自分を変えたい(4)~自己受容・自己承認へのアプローチ~

自分を変える時に、自己攻撃を止めることと、自己受容・自己承認ができるようになることで自分の基礎を固め、その部分を基にすることで、さらなる変化と成長を得ていくことができます。

自分を変える基礎となる「ありのままの自分でいいんだ」という自己受容・自己承認をしていくためのアプローチをご紹介いたします。

自分を変える時に、自己攻撃を止めることと、自己受容・自己承認ができるようになることで自分の基礎を固め、その部分を基にすることで、さらなる変化と成長を得ていくことができます。

自分を変える基礎となる「ありのままの自分でいいんだ」という自己受容・自己承認をしていくのは、どのようにすればよいのでしょうか?

自己受容・自己承認へのアプローチ

自己受容・自己承認できる部分を増やしていくのに役に立つのは、「自分とのコミュニケーション」です。

例えば、自分の中の「依存し過ぎる部分」を自己嫌悪して、そんな自分を変えたいと思っていたとすると、自分の中の「依存し過ぎる部分」とコミュニケーションを取っていくのです。

「依存し過ぎる部分」を擬人化して一人の人間として見る方がイメージしやすいかもしれませんので、その部分を「依存ちゃん」と名づけてみましょう。

これまでは、依存ちゃんのことを一方的に嫌ったり、叱りつけたり、無視したりという接し方をしてきたのですが、これではコミュニケーションが取れているとは言い難いですよね。

「どうして依存ちゃんがそんなに依存ばかりしたがるのか?」
「どうして依存ちゃんが自分の心の中に住んでいるのか?」

そうした部分に目を向けて、耳を傾けてあげるのです。

ちょっと想像してみていただきたいのですが、もし依存ちゃんが実際に自分の目の前に姿を現すことがあったとしたら、どんな表情をして、どんな眼差しをして、どこを見ているでしょう?

まずは、そんな依存ちゃんのことをただ、見てあげてみましょう。

今まで嫌われ、責められ、見てもらえなかった依存ちゃんは、とっても怒って真っ赤な顔をしているかもしれませんし、ビクビクと怯えて真っ青な顔をしているかもしれませんし、顔色無く無表情で虚ろな目をしているかもしれません。

「この子のこと、ずっと嫌って責めてきたな~」と思いながら目の前の依存ちゃんを見ていると、どんな気分になるでしょうか?
そして、どんな言葉をかけてあげたくなるでしょうか?

心の中からその言葉が浮かび上がってくるまで、ただ、依存ちゃんのことを見てあげてみましょう。

もし、かける言葉が見つからなければ、目の前の依存ちゃんが怒っていたら、「何を怒っているの?」と、怯えていたら「何がそんなに怖いの?」と、依存ちゃんに聞いてみると、依存ちゃんは、何と答えるでしょう?

目の前の依存ちゃんに、「ずっと嫌って、いっぱい責めちゃって、ごめんね」と言うと、依存ちゃんはそれを聞いてどんな様子でしょうか?

もし依存ちゃんが話してくれたら、その話を聴いてあげる。
依存ちゃんが話してくれなかったら、ただそのまま見てあげる。

これがコミュニケーションの第一歩であり、「共感」「理解」「受容」、そして「許し」に繋がるのです。

こうして自己嫌悪の部分と向き合い、コミュニケーションを取って自己受容をすすめていくことで、「自分の中にこんな部分もあるよね」「あってもいいよね」と思えるようになります。

だからと言って「変わりたい」という欲求が全く無くなってしまうかというと、そんなこともないのですが、変化の質が変わってくるのです。

抽象的な言い方になりますが、自分にも他人にもやさしい変化というのを目指すようになるのです。

例えば、「依存し過ぎる部分」を変えたいと思うことがあったら、自分の中の依存心を自己受容したうえで、「相手に負担になりにくい上手な依存ができる自分になる」とか、「相手の依存をもっと受け止められる自分になる」といった変化になってくるのです。

このように、否定や分離や逃避から全く別の自分に変身するのではなく、今の自分を自己受容・自己承認した上で、あなたのさらなる魅力や才能を、あなた自身の中から見つけ出し、受け取り、それを発揮していく形で変わってゆくことができるでしょう。

(完)

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