ほんの少しの勇気

こんにちは。カウンセラーの北です。
今回は出勤途中の約20分間の出来事についてお話をさせて頂きたいと思います。
たった20分の短い時間ですが、地獄から天国への私が辿ったプロセスをシェアーさせて頂きたいと思います。
最近「おなかに赤ちゃんがいます」という表示をぶら下げた女性を朝の通勤電車の中でよく見かけます。
通勤電車と言えば、朝から疲れた顔をした人、昨夜の飲み過ぎでまだ抜けきれないのか酒の臭いのする人、眉間にしわを寄せて難しい顔をしている人、一心不乱に何かの本を読んでいる人、いろんな人がいますよね(よくよく考えるとこれは殆ど私の事ですね)。私もその中の一人なわけです。
先日もいつもの時間帯の電車に乗っていました。
実は、その日は前日に普段通っているトレーニングジムでかなり強度の高い運動をしたせいで体中が痛く、とにかく立っているのも辛くて、私はいつもとは異なり珍しく座席に座っていました。
そうすると次の駅で先ほどの表示をぶら下げた女性が乗車してきたのです。
奇しくも、私は前日の晩にテレビで、座っていた席を立って近くのお年寄りに譲ろうとした女性が他の中年男性にその席を奪われてしまい、文句を言ったところ、口論になるシーンを見てしまっておりました。
まさかその翌日にいきなり似たようなシーンに自分が出くわすことになろうとは想像できるはずもありません。
ただ、その時はさすがに自分の間の悪さにクレームを付けてやりたい気分でした。
(その反面、そんな自分に笑いをこらえるのに必死な自分もおりましたが)
そして頭が余計なことを考え始めます。
例えば、席を立った途端にやはり目の前に立っている中年サラリーマンがすかさず座ろうとするだろうから、先に「『あの女性に譲るのですからね。』といってから動こうか、いやいや突然そんなこといったら変な奴と思われる、それにもし喧嘩にでもなって、昨日のテレビで見たみたいになってしまったらどうしようか。うーん、どうやって切り出すかな・・・弱ったなあ。」などと悩み続けること数分。
更に「正しい事するのになんでここまで怖がるかね?この意気地なし!!」「人には『人生を変えるのはほんの少しの勇気です』だなんて偉そうなこというのに、自分では実践してないのはおかしいんじゃない??」と自分を責めること更に数分。
たった一駅の間ではありますが、私の心の中はこうして自分自身への厳しい叱責と激しい葛藤の嵐竜巻台風が猛威を振るっていたのでありました。
そして、次の駅に着いてお客さんの降車乗車でその女性が丁度すぐ近くまで流れてきました。
その瞬間がまたとないチャンスだったのですが、そんな時でさえ「もし断られたらどうしよう。その時はばつが悪いよなあ。まわりの目も気になるしなあ。」などと未だに迷い続けている私がおりました。
結局、自分の恐れに負けるか、目の前の妊婦さんか、私が取ったのは、何も考えずにまずは体を動かすという選択でした。
「ほんのちょっとの勇気」を出して、まずは行動してみること、とにかくやってみること。
それで体は勝手に動き、席を譲ることはできました(因みに、ここまでくるのにわずか10分程度です)。
その後、私が降車する時に相手の人がこちらに会釈してくれたのですが、それが妙に嬉しくて、さっきまで地獄にいた私はこのたった一つの会釈でとても幸せな気持ちになれたのでした。
きっと相手の人は、そんな大層なことをしたとは思っていないでしょう。でも、私に取っては、それがとても嬉しくもあり「お体ご自愛くださいね」ととても本当に暖かい気持ちになれたのでした。
自分の痛みや恐れを乗り越えて、相手に何かを与えることができた時の喜び、そしてやってくるギフトにはとても大きなパワーがあると感じた瞬間でした。
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恋愛や夫婦関係などの男女関係から、親子や対人関係、ビジネスまで幅広いジャンルを扱う。 問題の中からお客様の輝きを見つけ出すことをモットーに、「どんなことも許容される”安心感”」を与えるカウンセラーである。 粘り強く問題と向き合う姿勢から「非常に丁寧に話を聞いてもらえる」と評価が高い。

1件のコメント

  1. アバター

    こんにちは。
    先日、めちゃ混みの電車の中、お年を召した女性に私の隣に座っていた男性が席をゆずりました。
    まず一言 『すげぇ!!』
    (声には出していませんが・・・)
    私は見ないふりをしていましたから・・・
    でもその温かさの輪がひろがり、その女性と話をしたり、近くの人のバックを持ってあげたりできました。
    なんとなく ♪♪♪な雰囲気がでて、勇気をだしてくれたリーダーがいてくれると、こんな輪ができるのだなぁと思いました。
    ただ、自分がバックを持ちましょうか?と声をかける時は怖かったです。
    人様のバックです。
    貴重品が入っているかもしれません。
    でも、声をかけると意外に簡単にお願いしますと言っていただけ、嬉しかったです。
    電車はどんどん進み、そのバックの方がなぜか座れてしまい、また、私の前にはバックを持った女性が・・・
    声をかけよか?どしよか?と迷っているうち、降りる駅に着いてしまいました。
    もう一度言えてたら良かったなぁと思います!!