職場の同僚がイヤでたまりません

 

相談者名
たま
はじめまして。いつもこちらの講座を読ませていただいています。

今回相談したいのは、職場に転勤してきた人をとても嫌いになってしまったことです。

その人は40歳にもかかわらず、未だに自社製品のことをよく理解していなかったり、もの忘れがひどかったり、うっかりミスを連発したりします。

最初はフォローしようとがんばってのですが、フォローしてもフォローしてもまた同じミスを繰り返すので次第にフォローすることがイヤになり、さらにはその人の顔を見るのも話すのもイヤになってしまいました。

その人は売上も少なく会社になんの利益ももたらさないのに、給料が勿体ない。なぜ会社は解雇してくれないんだろう?せめて転勤させてほしい・・・と毎日不満タラタラです。

でも、そう愚痴っていると自己嫌悪に陥りますし、なによりそれでついつい冷たい態度をとっていると職場の空気が悪くなるので止めたいのです。

上司に相談した所、「障害者を雇っている慈善事業だと思って、ミスを広い心で見てやってくれ」と言われました。
なんとか今の状況を受け入れなければ、広い心で受けとめなければ・・・と思うのですが、ミスをされるとまたイラッとしてしまい、結局許せないでいます。

どうすれば広い心を持てるのでしょうか?回答お願い致します。

カウンセラー
近藤みわ
たまさんはじめまして、近藤みわです。今回はご相談どうもありがとうございます。

>職場に転勤してきた人をとても嫌いになってしまった。
とありますが、それまできっと、たまさんは、その人の事を一生懸命フォローして、ミスしても寛容であろうとしてきたのではないかと思います。ぎりぎりまで許そうとし、嫌うまいと常に思いながら、ついに我慢の限界がきてしまったのではないでしょうか。

困るな~(でも仕方ない・・)参ったな~またか・・・(嫌だと思ってはいけない・・)ほんと参る・・・(いや我慢しなくては)信じられない全く・・(そう思ってはいけない・・)こんな風に一人で耐えながら嫌という気持ちを心の奥底に溜めこんできたとすると、我慢の限界にきたとき、その嫌という気持ちがすごく大きくなって湧き上がってくるかもしれません。もっと早くこの人はどうしようもないと思えれば、現在そこまで嫌な気持ちも膨らまなかったのかもしれません。

いずれにせよたまさんは先輩として仕事に差し障りのないよう、一生懸命やってこられたのだと思います。ここで上司は「障害者を雇っている慈善事業だと思って、ミスを広い心で見てやってくれ」と言われたとありますが、上司の方もその方を指導する事が難しい事は、よく察しておられるのでしょう。その言葉で会社の利益に対する責任は、会社に一任しようと考えていいと思います。実際に一任しても困る事が多く、それをたまさんがフォローしなければならない場合が多いのかもしれません。

全てたまさんがフォローしようとすることにもきっと限界があると思います。たまさんには「全て一人で抱えない事」も必要です。もし誰かに手伝ってもらえるような部分があれば、積極的に頼むとか、これ以上できないから決してがんばってやらない、というような事を、どこかではっきり決めてしまうのも一つの手段です。

その社員に対して、前面フォローせず、「何とか頼む」というような姿勢でその方がしっかりしてくれればいいのですが、今のようにたまさんが努力して無理と感じることは、きっと誰にとっても無理なほど、とても難しいのかもしれません。100%フォローして寛容になれなくても、たまさんは自分を責めないでくださいね。

もの忘れがひどかったり、うっかりミスを連発したりする場合、本人が強いストレスを抱えている場合も多くあります。もしかしたら過去の経験からかもしれないし、すぐにどうこうできる事ではない場合もあるでしょう。一般的に物忘れがひどい方に、通常のように対応しようとするとこちらが疲れてしまうかもしれません。耳が悪くてそこまで聞こえていないのかもしれない、くらいに受流せればいいのかもしれませんが、職場なので実際はなかなか大変なのでしょう。

まず、たまさんがその方を嫌いになっている事実を仕方がないと受け入れ、もうこれまで程たまさん自身がひとりで努力しなくていいと理解し、仕事もはかどらなくなって当然、というほど居直れるくらい責任を会社に預けてしまう、という感じで構えてください。

たまさんの気持ちが少しでも楽になり、円滑になっていく事が状況を打破する鍵なのかもしれません。たまさんが他の社員に愚痴ではなく、弱音を吐くのなら、その気持ちをよく理解してもらえる場合もあるような気がします。もし自分の大変さもわかってほしい、そのような気持ちがあるとしたら、そう思うのも無理もないと受け入れてください。大変なときにはむしろ、誰かをあてにしたり、助けを求めたりしてください。

たまさんが愚痴って自己嫌悪を感ずるのは、何よりもともとたまさんが強い向上心を持っているからこそ感じるのだと思います。その向上心はとても素晴らしいです。(いつもこちらの講座を読んで頂いてありがとうございます。私は少し頭が下がります。)

たまさんがそこまでこうしなければと自分を責めず、少しでも気持ちが楽になっていけばゆとりができて、たまさんの中にある広い心は戻ってくるかもしれません。その方に広い心を持てなくても、一人で二人分がんばっても無理、と感じて疲れてしまったたまさん自身には、どうか優しくしてあげてください。本当によくやっておられると思います。

この返信が少しでもたまさんのお役にたつのなら幸いです。

最後までどうもありがとうございました。

この記事を書いたカウンセラー

About Author

柔軟な思考と深い洞察力を用いたサポートを得意とする。人間関係全般、介護、メンタルヘルス、セクシャルマイノリティー等のジャンルを扱う。理屈よりも寄り添う事を大事にしている。成人過ぎの子供を持ち、自らもいろいろな体験をしていて、知識も豊富である。産業カウンセラー