あなたと彼を遠ざける罪悪感の心理 ~対人関係に壁を作る罪悪感の心理~

恋愛問題のお話を聞いていると 「な、なんて酷い」とびっくりするくらい彼が彼女を傷つける言葉を発しているときがありますね。

罪悪感があっても反省はしない

カウンセリングなどで、恋愛問題のお話を聞いていると、
「な、なんて酷い」とびっくりするくらい彼が彼女を傷つける言葉を
言っていたり、メールを打っても返ってこないし、電話をかけても
「今忙しいから、かけなおすわー」と言ったきりかかってこなかったり
という話を聞きます。

話を聞いていて、つらいだろうなと思うと涙がでそうになります。
(実際、泣いてしまったりするんですが)

でも、彼女には、なぜ彼がこんなに酷い態度を取るのか解らないそう
なんです。

『うん?もしかするとこれは・・・』
と僕の中でいくつか質問したい項目がでてきます。

その項目をいくつか質問させていただくと、ある一つの分析結果がでて
きます。その分析結果をクライアントさんに伝えるとビックリされるこ
とがあるんです。

僕はクライアントさんにその結果をこう伝えるんですね。
「たぶん、彼はあなたに罪悪感を感じているのかもしれませんよ。」

この言葉を聞かれると、すごくビックリされるんですね。
「え、本当ですか!だって彼は罪悪感を感じて反省するどころか、
私を傷つけることばっかり言うんですよ。
罪悪感を感じている態度には見えないですよ。」

「じゃあ、たぶん彼は、今はこんな感じじゃないですか、最初あなたが
彼にちゃんとしてよ!って言ってた時は、彼は申し訳なさそうだった
けど、今は、開き直っている感じがありませんか?
そして、あなたが彼に言い過ぎたなーって思うから、彼ができていな
いことを手伝おうっとすればするほど、ほっとけよ、うっとうしいって
悪い態度をとりませんか?
そうかと思えば、たまにデートとかお食事に誘ってくれたりする
んだけど、あなたが喜んでそのデートに行ってみると、彼はあなたに
冷たい態度をとりませんか?
そして、あなたはデートに誘ってくれるのに冷たい態度を取る彼のこ
とが、さっぱりわからない・・・こんな感じじゃないですか?」

「そ、そのとおりです。なんでわかるんですか?」

それは、僕か霊能力者でもないし、探偵社にたのんで彼女のデートを
一部始終ビデオカメラにおさめたわけでもありません。
罪悪感というのは、そういう心理だからです。
罪悪感の心理に当てはめて考えると、おのずとこういう答えが予測される
んですね。

罪悪感を感じているから反省するかというと、そうでないことが多いんで
すね。むしろ相手を傷つけるようなことを言っちゃうんですね

自分を責めて、そして相手を責める

罪悪感を感じだすと、まずは心のどこかで自分を責めてしまいます。
悪かったな、申し訳ないなという感じを感じます。

人は、自分が悪いんだという嫌な感情を感じたくありませんから、
罪悪感を感じて自分を責めると苦しくなってしまいます。

そして、自分を責めるのが苦しくなってくると、今度は相手を責めだし
ます。

なぜならば誰かを責めている間は、自分を責めなくてもいいからです。
そうすることで、この苦しさから自分を守ろうとするんですね。

自分を責めた後、相手を責める。これは、罪悪感を感じた時に瞬間的に
行われることもあります。
自分を責めていることを感じない程に瞬間的に相手を責めるモードに切
り替わることがあります。
だから、本人も罪悪感を感じて相手を責めてることを気づかないことが
あります。

でも、本当は心の底では、罪の意識を感じてるんですね。

カウンセリングでは、この心の底に隠れた罪の意識を探り当てて、
罪の意識の呪縛から解放されることを目的にカウンセリングを進めていく
場合もあります。

罪悪感を感じる相手と距離をとる

罪悪感を感じると嫌な感情を感じます。
私たちは、嫌な感情はできるだけ感じたくはありません。

気持ち悪い、罪人のような感情、罰せられる、悪いことをした、傷つけ
た、このような感情はあまり感じたくありませんね。

すると罪悪感を感じる相手から、距離をとろうとしだします。

感情と距離というのは非常に関係があります。
例えば、宴会で、あなたが大嫌いな人がたまたまあなたの隣に座ったと思っ
てみてくださいね。
あなたは、どんな気持ちになりますか?
嫌な気もちになりますね。

