過去のトラウマと恋愛

相談者名
sumi
幼い頃によく痴漢にあったり、
父親の情緒が安定していなかった事(モラハラ)などがあり
男性と肉体的な接触を持つことが恐くなってしまいました。時間が経てば治るのではないかと期待していたのですが
精神的には信頼できる人でも
自分の過去を知ったら離れていくのではないかと
不安になって打ち明ける事が出来ません。

相手の人が、コミュニケーションをとろうとせずに
体の関係の前で躊躇していると
傷ついて去っていってしまいます。

このような経験を何度もしているうちに
自分の気持ちを感じないようにしたり
側に居たくても距離を置くようになってきてしまいました。

自分がどうして苦しいのかも
最近になって自覚した次第ですが

最近、親しくなった人の信頼を失って
相談したいと思いました。

カウンセラー
山下ちなみ
こんにちは、勇気を出してご相談いただき、ありがとうこざいます。
幼いころから、痴漢にあったり、お父様のモラハラで、男性との肉体的な接触が怖くなってしまったのですね。
痴漢の被害というのは、被害者であるはずなのに、どこかで自分も悪かったのではないか、と感じやすいものです。
例えば、女性に生まれたから、こんな悩みを持っているのだ、とか。
声を出して助けを求めることができなかった、とか。
誰しも、そのような状況では怖くなってしまい、身がすくんでしまうもの。
おなじ女性として、その気持ちに共感します。
どうか、ご自分を責めないでくださいね。
sumiさんは、なにも悪くありません。また、sumiさんもおっしゃっているように、こうした体験はうちあけることがなかなかできません。
その結果、恐怖体験を自分だけで抱えてしまうことになります。
これは例えて言うなら、自分だけが見えるおばけを見ているようなものです。
しかも、おばけが自分に見えていることを話せないのです。
おばけに恐怖してしまい、急に、恐怖で固まったり、おびえたり、落ち着かなくなってしまったりする。
周囲のひとから見れば、まさか、おばけが見えているとは思いませんから、自分のことを嫌っているのだろう、とか、(理解したいのに)理解できないと思ってしまいます。
その結果、相手を傷つけてしまうのです。
これは、もちろん誤解ですよね。

最近、親しくなったひとの信頼を失ったとありますが、Sumiさんはずっと、ご自分を責めて、傷ついて、つらかっただろうとお察しします。
まずは、ご自分を許してあげてくださいね。
どうしようもなく、怖かったこと。
どうしたらいいのか、分からなかったこと。
その中でベストを尽くしてこられたこと。
もう、じゅうぶんです。
これ以上、自分を責める必要はありません。
もう、いいんですよ。
ご自分に、しあわせになってもいいんだよ、といってあげてください。
ご自分にしあわせになる許可を出してくださいね。

以下に、ここを抜けていくためのいくつかの道筋を示しますが、これらはどれも微妙に絡み合っていますし、同じことにつながっています。
ですので、やりやすいものから取り組んでみられてはいかがでしょうか。

まずは、この恐怖体験を癒す、つまり、おばけはいるんだけれども、怖くない、と分かれば、平気になりますよね。
これは、自分の体験をしっかりと見つめて受け入れることが必要になります。
例えれば、おばけの正体をしっかりと見て、おばけを理解し、おばけを受け入れてあげることなんです。
じゅうぶんに嘆き悲しんだり、つらい気持ちを感じてゆく必要があるので、すぐにはうまくできないかもしれませんが、上手にできるようになると、弱々しくてはかなかった自分の気持や、暖かい力強さのようなものが湧いてきます。
自分がどうして苦しいか最近自覚するようになったということから、タイミング的には、この方法が一番効果が感じられるかもしれません。

あるいは、おばけが見えることを話す、コミュニケーションをする。
現実に則して、最もやりやすい方法です。
彼や信頼できる男性の友達に、おばけが見えることを話してみる。
バカにされちゃうかな、ヘンなやつと思われるかな、軽蔑されるかな、そんな気持ちが出てきたとしても、その気持ちを持ちながら、伝えてみましょう。
ご自分に焦点を当て、ご自分を信頼すること。
悲しかった、つらかった、みじめだった、などの自分の気持ちや感情を伝えることがコツです。
このプロセスが進むと、自分に自信が持てて、つながりを感じられるようになるでしょう。

果敢なおばけ退治、という方法もあります。
非常にパワフルな方法です。
過去のことにとらわれるのではなく、未来を見つめることで、現在に影響を及ぼすというものです。
未来が今に影響を及ぼす、というのは矛盾しているようですが、実は、私たちの心には時間の概念はありません。
くわしくは割愛しますが、具体的なやり方としては、自分がどうなりたいのかをイメージしてみましょう。
すばらしいパートナーとセックスを楽しんでいる自分。
満ち足りた、穏やかな時間を持つ、ということをイメージしてみましょう。
どんな気持ちがするでしょうか。
初めからうまくいかなくてもいいんです。
イメージが上手にできなかったり、嫌悪感を感じてしまうときには、そうなんだな、無理もないわよねと、いったんそのことを受け入れて、自分に優しくしてあげてくださいね。
このプロセスを進む途中で、先に出てきた二つのプロセスも通過点として出てきます。
さらに進むことで、あなたの才能や恩恵を手にすることができます。

こうした性的な問題を持つかたは、実は女性としてとっても魅力的であることが少なくありません。
Sumiさんの本来持っている女性的な魅力、それはとっても美しくてやわらかいものだと思うんですね。
だから、自分を優しく、優しーく取り扱ってあげてください。
自分が悪いから自分を変えるのではなく、本来の自分を取り戻していく、そんな感じで取り組んでみてくださいね。

今は、少しつらい時期かもしれませんが、自分の意思の力で未来を変えることは可能です。
責任とは、自分の未来に対して負うものです。
自分の未来に対して責任を負う(こうありたいと思う)とき、今の自分の方向性が見えてくるでしょう。

ご相談、ありがとうございました。

この記事を書いたカウンセラー

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