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Lecture.672

親の再婚を子供は望まない?〜みんなが「みんなが幸せ」を願っている〜

講師:みずがきひろみ

一度離婚を経験すると次の恋愛に臆病になるものですが、自分に(もしくは相手にも)子供がいると、子供の気持ちを慮り、お付き合いも遠慮がちになります。
このような場合、親密なパートナーシップを築く上で、みんなが「みんなが幸せ」を願っているということを信頼することがとても大事になります。
個別の事情がどんなに複雑でも、誰しも愛する人に幸せになって欲しいという気持ちがあります。なので、パートナーを幸せにしただけパートナーの子供たち(家族)に受け容れられるし、あなたが幸せになった度合いだけ、あなたの子供たちはあなたのパートナーを信頼します。
子供が思春期を過ぎていればなおのこと、子供たちを「守るべき存在」として見るのではなく、大人として尊重した上で「パートナーとともに子供を愛する」という立場で接してみてはどうでしょうか。
同じ人を愛する者同士として信頼関係を築けるといいですね。

Keywords
ヴィジョン 再婚 パートナーシップ 子離れ

◎リクエストを頂きました◎
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バツイチ同士の恋愛でお互いの子供との関わり方について悩んでいます。私は44歳で、20歳から思春期に入ったばかりの末子まで3人の子供と暮らしています。彼は50歳で、離れて暮らしていますが、やはり青年期に入った子供が二人います。二人の問題だけなら解決していけることも、責任を果たすべき子供がいれば「彼と一緒にいたい」と自分の幸せ感情に素直に走るのはわがままかもしれませんよね。子供を優先するべきですが、自分が犠牲になるのは違うと思うし、自分を優先すれば子供が犠牲になるのは親として許されざることだと思います。みんなが幸せになるにはどうすればいいのか、ヒントをお願いします。
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リクエストをありがとうございました。一度離婚を経験すると、どうしても次の恋愛に臆病になり二の足を踏みがちですが、また誰かを好きになり、「一緒にいたい」とまで思えるようになったことにまず大きな拍手を送りたいです。素晴らしいことだと思います。子供がいれば、お付き合いしたくても相手にも双方の子供たちにも遠慮の気持ちが出てくるでしょうし、「再婚」なんて障害がありすぎて考えられないと最初から選択肢に入らないかもしれません。子供の気持ちを思えばこその悩みですが、乗り越える道は必ずあります。ここでは、思春期以降の子供がいる場合の考え方のポイントをご紹介したいと思います。

● みんなが「みんなが幸せになる」を願っている

まず忘れたくないのは、ご相談の中にある「みんなが幸せになる」というヴィジョンは親だけの願いではない、ということです。子供は、確かに親に愛されたいと願っていますし、実の両親に仲良くしてほしいし、両親が離婚しても、いつか二人がまた仲直りしてくれないかと密かに願っていたりします。でも、それが叶わなかったとしても、それ以上に、両親がそれぞれ幸せでいて欲しい、それも特に、お母さんに幸せでいて欲しいと願っています。なので、お母さんが幸せそうにしていると子供たちとしては、(仮に彼、彼女達にとってベストの解決策でなくても)「仕方がないか」と受け容れやすくなるようです。子供たちのそれほどまでの「愛」を信頼して受け取る勇気が求められますね。

私たちは、つい、「パートナーか子供か」と二者拓一のように感じてしまいますが、本来の「みんなが幸せになる」ヴィジョンは、「パートナーとともに子供たちを愛する」ではないでしょうか。そして、それこそが子供が一番欲しいものなのです。

● 子供の自立を応援するための子離れと夫婦という単位の大切さ

思春期以降、子供は自立の道を探り始めます。子供は子供で、自分のことを安心して悩める環境が欲しいので、親と(心理的な)距離をとる必要が出てきます。いわゆる「反抗期」は、この心理的な距離をとって、親とは違う「個人」としての自分の想いや考えを持てるようになるためにあります。親にとってはいよいよ「子離れ」のプロセスが始まります。

このときに親が寂しそうだったり、苦しそうだと子供もなかなか落ち着いて自分のことで悩めません。不安定な時期なので、親も、つい心配が溢れて子供の成長を見守ることができなくなりがちです。でも、親にしっかりしたパートナーシップがあると、子供は親に遠慮なく「心配」の手を振りほどき、自分の巣立ちの準備に集中できます。

子供の自立と親の子離れという家族関係が大きく変化する時期だからこそ、子供の自立を応援できるように、親もパートナーシップの中で安心を感じられるような絆を持てるといいですよね。

● 「人生の先輩」として育む大人同士のフレンドシップ

すでに思春期を過ぎた子供たちは、「守るべき(弱い)存在」というだけではありません。彼らにとって、両親の新しいパートナーは、自分の親代わりというよりは、「(自分の大事な)親を幸せにしてくれる人」なのかどうかが一番大きなポイントです。パートナーの子供といい関係を作りたいならば、まずパートナーをどう幸せにするかが大事だということになります。その上で、同じ人を愛する者同士の仲間意識から信頼関係を築き上げることできればいいですね。

同様に、自分の子供たちにパートナーを受け容れてほしいならば、自分がパートナーのおかげで幸せであることを子供たちがわかるようにしてあげてください。お母さんがパートナーを承認した度合いだけ、子供たちはあなたのパートナーを承認できます。そしてパートナーが、あなたとともに子供たちを愛することができるように彼の立場を応援します。

自分の子供もパートナーの子供も含めた大きな(疑似)家族をパートナーとともにどう愛していくかという視点に立つとき、愛はパートナーを独占するものでも、パートナーか子供かと二者択一の選択を迫るものでもないことに気づきます。

子供がいる離婚者の恋愛や再婚で、乗り越えなければならない状況は人により千差万別で、幸せなパートナーシップの形も何万通りもあるでしょう。ただ、愛する人の周りにいる人たちは、やはりその人に幸せになってもらいたいと願っている人たちなのだと信頼できれば、自分たちにとっての最適な形に辿り着けるでしょう。

(完)

関連する講座へのリンク集

319-3.パートナーをもっと愛するために〜ヴィジョンの共有と貢献〜
407.子離れできない義母の心理
450-2.親子関係でうまれる癒着の心理(2)〜親子関係の癒着が起こす問題 親側編〜

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