男の子が好きな女の子をいじめる心理~反動形成~

心理的に十分に成熟していなくて、気持ちをどう扱っていいのかわからない男の子は、好きな女の子に対する思いを、どのような形で処理したらいいのか分かりません。

そんな時に、深層心理では「反動形成」と呼ぶ、その状況を否定する心の動きが起こります。本人には自覚できない心の動きなのですが、それは行動に現れ、女の子を苛める事でその女の子を好きという、どう処理していいか分からない気持ちを打ち消そうとするのです。一方、顕在意識的には、好きな女の子に何とか存在をアピールしたいという気持ちも働きます。

でも、「好き」と告白して「あなた嫌い」と言われることはとても怖く、また恥ずかしくてできません。結局は反動形成の力とアピールしたい気持ちが相まって、落ち着くところが意地悪をする、という形になるのです。
また、男の子がそのような行動をとり、女の子がそのような行動をとらないのは、遺伝的要素と後天的要素によると考えられます。

◎リクエストを頂きました◎
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ずっと気になっている事があるのですが、意地悪や嫌がらせ、わざと傷付くひどい言葉を言うなどをしてくる男の子について、
「○○さんがかわいいから、いじめてくるのよ」や
「○○さんが気になるから、意地悪するのよ」
「○○さんの気を引きたくて意地悪するのよ」など、
男の子ってそういうものよというという台詞を子供の頃によく聞きました。

そんな台詞で問題を片づけられて、納得のいかない台詞だなとよく思いました。
大人になっても同じような台詞を見聞きしますが、可愛いから、気になるから、嫌がらせや意地悪をするという心理とはどういうものなのでしょうか。
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大阪での街頭インタビューをテレビなどでご覧になった事はないでしょうか?
そう、街行くおばちゃんに「その服とってもお似合いですね」とか、年齢を尋ねて「若く見えますね」などと言おうものなら、おばちゃんにバシバシと叩かれる、あのシーンです。

さて、ではあの大阪のおばちゃんは、褒められて怒ったから相手をバシバシと叩いているのでしょうか?そうではありませんよね。顔はニコニコしていて、怒っているようにはとても見えません。
また、男性は褒められると、「あ、ああ」と無愛想になってその場から立ち去る人も結構いますね。
ちょっと想像してみて欲しいのですが、あなたが何人かの人達に囲まれて、

「○○なところがステキだね!」
「よくそんな凄いことができたなぁ」
などと褒めちぎられたら、あなたはどんな行動をとるでしょうか?
「いや、それほどでもないし」
「そんな大した事やってないし」

と先ずは否定しますね。そして何故だかお尻がこそばゆくなってきて、嬉しいような、恥ずかしいような気持ちが溢れ出し、そんな状況から速く逃げ出したくはならないでしょうか?
そうなんです。私達は、どう対処したらいいかわからない状況に遭遇すると、ついつい逆の行動をしてしまうようです。

さて、男の子が好きな女の子をいじめる心理ですが、先に述べたこれらの心理とほぼ同じなのです。
心理的に十分に成熟していなくて、気持ちをどう扱っていいのかわからない男の子は、好きな女の子に対する思いを、どのような形で処理したらいいのか分からないのです。

そんな時に、深層心理では「反動形成」と呼ぶ、その状況を否定する心の動きが起こります。深層心理での心の動きですから、本人には自覚できない心の動きなのですが、それは行動に現れて、女の子を苛める事でその女の子を好きという、どう処理していいか分からない気持ちを打ち消そうとするのです。

先の、褒められたときに「いや、それほどでもないし」と先ずは否定するような、防衛行動なのですね。
一方、顕在意識的には、好きな女の子に何とか存在をアピールしたいという気持ちも働きます。自分のことを気にして欲しい、という気持ちですね。
しかし、「好き」と素直に告白して「あなたなんか嫌い」と言われることはとても怖く、また恥ずかしくてできません。結局は反動形成の力とアピールしたい気持ちが相まって、落ち着くところが意地悪をする、という形になるのです。

しかし、何故男の子はこのような行動を取るのに、女の子はこのような行動を取らないのでしょうか?女の子が好きな男の子を苛めるというのは余り見かけませんね。

それは、男の子と女の子の対処の仕方が遺伝的要素や後天的要素も含めて異なるからなのです。
人間が危機的な状況に遭遇したときにとる基本的な行動は、闘争と逃走です。

例えば、目の前にゴキブリが飛んできたとします。男性はどちらかというとゴキブリと闘う人の方が多いですね。しかし女性は、「きゃっ~」と悲鳴をあげて逃げる人の方が多いのではないでしょうか。もちろん、女性でもスリッパを片手に勇猛果敢にゴキブリと闘う人もいますが、傾向としては逃走タイプが多いですね。

男の子は女の子に比べて、進化の過程でも狩りに出かけるなど闘争的な側面を持っており、また直面した問題から逃げないように教育を受けていますから、その状況にどんな形でも向き合うような行動になり易いのではないでしょうか。
一方、女性は進化の過程で、家庭を守り、集団のコミュニケーションを取る役割を担ってきた事から遺伝的に気持ちの扱い方に慣れており、また優しさを重んじる教育を受けているので、気持ちに素直になり易く、好きな男性を目の前にするとどちらかといえば闘争的な行動よりも逃走的な行動をとるのではないでしょうか。

男性と女性の感情や行動は大きな違いがあります。
お互いに異性の事を理解できるととっても素晴らしい関係が築けると思うのですが・・・。
やっぱり、異性は宇宙人ですかね。

この記事を書いたカウンセラー

About Author

大谷 常緑

恋愛や夫婦間の問題、家族関係、対人関係、自己変革、ビジネスや転職、お金に関する問題などあらゆるジャンルを得意とする。 どんなご相談にも全力投球で臨み、理論的側面と感覚的側面を駆使し、また豊富な社会経験をベースとして分かりやすく優しい語り口で問題解決へと導く。日本心理学会認定心理士。