●国境を越えて人々と繋がり学んだ事

10月の後半2週間を使って、只今とりこになっている心理学の勉強のためにハワイに行ってきました。
今年は、6月のカナダのセミナーに引き続いて、海外のセミナーは2度目です。
今回は、日本・台湾・イギリス・スイス・ドイツ・ノルウェー・カナダ・ハワイ・マレーシアの9ヶ国の人が38名参加していました。
国籍・人種・文化・宗教・言語などなど、多くの違いを持った人々が、ほとんど初対面という中で、狭いセミナールームの1室に集り、これから2週間という時を、どのように過ごすんだろう?
どんな事が起きていくのだろう?
また、38名がそれぞれの想いを、一つの方向に向けていく事は出きるのだろうか?
また自分自身がどう変化していくのか、ドキドキしながらの参加でした。
今回のセミナーは、ランクUpセミナーで、既に心理学を学び始めて規定の日数を受講している人の集りで、心理学の講座やカウンセリングを仕事として始めている人も多くいましたし、これからやっていこうとしている人もいました。
セミナーの内容を明かす事は、守秘義務の関係上できませんが、私が体験した経験は、お話しできますので、これからは海外で経験してきた事もある見方の一つとして感じていただければと思い、書いていきたいなと思っています。
さて、海外のセミナーに参加してくると、たくさんの大きな気づきがあり過ぎて、何をお伝えしょうかな?と考え込んでいるうちに、月日が流れていってしまうという感じになりがちでした。
というのも、自分から発信する事が、公になっていく事の恐れという事を感じると、不思議と原稿を打つ手が止まってしまうという繰り返しでした。
また、この大きな恐れについて自分自身の中を見つめてみると、私の場合は、「女性が前に出ていく事」に関しての恐れが大きく、自分を止める声になっていました。
私は、カウンセラーという事を仕事にしながら、現在も自らを癒すというタイプのセミナーを受講し続けている訳ですが、そんな中で、自分自身の気づきをたくさん持ちます。
そして、この「女性が前に出ていく事の恐れ」という件では、父との関係性を
見直さざるを得ない状況だと感じ、少し長い心もちで、取り組んでいる所です。
もちろん、これが癒されないからといって、父との関係性が悪いという訳ではありませんし、カウンセリングを始める前と比較すると、何十倍にも関係性は改善され、父にカウンセラーという仕事を受け入れてもらえない時期もありましたが、最近では、海外出張というと、「子供が可愛そうに…」なんて皮肉は多少あるけれど、それでも心から支援はしてくれるようになりました。
まあ、今では、この皮肉が、年をとっていく父の元気のバロメーターだと、笑って聞けるようにもなりました。
私の父は、たぶん日本人気質の強いタイプだと思います。
今でも、「女性は、男性の後ろを3歩下がって歩くのが美しい光景だ。」とか、「家庭というのは、女性があってこそだ。女性が切り盛りするから、家庭が安泰なんだ。」
とか言いながら、男性は、仕事の事だけ考えてればよろし、他の事は全て女性のする事で、例え寝る間を惜しんででも家庭の事ならやれ、という始末です。
私が、「今は、女性も仕事を持つ時代なんだよ。その考えじゃ、今は無理だよ。」と言っても、「それはそれ、関係ない。それで、辛いのであれば、女性が仕事を止めればいい。」と言ってのける父です。
また、母も、この意見に全面的に異存なしという支持派で、これが当たり前ですとばかりに母も口に出して主張するタイプでした。
一方私は、幼少の頃から、誰にも支配されたがらず、自由を好む人間でした。
また、中学生の頃から、明確に両親のいう男尊女卑気質を嫌い、それを家庭内でも主張するタイプでした。
そして、結果的には、両親からはとんでもない事を言い出す人間だという扱いを受けてきました。
「男性より上に立つような事を言ってるようでは、社会に出ると、大変な目にあうから、とくかく今すぐ止めなさい。」と言われ続けた日々でした。
そして、このやりとりの中で、私自身に出来た観念は、「女性が前に出る事は間違いだ」というものだったのかもしれません。
この観念があると、不思議な事に、自分自身の人生が、隠れた人生のような感じになってしまうようです。
私の場合は、女性ですから、日の目にあたるような事は、禁止された人生を生きなければならなくなる訳です。
ずいぶん、この部分は癒してきたつもりですが、それでもまだまだ隠れているので、よく人から、「どうして、そんなに自信がないの?」というふうに言われる事があります。
もっともっと女性のリーダーとして出てきて欲しいと、ありがたいお言葉を頂く事もあります。
でも、私の中では、「女性は目立ってはいけない」と思っているので、態度は煮え切らない自信のない人ととられているようでした。
また、実際、私の自己表現でも、曖昧な部分が多くなりがちで、人から誤解を受けるという点を感じ、これも癒してしまいたいなと思っていました。
今回、ハワイのセミナーでは、カナダの先住民の方も参加されてました。
ご存知の方は、少ないかもしれませんが、先住民の方が負われた歴史的背景の傷跡は、今もなお、大きな痛みになっています。
移住民族に土地を奪われ、長年にわたって家族と引き離され、意図しない教育を強制的に受けさせられ、という人生を送ってきた人々がたくさんいます。
でも、私は、今回見ました、聞きました。
セミナーが始まって数日たったある日、私達に起こった深い痛みというテーマに関して癒していた中で、先住民の方が自ら、みんなの前で、
 「私は今まで自分に起きてきた事を、どう考えればいいのか、どう受け止めればいいの か、ずいぶん長い間悩んできた。でも、今は思う。もう、過ぎた事だと。私に起きたすべての事を、神が私にくれた運命なんだと受けとめようと。そして、ここから、私が学んでいく事が、これからの私の人生である事だと。」
悲痛な表情が、ハートが開く事で、にこやかに解け放たれていく瞬間を。
私は、今でも父が発する一言一言に、長い間やってきた無意識的な癖のように、反抗した発言をしてしまいがちです。
でも、父は父で、その時代を生きた中での発言をしているだけだと、やっと頭だけでなく、
ハートで感じる事ができるようになってきました。
そして、今回のセミナーを通して、私自身も、私は私で、時代の変革期にさしかかった中での発言をしてきただけだと、自分で自分を認めてあげたくなりました。
そして、先ずは自分の子供から、父の時代でもなく、私の時代でもない、新しい時代を感じる世代の一人として、自由に発言できる場を提供出来るようになりたいと思います。
また、それを受け入れられる一人の人間でありたいから、私は今日からまた、次の新しい章の意識の扉を開いていきたいと思います。
そして、今後も、この大好きな心理学の世界にさらに奥深く入っていくのだと思います。
心理学は、ハートを開くツールとして、楽しく簡単に使ってもらえるものではないかと、今回の私自身の旅の中から、より一層感じました。
ほんの少ししかお伝えすることはできませんが、今回は、心理学の楽しさを極めたり、感動の深い旅でした。
最後に、今年は、6・8・10月と長いお休みを頂くにあたり、カウンセリングのセットコースの方には、心良く送り出して下さった事に深く感謝致します。
また、日々私を支援してくれている、私の家族や親族一同、友人やこちらの組織の方々にも、心よりお礼を申し上げたいと思います。
「運命を受け入れる」。
そして、そこから私が出きる事をやっていくという事に、全力を注いでいきたいと思います。
たくさんの感謝の心をこめて、ありがとう。
深澤三津子

この記事を書いたカウンセラー

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