ゴルフ親父

こんにちは、平です。

みなさまからいただくご相談の中には、しばしばこういうものあります。

「恋愛初期にロマンスがあるのは当然かもしれませんけど、その後、何歳になってもなかよしの夫婦がいる一方で、愛はもう冷め切って、惰性と打算だけで一緒にいるという夫婦もたくさんいそうですね。いつまでもロマンスのある関係でいるための秘訣やヒントがあれば教えてください」

そこで、きょうは長くいっしょにいるカップルのロマンスというテーマを取り上げたいと思います。

いつまでもラブラブでいるための方法には、もちろん、いろいろなやり方があるのですが、きょう、お話ししたいのは、「共通の目的意識をもつ」ということです。

わかりやすい例では、「子はかすがい」がそうです。

なぜ、子はかすがいなのかといいますと、子どもを育てるということ、さらに、どう成長させていくかということは、夫婦にとっての共通の目的であり、そこには、たいへん多くの苦労と感動が存在するからです。

たとえば、ご主人が仕事上で喜びや苦悩、達成感を感じることがあっても、奥さまがそれを共有することはなかなかできませんよね。

しかしながら、子育てという共通の目的の中でなら、努力のプロセスも達成感も、苦悩も喜びも、夫婦共通の感動となり、ふたりの絆をさら深めてくれるのです。

また、夫婦で同じ趣味をもっていると、絆が作りやすいといえるようです。

登山を趣味にしているある夫婦は、夫婦ゲンカの途中であったとしても、急な岩場をロープでつなぎあいながら進んでいるときは運命共同体であるという感覚が生まれ、ケンカ状態がなくなってしまうのだそうです。これも一つの、目的意識が作る絆といえるでしょう。

おつきあいを始めて早々のロマンスのある時期のカップルにとって、いちばんの共通の目的というと、セックスがそれに相当します。

おたがいに知り合いたいという興味の強い時期であり、そして、セックスは二人の共同作業であり、その行為を通じては同じ感情を共有することができます。だから、このロマンスの時期はセックスによって、二人が強く結びついているといえるのです。

しかしながら、性的に遠ざかりはじめたとき、カップルには新たになんらかの共通の目的が必要となるようです。

前述のように、多くの夫婦にとって、それは子育てとなるわけです。

しかし、それだけが夫婦の共通の目的である場合、子どもが夫婦のもとを巣立つと、子どもが埋めてくれていた部分が、二人の間の距離としていきなり出現することがあります。

もちろん、すべての夫婦がそうとはかぎりません。が、やはり夫婦にとっては、いつの時代も共通のなにかが必要だということなのでしょう。

だからかもしれませんが、シニア世代にさしかかってから急に、夫婦で旅行に行くようになったり、ドライブを楽しむようになったりというカップルもけっこういるようです。

なにか本能的に、そういうことが必要だと感じたり、また、なかよくやっていくための方法論の一つとして、そうしようと思ったりするのかもしれませんね。

そういえば、趣味といえば、サラリーマンでゴルフをする人は多いですよね。

そして、奥さまが、「せっかくの休みなのに、家族サービスもまったくしないで‥‥」と嘆いていらっしゃるというのはよくある図式ですが、さらにご主人が奥さまにもゴルフをするようすすめるというのもけっこう多いパターンです。

しかしながら、その時点ではもう、「坊主憎けりゃ袈裟まで憎い」とばかりにゴルフを毛嫌いしている奥さまも少なくないとか。

あるいは、すすめられるままに始めた途端、ご主人が鬼のコーチになり、「もう、ゴルフなんか、一生やらねぇ!」となってしまうことも多いと聞きます。

そこは、バランスをみながら、根気よくつきあってあげるのが、夫婦なかよしのヒケツといえるのですが‥‥。

ともあれ、女性のみなさんが思っている以上に、男性は奥さまといっしょにゴルフがしたいと思っているようですよ。

 

では、次回の恋愛心理学もお楽しみに!!

この記事を書いたカウンセラー

About Author

神戸メンタルサービス/カウンセリングサービス代表。 恋愛、ビジネス、家族、人生で起こるありとあらゆる問題に心理学を応用し問題を解決に導く。年間60回以上のグループ・セラピーと、約4万件の個人カウンセリングを行う実践派。 100名規模のグループワークをリードできる数少ない日本人のセラピストの1人。