力的になどなっておられません。
ですが、ご主人の感覚としては、とても嫌な感じなのだと思います。

そのような状態になると、自動的にシャットアウトしてしまう感じですね。
ですから、今のやり方ですと、ご主人に変化が起こることは難しいのです。

まずば、父性の見本が必要かもしれません。
お友達や知り合いのなかに、ご主人になってもらいたい見本になるようなお父さんはいらっしゃいませんか?
そういう方がいらっしゃるようでしたら、一緒に遊びに行ったり、お家に招待したりして、積極的に接触を持って関わってみて下さいね。
良い見本がない状態ですと、ご主人も何をどうすればよいかわからないでしょうからね。

また普段から、ご主人にやってもらいたい態度を、よかったさんが、子供さんに対してやってみて下さいね。
人間性を否定したり、頭ごなしに怒るのではなく、ダメな事は何故ダメなのかを説明してあげるのです。
きっと、ご主人のお父さんは、そういうことは、なさらなかっただろうと思います。

ご主人とお父さんの関係性が問題で、よかったさんが望むことを、ご主人がやってくれないことは、事実なのですが、ご主人がお父さんとのことに向き合うだけが、解決の方法ではありません。
ご主人が、もう少し父性を手に入れてくれたら、よかったさんが思う秩序を、家庭に取り入れることができるのではとお考えかと思います。
でも、今はその気がご主人にないのであれば、無理矢理そちらに目を向けさせることはできません。
ですが、家庭にある程度の秩序を取り入れたり、子供さんの躾に関して、二人で分担したりということは、別の方法でもやっていくことができるのです。

なぜ、そうして欲しいと思うのかの理由を、ゆっくりと何度もご主人に話してみて下さいね。
ご主人を否定するのではなく、ご主人の問題を取り上げるのでもなく、単に自分がやってもらいたいと思っていることの理由を、お話しして、ご主人にお願いしてみて下さいね。
それでも、ご主人は自動的にシャットアウトしてしまうかもれません。
ですが、何度も何度も繰り返しお願いすることで、徐々に伝わっていくと思います。

自分の思い通りにしたいという欲求があり、その欲求が叶わないと人はイライラしてしまいます。
ですが、イライラしていると、相手は尚のこと、その欲求にこたえたくなくなってしまいますので、よかったさんのイライラをなくしていくことも大切ですね。
よかったら、カウンセリングを使ってみて下さいね。
よかったさんの、イライラを少しでも軽くすることができると、ご主人への対応も楽になってくると思いますよ。

この度はご相談ありがとうございました。

この記事を書いたカウンセラー

About Author

恋愛や結婚、浮気や離婚など男女関係、対人関係やビジネス関係、家族関係や子育て、子供の反抗期、子離れ、親離れ問題など幅広いジャンルを得意とし、お客様からの支持が厚い。 女性ならではの視点と優しさ、母としての厳しさと懐の深さのあるカウンセリングが好評である。PHP研究所より3冊出版。