離婚後のパートナーシップはなぜうまく行かないの?(1)~思った以上に大きい離婚の心理的ダメージ~

離婚したあとのパートナーシップがうまく行かない、というご相談をよく頂きます。
その心理を掘り下げていくと、思った以上に大きな離婚のダメージがあり、また、失敗感や罪悪感、無価値感等の様々なネガティブな感情が心を支配していることが分かってきました。

また、離婚するとなぜか不倫にハマりやすく、また不倫希望者も殺到するとのことから、なかなか次の結婚やパートナーシップに踏み込みづらくなります(不信感も募ることから)。

そんな傾向や心理について一通り解説したのち、どうしたら新しいパートナーシップに踏み出せるかを考えて行きます。
痛みを手放すことはもちろん、「幸せを選ぶ」というのが一つのキーワードになりそうです。

離婚に関するご相談も多数頂くのですが、一方で、離婚した後のパートナーシップがなかなかうまく行かない、というご相談もとても多いんですね。

今回はそんな心理を4回に渡ってご紹介したいと思います。
もちろん、この心理は長年付き合ったパートナーと失恋した際などにも当てはまりますので、参考にしてくださいね。

思った以上に大きい離婚の心理的ダメージ

ある女性がこんな話をしてくださいました。

「1年くらい夫と話し合いをして離婚することにしました。子供もいますし、始めはとても抵抗があったのですが、話し合いを重ねるうちにこれはもう仕方がないな、と諦めるようになり、私も仕事を始めて元気を取り戻したので前向きな気持ちで離婚を選んだのです。最期は2人で届を出しに行きましたし、円満な形で離婚したと思います。

その直後はしばらくはもう恋愛はいいな、と思っていたのですが、離婚してしばらく経つうちに、私もまだ30代ですし、やはりもう一度恋をしたいと思うようになり、出会いを求めるようになったのです。でも、なかなかうまく行かなくて。いいな、と思う人は出来るのですが、なかなか進展しないんですよね。」

そんな話を謳歌がして、私はこんな質問をしました。

「あなたにとって前のご主人との結婚生活、そして、離婚に至るプロセスってどのようなものだったのでしょうか?」

「結婚生活そのものに問題は感じていなかったのですが、子どもが生まれてからやはり夫婦の間に溝が出来たんだと思います。私は子育てで疲れて早く寝てしまうことが増えましたし、体の関係にも抵抗を感じるようになりました。夫としては寂しかったんだろうと思います。私も何とかしなきゃという思いが無かったわけではないのですが、目の前のことに追われて気が付けば私たちの心は離れてしまったのでしょう。

ある時から夫が指輪をしていないことに気付き、ほどなくして離婚を切り出されました。最初は青天の霹靂ですごくショックで、寝込んでしまいました。もちろん、何とかやり直せないかと思って頑張ってたのですが、やっぱり夫の心は戻らず、離婚に至りました。きっと女性もいたんだと思いますが、はっきりしたことは言ってくれませんでした。」

落ち着いた様子で、淡々と話をされます。
続いて今の生活をお聞きしたのですが、実家にお世話になりながらも仕事を始め、それなりに充実した日々を送られている様子。
また元のご主人とも時々は連絡を取り合って、例えば、子どもの運動会などには一緒に参加することもあるようです。

しかし、少しずつお話を掘り下げていくと、やはり結婚生活の中で感じていた不満や寂しさ、または離婚の話し合いをしていた1年間の心労などが見えて来ます。

「自分の人生で離婚という出来事が起こるなんて信じられませんでした。」

「これから先のことを考えて眠れない日が結構続いて、体重も7kgも減った時期がありました。」

「子どもの将来はどうなるんだろう?と思ってとても不安で怖かったです。」

「私の気持ちを省みずに勝手に女を作ったり、離婚を考えたりする夫に怒りと言うよりは悲しみや寂しさがすごく募りました。もちろん、不信感もとても強くなり、今までの優しい、誠実な態度のすべてを疑うようになっていました。」

「自分に自信が持てなくなって、今まで自分なりに良かれと思ってやってきたことも全部間違っていたんじゃないかと思い、ひどく自分を責めたこともありました。」

「友達や家族に相談すると『離婚したらいいのに』という声が多くなり、やり直したい私の気持ちを応援してくれる人が思ったよりも少なくて、それもショックでした。」

彼女はとても前向きな方でした。だから、できるだけこの状況をいい方向に導こう、前向きに捉えようとされてきたんですね。
しかし、その奥にはそんな辛い気持ち、寂しさ、悲しみなどがたくさん渦巻いていたのです。

離婚してすっきりした、という部分もある一方で、とても深い傷を負っていたんです。

この彼女はまだ“健全な”離婚だと思います。
調停や裁判で争うこともなく、また、親族などを巻き込んだ泥沼な状態になることもなく(それらは彼女が意図的に避けたことでもありますが)、お互いがぼろぼろになるまで罵り合うこともなく、暴力もなく、離婚に至ったのですから。

しかし、それでも深い傷を心に残しているんです。
だから、泥沼化した離婚や、離婚後もお金や親権の問題等が残って長引いているようなケースでは、もっともっと深い傷を心に残しているのです。

特に離婚というのは時に自分の存在価値を全否定されたような痛みを伴います。
また、長年連れ添ってきた相手であれば、まるでその存在が体の一部になってしまっていることもあり、まるで腕や足を引っこ抜かれるような猛烈なハートブレイクを起こすのです。

特に男女関係においての自信はすっかり喪失してしまうと言っても過言ではありません。
だから、彼女も「次の恋はしばらくいいかな」と思うくらい、もう「お腹いっぱい」な状態になるんですね。

だから、離婚後のパートナーシップがなかなかうまく行かないのは、こうした離婚時に負った深い傷が影響を及ぼしているのです。

※実はこの心理は「離婚を切り出された」方だけでなく、離婚を切り出す側にも深い傷を残します。自己不信や罪悪感など、あらゆる感情に襲われるのです。

この記事を書いたカウンセラー

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