「頑張れ」の心理学~使い方を変えて心の力を上手く引きだそう~

頑張れという言葉は応援や励ましとして使えます。

しかし時には、その言葉が応 援や励ましにならず追いつめる言葉にになることもあります。また癒しの言葉と して使うこともできます。その使い方と使うタイミングと効能をご紹介します。

●「頑張れ」という応援の使い方●

「頑張れ」という言葉は、応援する時の言葉として使うことができます。

「頑張れ」という言葉をかけてもらって、
力が湧いてきたり、元気が出てきたなどの、ご経験をされたことがある方は、
結構いるのではないかと思います。

「頑張ってね」「頑張れ」
その一言があったおかげで、頑張ることができた!、困難を乗り越えられた!、
救われた!そんなご経験をお持ちの方もいると思います。

人から応援して貰えることは嬉しい気持ちになれることが多いかと思います。

私たちは、「頑張れ」と応援されて励まされたとか、
元気が出てきた等の経験を持つと、誰かを応援して励ましたい時や、
元気づけたい時に、「頑張れ」という言葉を使います。

これは、自分が「頑張れ」という言葉に励まされたように、
(又は、勇気が湧いてきたように、元気になれたように、頑張れと言ってもら
えたから頑張れたように、等々)
自分が言ってあげた人も、励まされるであろうという投影の心理が働くからです。

自分の良い体験をベースに、
頑張れという言葉が使われることが多いです。

●「頑張れ」がプレッシャーや、否定系の言葉に変わる時●

しかし、時には、この「頑張れ」という言葉が、応援や、励ましにならずに、
逆効果に働くことがあります。

それは、すでに頑張っている人に使った時です。

特に、目一杯頑張っている人に「頑張れ」と言うと、
励ましにならずに、逆効果として働くことが少なくありません。

励ましのつもりで、「頑張れ」と言ったつもりが、
目一杯頑張っている方にとっては、
“いっぱい、いっぱいになる程に、頑張っているのに、まだこれ以上頑張らなきゃ
いけないの?”というプレッシャーになることがあります。

また、“頑張れ”と言われるということは、まだ頑張りが足りないのかなぁ?”
と感じ、自分を追い込んでいくプレッシャーになることもあります。

特に頑張りやさんの方ほど、そう感じやすいようです。
プレッシャーになるくらいまでに、頑張ろうとする気持ちが強いからなんですね。

また、「頑張れ」という一言が、
まるで頑張っていないから、そう言われているように感じてしまい、
自分を否定されているように感じることもあります。

●頑張れの肯定的使い方●

「頑張ってね」とか「頑張れ」を、応援のつもりで伝えたはずなのに、
相手が元気を無くしてしまったり、怒ってしまったりする時は、
プレッシャーに感じていたり、否定されているように感じている時です。

そんな時は、「頑張ってね」とか、「頑張れ」ではなく、
「頑張っているね」とか、「頑張ったね」と言ってあげるといいでしょう。

すると、相手にとって、プレッシャーになったり、否定されているように感じ
ることがありません。

「頑張っているね」とか、「頑張ったね」等の言い方は、
今までの、頑張りを肯定することになります。

肯定的な言葉の使い方は、心を癒したり、自信をつけたりする効果を狙えます。

肯定されると、私たちは嬉しいですし、心がホッとできます。

「頑張っているね」という、自分を認めてくれる、その一言に、
心がとっても癒されたと、おっしゃられる人の声をたくさん聞かせていただきます。

ですから、そんな時は、「頑張っているね」と、
相手を肯定してあげる使い方をされるといいでしょう。

時には「頑張っているね」と伝えても、“私は、そんなに頑張れていないし・・・”
と受け取って貰えないこともあります。
それは、相手が自分を肯定できない時や、自分にプレッシャーをかけている時です。

しかし、相手が受け取れなくとも、「頑張っているね」は、
プレッシャーになったり、否定されているようには感じませんので、
相手に受け取ることを無理強いしなければ、悪くない伝え方になるでしょう。

また、その時「頑張っているね」という言葉を受け取って貰えなくても、
時間がたってから、“私は、もしかしたら頑張っているのかも・・・”と、
伝えた言葉が、後から効いてきて、肯定的にとらえ始めるきっかけになること
もあります。

「頑張れ」と応援してあげたい気持ちは、善意ですし、素敵なことです。

それが、逆効果に働く時は、善意の気持ちはそのままに、
応援という使い方を辞めて、肯定という使い方に切り替えてみましょう。

そうすると、相手を癒してあげられるかもしれません。

●自分に肯定的な使い方を、使えていますか?●

目一杯頑張っていて、「頑張れ」がプレッシャーに感じる人に対しては、
プレッシャーになる言い方を避けて、「頑張ってるね」とか、「頑張ったね」
という、肯定的な使い方をしてあげようと思える方は多いと思います。

さて!自分に対しては、どうでしょうか?

人に対しては、「頑張ってるね」と肯定をしてあげられるのに、
自分に対しては、抵抗感を感じるタイプの方がいます。
そう感じられるタイプの方は、少なくありません。

もし、頑張っている自分を認めることに抵抗感を感じたり、
頑張っている自分を追いつめてしまいがちなタイプの方は、
自分を認めてあげる(肯定する)ことをテーマにされると良いと思います。

他人を尺度とせず、自分なりに頑張っていることを認めてあげるんです。
自分に「頑張っているね」と、肯定的な言葉をたくさんかけてあげるんですね。

特に自分にプレッシャーをかけて、自分を追いつめてしまっている方は、
そうやって、自分を認めていくことで、プレッシャーなどから解放されて
もらいたいなぁと思います。

頑張っている自分を認めてあげましょうね!

また、自分に対して「頑張れ」を使う時には、
「頑張る」という言葉に変えることで、決意や、勇気を引きだす言葉としても
使えます。

言葉の使い方を変えることで、心の力の引き出し方が変わります。

時には、「頑張れ」と励ますことで、心の力を引きだしたり、
時には、「頑張ったね」と肯定することで、心をホッと癒すなど、
心の状態によって使い方を変えてみてはいかがでしょうか?

この記事を書いたカウンセラー

About Author

原 裕輝

若年層から熟年層まで、幅広い層に支持されている、人気カウンセラー。 家族関係、恋愛、結婚、離婚、職場関係の問題などの対人関係の分野に高い支持を得る。 東京・名古屋・大阪・福岡の各地でカウンセリングや心理学ワークショップを開催。また、カウンセラー育成のトレーナーもしている。