私の好意を拒絶されると傷ついてしまう~失望感と分離という視点から~

あなたが良かれと思っでしたことが相手に届かない、時には批判される。そんな時私達は傷ついてしまったり、嫌な感情を感じてしまうことがありますね。時にはその不快感でイライラしたり、怒ってしまうこともあるかもしれません。

そもそもは相手を思っていた気持ちが、一気に逆に触れてしまうのは何故なのでしょうか?そこには私達があまり感じたくない感情の影響があるようです。

特に私達が無力感、そして失望感を感じると刺激される、孤独や分離感の影響はとても強いもの。今日はそういった感情の影響を見つめながら「良かれと思って行ったことで傷ついてしまうのは何故?」についてご説明したいと思います。

◎リクエストを頂きました◎
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今回お伺いしたいのは「私がよかれと思ったことをした時に、反発されると傷ついてしまうのはなぜか?」です。

私は友人や職場関係で、人からの相談を受ける事が多いのですが、相談に回答した際などに、相手のタイミングや状態によっては拒絶や無視をされたり、嫌みを言われたりすることがたまにあります。仕方が無いなーとは思いつつも、自分自身ものすごく傷ついてしまう時があります。

もちろん相手に悪気がないことも理解しているつもりです。また相手の反発で言われた内容を自分自身が自分に対して思っているようなことも、無いと思うんです。

同時に、とても深く傷ついている私もいます。怒りが湧いてくることもあります。なんだよ!となって、正論で追いつめてやろうか!っていう衝動に駆られる事もあります。そういう感情になるのがすごくイヤなんです。

大好きな人たちの仕方が無い部分はどーーーんと受け入れられる自分でいたいなと思っています。何かアドバイスがあればお願いします。(一部編集させていただきました)
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「好意をもらえない」より「好意を与えたのに届かない」方が辛い。

私は何ももらえない、愛してもらえないし、誰にも認めてもらえない。

そう思うことってとても辛いことですね。

ただ私達の学ぶ心理学では「愛したのに届かない」「自分の好意(想い)が相手にとっては不十分だ、相手に伝わらない」と感じた時のほうが辛い、と考えられているんですね。

リクエストにあるように「自分が良かれと思ってしたこと」が相手に届かない時、私達の心は無力感や不足感など感じます。また、そもそも自分のことをあまり信頼できなていない状態であれば、更に「迷惑かけちゃったかな」といった罪悪感を感じても不思議ではありません。

これら全て私達にとってあまり感じたくない感情ですよね。

自分は無力である。自分は何かが足りない。自分が悪い、迷惑・・・。

そう思うだけでどこか気持ちがシュンとしたり、自分が惨めに思えたり、不安を感じることもあるかもしれませんね。

そしてこれらの感覚は「自分の好意が相手に届かない」ことで私達が感じるものですが、あまりにこの感覚を自分で受け止め続けることは辛いので、どこか「受け取ってくれない」相手の問題だ、相手のせいだと感じて怒りが湧くこともあると思うんです。

「好意を与えても届かない」が刺激するもう一つの感情。

私達が誰かに好意を与えて、それでも届かないと感じるとき。実は先に書いた感覚とは別の感覚を感じることがあるんですね。

特に人に親切にしたい、愛してあげたいと思う人が感じやすい感覚。

それが「失望感」です。

失望感とは次の通り何かに対して失望する感覚で、そこには寂しさやちっぽけさを感じることもあるでしょう。

そしてその失望感には「自分の好意を相手が受け取ってくれなかった」という人に対する失望感もあれば、「相手に届かない好意しか与えられない」自分に対する失望感もあります。

どこか相手だけでなく、自分に対する失望感も刺激されるということですね。

さて、この「失望感」は私達が成長する上で感じやすい感覚でもあり、特に幼少期の親子関係で子供が感じやすい感情の一つでもあります。

親に愛されたい、大切にされたい。

親のために何かしたい、喜ばせたい、笑顔にしたい。

そう思う子供さんって少なくないんですよね。そして親に何か事情があって愛されない感覚を感じたり、子供の前で笑顔になれないことがあったとき。

子供は「どうして両親は愛してくれないの?」「どうして頑張っても両親は笑顔にならないの?」と感じることがある。

そんな時、子供は失望を感じるんです。それは愛してくれない親に対しても、また親を笑顔にできない自分に対しても。そしてどこか「自分と親との心の距離感」を感じます。もちろん親を近く感じるのではなく、遠く感じるわけです。

こういった体験を私達は幼少期に、人によって程度の差はあれ、通り抜けています。だから、多く私達が失望感を感じるときというのは、「自分が好意をもつ人との心の距離」を感じることであることが少なくないわけです。

その感覚が私達の心の中にまだあり続けているとすれば、あなたの好意で相手がいい反応をしないことは、何より「切なく寂しい」ことになるのです。

このように考えていくと「自分の好意を相手が受け取らないことで傷ついてしまう人」の心理には、失望感が刺激する「孤独や寂しさ」があり、その感覚を刺激されないように普段から頑張って生きている可能性がある、とも考えられるわけですね。

「つながり」を感じてみると、もっとあなたは楽に与えられる人になる。

最後に、今回いただいたリクエストにある「もっと楽に大切な人を受け入れられるようになる」ことを考えた時に大切なこと。

それは「もっとあなた自身が大切だと思う人と関わり、つながりを感じてみる」ことなんですよね。

どこか子供が親の顔色を見て失望感を感じてしまうように、どこかあなたも相手の態度次第で何かしらの失望感を感じ、同時にどこか孤独や寂しさを刺激されているのかもしれません。

また、相手のためによかれと行う行動は「愛情」ですが、そもそも愛情は相手との架け橋に役割をしているもの。ここが相手と繋がらないので、あなたはつい感情的になってしまうのかもしれません。

私達の学ぶ心理学では「繋がり」は、親密感を感じ、孤独や寂しさを癒やすメソッドだと考えます。

きっとこの手のお悩みは「もっと相手に近づくこと」「あなたが相手を大切に思っているように、相手もあなたを大切に思っている」事実を受け止めていくことで解放に向かうと思いますよ。

あなたから相手の好意や愛情を感じてみる。すると、より楽にあなたも大切な人を受け止められるようになると思いますよ。もう少しだけ自らハートを開いて、ゆっくりでもいいですから素の自分で相手と近づいてみてはいかがでしょうか?

以上、皆さんの参考になれば幸いです。

(完)

この記事を書いたカウンセラー

About Author

浅野 寿和

年間400件以上の面談カウンセリングを行う実践派。「男女関係向上・男性心理分析」「自信・自己価値向上」に独特の強みをもち、ビジネス・ライフワーク発見なども対応。明快・明晰かつ、ユーモアと温かさを忘れない屈託のないカウンセリングは「一度利用するとクセになる」と評され、お客様の笑顔が絶えない。