でも、あなたがテーブルの端に座り、相手も対角線上のあなたから一番離れ
た席に座ったとしたら嫌な気分は先ほどよりも、ましですよね。

これは距離が離れたので、嫌な感情を感じる度合いが少なくなったんですね。
逆に、近くにいると感情を強く感じます。

罪悪感も同じで、罪悪感を感じる相手から遠ざかることで、罪悪感を感じな
いようになります。
電話にでなかったり、メールを返さなかったり、家を出て別居したり、
急にデートしなくなったりと、相手と距離をとることで罪悪感を感じないよ
うにしようとするのです。

意識上に罪悪感を感じていることを認識できてないことがあるのもやっかい
なところで、本人が罪悪感を感じてることを認識できていないと、
「お前と一緒にいると気分が悪い、だからもう会いたくない」
というように、全面的に相手が原因のような言い方をされてしまいます。

これで、勘弁してね。

罪悪感があると、申し訳ないと思うので補償行為というのをしたくなります。
「ごめんなー、これで勘弁してな」という感じです。

浮気をしている彼が、浮気を隠していることに罪悪感を持っているので彼女に
優しくしたりします。これは、悪いことをしてきたなーと思っているので、
彼女に優しくすることで罪悪感を帳消しにしようとする補償行為です。

振られた彼から電話がかかってきて、たまにはご飯でも食べようかといわれて
行ってみると、相変わらず彼はぶっきらぼうだったりします。
これは振って相手を傷つけたという罪悪感があるので、彼女が少しでも喜ぶこ
とをして罪悪感を補償しようという行為です。
でも、これをすればするほど相手は傷つくのですが、罪悪感という感情に動か
されているので相手は傷つけていることをわかっていなかったりします。

罪悪感を刺激すればするほど、相手は硬化する

「あなたが悪いのよ!」
「あなたのせいで、こんな状況になったのよ」
「あなたのせいで傷ついたわ」

私たちは相手の罪悪感をつつくことによって、反省を促そうとしたり、
間違いを正そうとしたり、ねじまがり始めた関係を修復しようとしたりします。

そうすることで何が悪いのか、何が間違っているかが証明できますから、
誰か悪い、何が悪いかを指摘しようとします。

でも、先ほども書いたように、人は嫌な感情は感じたくありませんから、
誰か悪い、何が悪いかを指摘すると、
罪悪感を感じようとしないように、あなたに防衛ラインを引こうとします。

あなたを責めたり、あなたから距離をとろうとすることによって、
罪悪感を感じないようにしようとします。

罪悪感を刺激すればするほど、相手はかたくなになっていき、
ますます、相手はあなたに攻撃的態度をとったり、
あなたから距離をとろうとします。

もし、あなたが相手との関係修復を狙っているなら罪悪感を刺激するのは、
得策ではありません。
ますます、関係修復が難しくなるだけです。

もし、あなたが相手との関係修復を狙って、相手の罪悪感を刺激しないように
したいなら、相手を許すことがいるでしょう。
あなたが持っている、心の傷が無意識的に相手を責める言葉や態度を作ってし
まいます。

あなたを傷つけた相手を許すことができれば、相手を責めなくなれるでしょう。
それには、あなたの傷を癒すこともいりますね。
あなたの心の傷を癒すことに意欲を持ってみましょう。
この傷ついた心が、相手を責める心理を作ってしまうわけですから。

上手く許せなくても結構です。完璧に許そうって思わないでください。
まずは上手くできなくても許してもみようと思ってみてください。
まずは、そこからスタートしてみましょう。
スタートができれば、少しずつでも関係修復に近づいていけますから。

この記事を書いたカウンセラー

About Author

原 裕輝

若年層から熟年層まで、幅広い層に支持されている、人気カウンセラー。 家族関係、恋愛、結婚、離婚、職場関係の問題などの対人関係の分野に高い支持を得る。 東京・名古屋・大阪・福岡の各地でカウンセリングや心理学ワークショップを開催。また、カウンセラー育成のトレーナーもしている。