おつきあいが始められない理由

こんにちは 平です。

「もうだいぶ長いこと異性とおつきあいしていないんですが、なんとかなりませんか」というご相談を受けることがよくあります。

その理由は「出会いがない」、「いい男(いい女)がいない」などさまざまですが、「久しくだれとおつきあいをしていない」、場合によっては、「これまで、だれともおつきあいをしたことがない」といった人々のカウンセリングをすると、ある共通点があることに気づきます。

それは、告白する勇気がないということです。

好きだという気持ちを伝えることに大きな抵抗があるのですね。告白することをものすごく大げさなことと考え‥‥、いうなれば、人生を賭けたことかのようにとらえているわけです。

そのため、告白するときも、まるで自分の生と死を賭けたかがごとくの悲壮感漂う行事になりがちです。

一方、恋愛上手な人は、自分の気持ちをさりげなく相手に伝えることができます。「ねえねえねえ、彼女いるの? ○○くんは私のタイプなんだけどなー」というように、軽く自然にアプローチできるのです。

その点、おつきあいの経験があまりない人は、自分の気持ちを隠すことにエネルギーを注ぎ、感情表現も苦手です。つまり、感情のリスクを冒すような男女関係を遠ざける傾向があるようです。

したがって、おつきあいを始めるという関門を突破することができたとしても、その先にもう一つ、大きなブロックがあります。

それは、とにかく、「手が遅すぎる」ということです。これは、よくいうところの「手が早い」の対極にあるものと理解していただきたいわけです。

手をつないだり、キスをしたりは愛しあう者どうしなら当たり前のこと。

ところが、その当たり前のことについて、男性側であれば、「迷惑ではないだろうか」とか「そんなことしたら、いきなりビンタされるのではないだろうか」など考えてしまうのです。

まるで、自分が痴漢男になったかのように感じてしまい、まったく手が出せなくなってしまうのですね。松田聖子の『赤いスイトピー』ではないので、つきあって半年過ぎても手も握らないような男性は必ずふられます。

こうした人たちは、自分の気持ちを表現するのはなにかとても悪いことのように感じたり、自分が感情表現すると人を不快にさせるのではないかと考えたりしがちです。そのため、自分の気持ちや感情を隠すことに重点を置いてしまうのです。

しかしながら、対人関係はコミュニケーションというキャッチボールでできています。相手が「いや」と言うならば、あなたはあきらめるだけでいいわけです。

つまり、つきあう、つきあわないは二人で決めることなのですが、恋愛ベタな人は先に一人で二人分考え、自己完結してしまう場合がとても多いようなのです。

ここまでのお話をまとめると、「好きだという気持ちを自然に伝えられる人、それなりに手の早い人はモテる」となるわけですが、恋愛ベタな人からしてみると、このタイプはとても軽率で浅はかな人間のように感じてしまいがちです。

たしかに、それはまったく当たっていないわけではないかもしれません。

が、この二つのことができないあなたのイメージはというと、「とてもガンコで無粋な人」となってしまいそうですよ。

人を好きになること、あなたが感じている感情を表現することは、あなたの権利であり、なに一つ悪いことはありません。

そもそも、あなたがあなたの気持ちを表現しないかぎり、人はあなたがなにを感じ、なにを考えているのかを知ることができません。そして、なにを感じ、なにを考えているかわからない人は、やはりモテることはないのです。

 

では、次回の恋愛心理学もお楽しみに!!

この記事を書いたカウンセラー

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神戸メンタルサービス/カウンセリングサービス代表。 恋愛、ビジネス、家族、人生で起こるありとあらゆる問題に心理学を応用し問題を解決に導く。年間60回以上のグループ・セラピーと、約4万件の個人カウンセリングを行う実践派。 100名規模のグループワークをリードできる数少ない日本人のセラピストの1人。