素直に伝えよう

コミュニケーションをする時、一番大切なことは素直になること。
私達はよく電話カウンセリングや面談中に、感情に素直になって伝えてみましょうとアドバイスします。
感情に素直になるという意味を、多くの方は誤解されています。
もちろん、私も昔は誤解をしていました。
例えば、、、
恋人と今夜は家でクリスマスを一緒に祝おうという約束をしていました。
あなたは一人で彼の帰りを首を長くして待っています。
ところが約束の時間を過ぎても彼はなかなか帰ってきません。
あなたはだんだん寂しくなり、心配にもなってきて、イライラし始めます。
予定の時間を1時間以上も過ぎて彼が帰って来た時、さて、あなたはどんな反応をするでしょうか?
「何してたの!!遅い!」
「連絡ぐらいしてよ!心配したやんか!」
「一体何時だと思っているの!」
と、大抵は真っ先に怒りをぶつけてしまうのではないでしょうか?
腹が立ったから怒ったというのは、感情に素直になるっていうことじゃないの?
そんな声をよく聞きます。
でも実は、これは感情に素直になっているということではないんです。
以前、心理学講座でもお伝えしましたが、「怒り」というのは感情の蓋みたいなものなんです。
実は本当の感情というのはその下に隠れているものなんです。
では、さっきのシチュエーションではどんな感情が素直な感情なのでしょう?
待っている間に感じていた、彼の帰りが遅くて寂しかったという気持ち、
事故にでもあったんじゃないかと思って心配になってしまった気持ち、
早く会いたかったという恋しい気持ちです。
でも怒りをそのまま相手にぶつけてしまうと、これらの気持ちは相手に伝わりません。
おそらく、怒りが怒りを呼んで喧嘩になってしまうでしょう。
「そんなこと言っても帰る間際に、急な仕事がきてそれを必死でやって帰ってきたんだ!理由も聞かずに怒るなよ!」という風に・・・。
では素直な感情を伝えた場合はどうでしょう?
「どうしたの?心配したよー。事故にでもあったんじゃないかと思って。一人で待ってて寂しかった。早く会いたかった・・・。」
すると相手の反応も「ごめん、ごめん。悪かった。待たせたね。実は帰り際に急な仕事ができて・・・。」
と、彼も素直な気持ちを話すことができやすくなります。
 
こんな風に誰かに怒りたくなった時、
嫌な感情を感じた時、そ
の下には一体どんな感情があるんだろう?と感じてみてください。
自分が本当に感じている素直な感情は一体どんなものだろう?と。
悲しみ?
寂しさ?
恐れ?
みじめな気持ち・・・・・?
この本当の素直な気持ちを、プライドや恐れや恥ずかしさを越えて伝えられた時、
あなたは相手の人と、本当の心の繋がりを感じられるでしょう。
 
from 根本 理加 / Counseling Service

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