遠慮の心理学~頼みごとができないのはなぜ?~

彼がぜんぜん、頼みごとをしてくれないというご相談を頂きました。

ご相談者の彼のように、人に何かを頼めない、要望できないという方は結構、多いようです。その心理を探っていくと、やはり遠慮や無価値感などが潜んでいます。

そして、与えてもらったとき、「お返しをしないといけない」 という気持ちが強すぎるときも、親切にされることで却ってプレッシャーを感じてしまい、苦しくなってしまうようです。
今回の心理学講座では、どうすれば気軽に頼みごとができるようになるのか?ということを頼る側、頼られる側双方の立場から解説させて頂きます。

◎リクエストを頂きました◎
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こんにちは、いつも読ませて頂いております。
彼が何も言わない人です。

出かければ、全部奢ってくれるし、出来るだけ希望は叶えてくれるし、デートの度に送ってくれるし、色々なものをニコニコしながら与えてくれます。
でも、彼はほとんど欲しがりません。だから、たまに何か希望を言われると(些細なことしか言いませんが)、叶えるよう頑張ります。

「何かあったら言ってね」と伝えると「わかったよ」と言うけれど何も言いません。
彼は何か言うことをあきらめてしまったのでしょうか?我慢している人への対応はどうすればいいのでしょうか?
(一部、頂いた内容を編集させていただきました)
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リクエストありがとうございます。
※今回の講座は、セクション(1)と(3)は、大切な人が頼ってくれず、寂しいと感じている方への解説
※セクション(2)は大切な人に頼みごとができない方への解説とさせて頂きました。

●(Sec1)大切な人が頼ってくれず、寂しいと感じている方へ(人がつながりを感じるとき)

私たちは、大切な人(彼や彼女)から何かを与えてもらったり、要望を叶えてもらえた時、愛されていると実感し、相手のやさしさや思いやりを感じられます。すると自然とこちらからも与えたくなります。

でも、大切な人があなたの好意を受け取ろうとしない・頼りにしてくれなかったとしたら、寂しいですよね。

私たちは 「与え、受け取ること」で相互関係を築けていると実感でき、対等な関係も結びやすくなります。その証拠に、多くの方が 「もらうばかりでは、申し訳ない」 と感じているのではないでしょうか?

つまり、「与え、受け取ること」 でつながりを感じられるのです。

●(Sec2)頼みごとができない方へ(頼みごとやお願いができない理由)

では、なぜ、頼みごとができないのでしょうか?

・もらったら返さないといけない

人間の共通意識の中に 「助け合いのココロ」 があります。

今年3月、東日本大震災が起きたときも、世界中から多くの義援金や支援・励ましの言葉が送られてきましたし、身近な例でいえば、午後の仕事の合間のコーヒー休憩中...もしも、あなたが同僚からアメをもらったとしたら、何かお返ししなきゃ...と思いませんか?

「さっきアメをもらったから、このチョコ食べて」「このおせんべいもどうぞ」なんて光景をよく見かけると思います^^

そのように人には 「何かをして(与えて)もらったとき、お返しをしたい・分け与えたい」 という心理があります。

でも、もしも彼が自分には与えるものが何もないと思っていたら、何かを与えてもらったとき、嬉しいどころか、逆にプレッシャーを感じてしまうでしょう。

「わぁ、こんなことをしてもらった」⇒「嬉しい」ならいいのですが、
「こんなことをしてもらった」⇒「でも何を与えたらいいのだろう?」「自分には彼女に与えてあげるものなんてないし」...と感じていたら、何も与えられないダメな自分と向き合うことになるので、その葛藤から逃れるため、人に頼みごとをしない、要望を言わないようになるでしょう。

更に、もらったらすぐに返さなきゃいけないという思いが強すぎると、何かしてもらっても、焦ってしまい、心が乱れてしまいます。
携帯メールなども、受信したら、すぐに返さないといけない・相手に嫌な思いをさせてしまうと思っている方は、こまめに返信をしますが、しなくてはいけないという意識がつよすぎて、やがて疲れてしまいます(><)

そのように何かをしてもらっても、逆に疲れてしまうのであれば、自分が与える側でいれば、自分のペースで与えたいように与えられるので、逆に気楽だったりもします。
でも、その一方で受け取ることや相手に頼むことができなくなってしまいます。

では、どうしたら頼みごとや要望を伝えられるようになるのでしょうか?

・返さなくてもいい

それは 「何かをしてもらっても返さなくていい」 と自分に言い聞かせてあげることです。
頼みごとを叶えてもらったとき、すぐに返そうとするから負担になり、頼むことをためらってしまうのです。

それなら、いっそ返さなくてもいいと思えば、気持ちがラクになり、徐々に相手にお願いや頼みごとができるようになっていきます。
決して、無理に返そうとしなくてもいいし、返せない自分を責める必要もありません。

そうやって何かをしてもらっても 「返してもいいし、返さなくてもいい。どちらでもいいんだ」 と思えてくれば、少しずつ心の負担が軽くなり、お願いすることに抵抗感がなくなっていきます。

・笑顔でいること・幸せを感じること

あなたの大切な人は、あなたの笑顔がみたいのです。あなたに幸せでいてほしいのです。

だから、何かを返さなきゃいけないと感じ、眉間にしわを寄せるのではなく、ただ 「ありがとう」 と笑顔で伝えれば、相手は嬉しくなるのです。

「受け取ること(あなたの笑顔)が与えること(相手が嬉しい)」になるのです(^^ゞ
それが結果的に、相手にお返しすることになります。だから、力まなくていいんですよね。

●(Sec3)大切な人がお願いや要望を言ってくれない方へ(相手を思いやるココロが大事)

彼(大切な人)が、頼みごとをしてくれないとき、まるで彼に必要とされていないように感じてしまい、寂しくなることもあるでしょう(><)

でも、そんなときこそ、あなたは彼の好意を笑顔で受け取ってみましょう。あなたが受け取り方の見本を見せてあげるのです。
そうすることで、彼も徐々にではありますが、お願いしてもいいのだ...という気持ちが芽生えてくるでしょう。

そして一番、大事なことは、ご相談者さまのように 「どうにか彼の希望を叶えてあげたい」 という「相手を思いやるココロ」なのです。
そのようなあたたかい気持ちを忘れなければ、いずれ彼も頼みごとをしてくれるでしょう。今は、その時がきたときのために、思いやりを育む時期だと考えてみると心が穏やかになれると思います。

この記事を書いたカウンセラー

About Author

土肥 幸司

自信喪失のケアから夢やビジョンの実現サポート、幸せになれるコミュニケーションを得意とし、”お客様を笑顔に”をモットーに、お客様の気持ちに寄り添った心理分析と、今できることを分かりやすく提案している。 優しい口調からか、癒し系のイメージを与えることが多く、いつも笑顔が絶えない。