どうして女性に生まれてきたの?(3)~「女性性を受け取る」ってどういうこと?~

エレクトラ・コンプレックスの強い人は、自分の女性性をあまりいいものだと思っていません。

自分の女性性に自信がないので、男性と大人として対等な男女関係をもつことに怖れを感じます。

自立を手放して、女性として、男性を愛し愛される関係性をもてるように、自分の女性性を受け取ることに意識を向けましょう。

「女の子でごめんなさい」、
「どうせ、女だし」、

という気持ち(心理学では「エレクトラ・コンプレックス」と言います)が強いということは、自分の「女性性」をあまり「いいもの」だと思っていない、ということになります。

「女性性」は、女性的な性質のことで、女性のみならず男性の中にもあります。一般的に慈愛、優しさ、感情や感受性の豊かさ、共感力、受容力、クリエイティビティなど母性的な性質をさします。一方で、男性性は、理性、判断力、決断力、前進する力、攻撃力、知恵、理想、などの父性的な性質をいい、男性だけではなく、女性の中にもあります。女性、男性ともに、女性性と男性性のバランスがとれていると、社会の中で対人関係がとりやすく、より生きやすいと感じます。

女性にとって、「女性性」はその人の女性らしさそのものですから、女性性が開くと、セクシャリティが上がり、輝くような魅力を放ち始めます。

「男の子になりたかった女の子」は、男性と競い、自分の中の「男性性」の使い方を学びますが、「女性」であることを素直に受け入れられなかった分、自分の「女性性」に自信がもてません。自信がないから、男性と関わるときも、男性同士のようにつきあう、もしくは、ちょっと子供っぽく振舞っては「娘」や「妹」役になることで不安を解消しようとしますが、大人の女性として男性と対等につきあうことを怖いと感じてしまいます。

ついつい男性に対してコワモテになり、不器用な恋愛しかできない彼女たちが自分の魅力や才能を発揮して幸せになるための課題は、「女性性を受け取る」こと、です。「受け取る」というのは、自分が女性であることを受け入れて、その価値を認めて、それをしっかりと「生きる」ことを言います。「男の子になりたかった女の子」がついに「男の子」になることをあきらめて、自分の中の「女の子」の部分を「大人の女性」に育てると決めるのです。

負けず嫌いで自立的な「男の子になりたかった女の子」は、こう書くと、「とうしたら一人でそれができますか?」というハウ・ツーを知りたがります。人の見えないところで、コソコソと「頑張る」のは得意ですから。でも、心の「自立」(一人で頑張るクセ、とお考えください)こそ、手放していただきたいものの一つなので、あえて人の助けを求めることをおススメします。

STEP1・父親に「娘」として愛されていた記憶を呼び起こしてみます。

父親の愛情が感じられるエピソードをいくつか思い出してみましょう。何かありませんか?
・過去のアルバムに、子供の頃、あなたが父親に愛されていたことが感じられる写真などが残っていませんか?お父さんはあなたをどんな目で見ていますか?どんな表情であなたを抱いていますか?
・お父さんがあぐらをかいて座っています。そこに3歳のあなたが座りにいきます。お父さんの膝に座り、背中にお父さんの大きな胸を感じ、頭の上にお父さんのあごのヒゲを感じてみましょう。守られている安心感を感じられるまで、繰り返しイメージを作ってみてください。

・もし可能であれば、お父さんと二人でデートしてみましょう。あなたがお父さんの喜びであることを感じてみてください。

STEP2・女性として見られることの喜び、楽しさを味わいましょう。

・おしゃれを楽しみましょう。
・きれいな色、明るい色を身につけましょう。
・自分を美しくすること、服、ヘアケア、ボディケア、身体にいい食事などにエネルギーを使ってみましょう。外側から「自分を大切にする」ことを意識しましょう。
・女性どうしの集まりに参加するようにしてみましょう。「きれいになる」ことを応援してもらいましょう。アドバイス、褒め言葉をもらいましょう。

・男性の友人たちに、自分の女性としての魅力がどこにあるか教えてもらいましょう。「自信がない」ことを打ち明けられるようになると、一生懸命に応援してくれますよ。

STEP1は、一番欲しい父親との親密感を受け取るためのエクササイズです。ここでしっかり「娘」であることも悪くないな、と思えるといいですね。

STEP2は、女性として生きることの「恥ずかしさ」を超えるエクササイズです。ついこっそり心の中だけ変えたいと思うかもしれませんが、「表現する」こと、「女性としての影響力をもつ」ことにチャレンジしてくださいね。

 

>>>『どうして女性に生まれてきたの?(4)~ラスボスはやっぱり「母」~』へ続く

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